こんなもののために頑張る奴いるんだ…っていうの結構あるよね
キャスター「次のニュースです。今朝、長野県の龍玉山のふもとの森で、あの幻の動物、「フリーザセルブロリー」が見つかりました!!」
古手川「は??フリーザ!?ブロリー!?」
キャスター「見た者には幸運が訪れると噂の「フリーザセルブロリー」、目にできた方々は本当にラッキーですね!」
古手川「あんまり幸運を届けそうじゃないけど!?むしろ見たらアンラッキーになりそうだけど!?」
キャスター「いやー僕も見たいですね、フリーズセロリー」
古手川「それただの凍りついたセロリ!!」
キャスター「ちなみにこのフリーザセルブロリーは、絶滅危惧種ではなく全国の森に結構いるらしいですよ!!」
古手川「じゃあ幻じゃねえじゃん!!」
キャスター「全長5メートルで、筋肉ゴリゴリのマッチョゴリラらしいです!!」
古手川「いや、それただのブロリーやん!!リアル化け物じゃん!!」
キャスター「モンスターといえば、最近新作のモンハンが」
古手川「てかなんだこのニュース!?真面目に報道しろ!!
〜次の日〜
花畑「ねえねえ!!」
古手川「なに?」
花畑「この「フリーザセルブロリー」っていう動物、見た人には幸運が訪れるんだって!!」
古手川「あー、昨日ニュースでやってたやつね」
花畑「この動物を見て、戦闘力が10倍になった、って噂も聞いたわ」
古手川「どこの戦闘民族の噂!?」
花畑「というわけで、旅行しましょ」
古手川「は??」
花畑「この幻の動物に会うために旅行しよ」
古手川「いや、そういうのって普通、旅行先でたまたま出会うから幸運が降ってくるのだと思うのだけど…(笑)」
花畑「いーや。幸せは自分で掴み取るもんだ!!」
古手川「それ、そういう意味じゃない!!」
古手川「でもホントなの?あの噂」
花畑「この前カフェでたまたまソイツのこと話してる人がいたのよ」
〜回想〜
「あの動物の効果、ホントすごいね!!」
「それな!!まさかアイツがあの動物にあった次の日に彼女できるなんてな!!しかも初の!!」
「え??」
「しかも、次の日に宝くじ当たった人もいるらしいよ?マジすごくない?」
「俺の友達なんて、次の日の大会、トーナメントで全員不戦勝で優勝したらしい」
〜回想終〜
古手川「すげえけど、嬉しいかそれ!?」
花畑「これまで頑張ってきた甲斐があったって、本人は喜んでたってさ(笑)」
古手川「甲斐はなかったんだよ!!不戦勝じゃ!!
花畑「志村、アンタも信じるでしょ!?」
志村「は??何を??」
花畑「フリーザセルブロリーの伝説!!あれを見た人は幸運になれるって噂!!」
志村「へー。全然興味ない。」
花畑「はあ!?なんでよ!?」
志村「噂とか、現実味ねえんだよな。なんか時間の無駄っていうか」
志村「俺は「〜したら〜円儲かる」とか、確実に金が得られる情報じゃないと興味ない」
花畑「でも、実際にこの動物見て、夢叶った人もいるってよ!?彼女できたとか!!」
志村「コスパが悪い。努力に見合わねえんだよな。この動物を探し出してかかった時間ともし叶わなかった場合を考えると、やる気起きない。その時間バイトしてた方がマシだわ(笑)」
古手川「あの汚水寺から飛び込んだ奴の発言とは思えないわね…(笑)」
志村「あの一件で、俺は反省したのだよ(ドヤ顔)」
古手川「いやドヤれねえよ!?」
志村「あーもういい!!この金の亡者クズ野郎!!」
加藤「今の話、本当か??」
花畑「え??」
加藤「彼女できた奴がいるって、本当なのか!?」
花畑「ええ、そう聞いたけど…」
加藤「行く行く行く行く行く行く!!」
花畑「キモ!!」
加藤「カワイイ彼女欲しい!!フリーザセルブロリーを絶対に見つけ出してやる!!」
花畑「ホント、煩悩の塊ね…」
加藤「じゃあ、お前は何を願いたいの?」
花畑「めっちゃイケメンな彼氏欲しい!!」
加藤「テメエも同レベじゃねえか!!」
〜1週間後〜
加藤「はあはあ…見つからねえ…」
花畑「そうね…どこにいるのかしら…」
古手川「いや、まだ探してたの!?」
加藤「当たり前だろ。諦められるか」
花畑「そうよ。イケメン彼氏を手に入れるのよ」
古手川「別の方法で手に入れろ!!効率悪すぎ!!できる保証もないし!!」
加藤「3日間、合宿もした…」
花畑「マジ辛かったわね…」
古手川「は??」
加藤「3日間、寝る間も惜しんでフリーザセリブロリーを探し続けてた」
古手川「いや、バカすぎる!!それで3日間、学校に2人ともいなかったのか!!」
花畑「学校なんて行ってる場合じゃないからね」
古手川「いや行くのが普通だから!!」
加藤「そうそう。俺達の初めての恋人を作るためだ。努力を惜しまない」
古手川「それならバイトとか学校で頑張って作れ!!頑張るベクトルが間違ってんだよ!!」
加藤「マジでキツかったよな。あの3日間」
花畑「ホントそれ。ジャングルに迷い込んで、川にも溺れそうになって、猛獣に襲われて…」
古手川「いやどこに行ってたの!?」
加藤「東京都。」
古手川「くっそ都会じゃねえか!!ジャングルなんて存在しねえよ!!猛獣もいねえ!!」
花畑「の右側」
古手川「ガチの大都会!!」
加藤「猛獣いるわ!!野良猫とか。」
古手川「猛獣ナメんな!!」
加藤「まあとにかく、地獄の合宿だった」
花畑「そうね。この3日間、マジで疲れ果てたわ…」
古手川「何時間くらい探してたの?」
加藤「24時間」
古手川「マジで寝る間も惜しんでる!!」
加藤「当然だ。睡眠は1日6時間しか取ってない」
古手川「惜しんでねえじゃねえか!!」
加藤「18時間も探したら、丸一日探したって盛ってもいいだろうが!!」
古手川「まあね!!てかこんなくだらねーことに頑張りすぎだ!!」
花畑「マジ辛かったわね…」
古手川「どうやって探したの?」
加藤「同じところで18時間張り込みしてた」
古手川「は??」
加藤「ずっと座り込んで、フリーザセルブロリーが前を通るのを待ち続けた」
古手川「バカの探し方!!」
加藤「なーーんも通らなかったわ…」
古手川「当たり前だ!!そんな都合よく通るか!!」
加藤「18時間も頑張ってたのに…」
古手川「ドブのような18時間!!スマホゲームでもしてた方がまだマシ!!」
加藤「あ、スマホゲームはちゃんとしてたから大丈夫」
古手川「は??」
加藤「その18時間、空いてる時間はずっとスマホゲームしてた」
古手川「空いてる時間!?」
加藤「片方が見張ってる間は、もう1人は暇やん?だからその間ゲームしてた」
古手川「いや効率わっっる!!その間にもう1人別の場所探せよ!!」
加藤「盲点だった…」
花畑「アンタ、天才ィ?」
古手川「バカアスカ!!」
花畑「でもこの頑張った時間は、きっとアタシ達の人生のかけがえのない財産になるわ!!」
古手川「ならねーよ!!その時間は人生の汚点にしかならねえ!!」
古手川「こんなことに時間を使うくらいなら、普通にバイトやら部活やら頑張って、普通に相手を探せ!!」
加藤「普通に生きてても、カワイイ彼女なんてできるわけねえからこんなことしてんだろうが!!」
古手川「なんか怒られた!?」
花畑「ホントホント。唯のアホは本当になんもわかってないわよね。アタシ達のモテなさを」
古手川「言ってて悲しくならん!?それ!!」
加藤「だから、これから先も俺達は探し続ける」
古手川「そのやる気を他に使え!!」
花畑「アタシ達の戦いは、まだまだこれからだ!!」
古手川「めっちゃすぐ終わりそう!!」
古手川「てか、そこまで強い思いがあるなら、もっと他の場所探せや!!こんな都会にそんな幻の動物がいるわけねぇだろうが!!」
加藤「いや、だって…長野とか行く金ないし…」
古手川「なっさけな!!意思強いんだか弱いんだか!!」
花畑「無料で済むならそれに越したことないわよね」
古手川「幻の動物ナメんな!!」
〜1週間後〜
志村「おい加藤。いい加減にしろ(笑)」
加藤「え?なに??」
志村「部活サボって、そのわけわからん化け物を追うな(笑)」
加藤「わけわからん化け物じゃねえ!!フリーザセルブロリーだ!!」
志村「わけわからんじゃねえか!!」
加藤「全長5メートルで筋肉ゴリゴリのマッチョゴリラだぞ!?」
志村「だから化け物じゃん!!」
加藤「あんなデカくて目立つゴリラ、すぐ見つかりそうなんだけどな…」
志村「確かに!!」
花畑「同士!!」
志村「は??」
加藤「なんだ、どうした??」
志村「お前、そんな呼ばれ方してんの!?」
加藤「当たり前だ。俺達は長い間苦楽を共にしてきた同士だからな」
花畑「そうそう。他にもいっぱいいるし」
志村「お前らみたいな変人、他にもいたの!?」
加藤「ああ。フリブロ同好会には現在100人以上所属している」
志村「思ったより暇人いっぱいいた!!」
花畑「会員番号8番から、うちの高校のすぐそばで見かけたとの情報が入った!!」
志村「マジですぐそばにいるんかい!!幻でもなんでもねえじゃん!!」
花畑「なんか、近所の森にいたらしい…」
志村「お前ら、今まで何してたの!?」
花畑「会員番号8番の願いが叶ったらしいです!!」
志村「はっっや!!効き目早すぎだろ!!」
花畑「願い通り、しゃっくりが止まったらしい!!」
志村「もうちょっとマトモなお願いしろや!!探した甲斐がねえだろうが!!」
加藤「よし!!俺達もいくぞ!!」
花畑「よっしゃー!!彼氏彼氏!!」
志村「ついでだし、俺もお願いしてこよ(笑)」
花畑「ちゃっかりしてんなコイツ!!」
~移動中~
加藤「いた!!あれだ!!」
花畑「マジでバカでけえ!!ガチのバケモンだ!!」
加藤「超カワイイ彼女できますように!!」
花畑「超イケメンな彼氏できますように!!」
志村「億万長者になれますように!!」
加藤「よっしゃー!!これで叶うぜ!!」
花畑「本当に…頑張った甲斐があった…」
加藤「それな。この2週間、本当に地獄だった…」
志村「これで叶わなかったら、絶対許さねえから!!」
加藤・花畑「「お前は何もしてねえだろうが!!」」
〜1か月後〜
加藤「…………………」
花畑「…………………」
加藤「何も起こらねえんだけど…」
花畑「アタシも。出会いの欠片もないんだけど…」
加藤「なんだあのクソゴリラ。マジ意味ねえじゃん」
花畑「それな。アタシ達の時間返せって感じ」
志村「本当にそれな。ただの嘘つきモンスターやん」
花畑「お前は何も頑張ってねえだろうが!!」
加藤「てか、なんだその箱?」
志村「いや、さっきそこで100万円拾った」
加藤・花畑「「は??」」
志村「そこの草むらに100万円落ちてた」
花畑「いや、コイツだけ叶うんかい!!」
志村「叶ってねーよ!!俺の願いは億万長者だぞ!?100万円なんて安い安い!!」
加藤・花畑「「やかましいわボケエエエ!!」」
※志村を気絶させてから警察に届けました
〜完〜




