遅刻も、全員ですれば怖くない。
加藤「おい。今度の日曜日3人で遊ぼうぜ」
高木「いいよ」
志村「何すんの?」
加藤「映画見ようぜ」
志村「いいね。ドラえもん見よ」
加藤「子供か!!」
高木「バカかお前。名探偵コナンだろ」
加藤「それも子供か!!」
志村「普通に「ゴキラVSブリブリマン」でいいんじゃね??」
加藤「何そのゴミそうな映画!?」
高木「絶対嫌だわ!!」
志村「じゃあとりあえず、映画館に集まって決めよ」
加藤「10時半集合で」
高木・志村「「おけ」」
~日曜日~
志村「ごめん今起きた。11時に着くわ(笑)」
加藤「…………………」
高木「…………………」
加藤「このクズ、いつも遅刻してね??」
高木「それな。必ず毎回30分は遅刻してる」
加藤「マジでナメてるわ。ぶっ殺そうぜ」
高木「しかもどれだけ注意しても治らんからな…」
加藤「根がクズだから治す気ねえんだよ」
高木「マジムカつくな…」
加藤「これから3人で集まる時、志村にだけ30分前の集合時間伝えね??(笑)」
高木「マジでそれ名案!!そうしよそうしよ!!」
〜2週間後〜
加藤「志村にだけ30分前の集合時間伝えたわ(笑)」
高木「ナイス。これで、アイツもちょうどの集合時間に現れるはずだわ(笑)」
加藤「それな。最初からこうすべきだった」
高木「マジそれ。毎回30分待たされる身になれってんだ」
~集合時間~
志村「おいテメエら!!」
加藤・高木「「は??」」
志村「おせえよ!!もう30分待ってんだぞ!?」
加藤・高木「「はああああああああ!?!?」」
志村「え??」
加藤・高木「「遅刻しろよ!!いつも通り!!」」
志村「はあ!?なんで間に合って怒られてんだよ!!」
加藤「だってテメエ、いつも遅刻するじゃねえか!!」
高木「なんで今日に限って遅刻してねえんだよ!!ぶち殺すぞ!?」
志村「なんで間に合ってそんな責められてんの!?」
加藤「テメエがいつもバカみてえに遅刻するから、お前だけ30分前の集合時間にしてんだろうが!!」
志村「なんだそりゃ!?ふざけんな!!」
加藤「毎回遅刻するお前がふざけんな!!」
高木「テメエがいつも来るのおせえのが悪いんだろうが!!」
志村「今日は間に合ってるだろうが!!」
加藤「今日だけだろうが!!」
高木「いつもの30分を返しやがれ!!」
志村「だったら次の遊びで決めようぜ!?本当に悪かったのはどっちだったのか!!」
加藤・高木「「は??」」
志村「次回の集まりにも遅刻してきた奴が、本当の悪者ってことで!!」
加藤「いや、これまでのお前の罪は別に消えないよ!?」
高木「言うまでもなくお前は悪者だよ。クズ野郎」
志村「いーや。今回遅刻したお前らも、もはや俺と同レベルだ。だから次で決める!!」
加藤「じゃあ次の集まりで、遅刻した奴を袋叩きにするってことで」
高木「おけ」
志村「任せろ」
〜2週間後〜
加藤「明日遊ぼうぜ」
高木「いいよ」
加藤「じゃあ、午後1時集合で」
高木「おけ」
志村「りょ」
〜次の日〜
加藤「やっべ…あんだけ言ってたのに10分は確実に遅れるわ…マジやべえ…」
加藤「電車の遅延とか言っても、「遅延を見越して早く来るのは常識でしょ」「遅刻は遅刻なんで。諦めろボケ」とかボコボコに言われるに違いない…」
加藤「畜生…あのクズどもに煽られるのは死ぬほど嫌だが…どうしようもない!!もう心を決めて遅れると言うしかねえ!!クソが!!」
加藤「ちょっと盛って、5分程度遅刻とか言っとくか…(笑)」
LINE加藤「すまん。5分程度遅れるわ」
LINE高木「はい加藤、袋叩きの刑」
LINE志村「それな。覚悟しろ」
LINE加藤「ごめんって」
LINE高木「と言いつつ、俺も15分遅れる(笑)」
加藤「なんだコイツ!?」
LINE志村「すまん。俺は30分遅れるわ(笑)」
LINE加藤「なんだこのクズ!?テメエはマジで死ね!!」
LINE志村「はあ!?テメエらも遅刻してるだろうが!!」
LINE加藤「お前はレベルが全然ちげえんだよ!!なんだよ30分ってよ!!」
LINE志村「5分でも15分でも遅刻は遅刻だ!つまり、今回は全員遅刻だからドローってだな(笑)」
LINE加藤「いや違う。30分は「オワコン遅刻」」
LINE高木「確かに。30分は「人間のクズ遅刻」だな」
LINE志村「なにそれ!?」
LINE高木「比べて10分遅刻は「まあしょーがない遅刻」に分類される」
LINE加藤「そうそう。5分以内は「あるある遅刻」だよな」
LINE志村「遅刻に分類があんの!?」
LINE加藤「当たり前だろ。30分は遥かに罪が重い」
LINE高木「それな。30分は死刑」
LINE志村「だったらお前の15分は!?」
LINE高木「「まあしゃーない、ギリ許してやろう遅刻」だ。つまりセーフ」
LINE志村「許されるかどうかお前が決めんな!!」
LINE加藤「とにかく、30分は人権0なんだ。覚えとけカス野郎(笑)」
LINE志村「なんだと!?」
ピンポーン
加藤「え??」
車掌「ご連絡いたします。当駅にて、線路に落下したお客様がいらっしゃったため、本線は10分程度遅れて運行します。ご了承ください」
加藤「は…??」
車掌「あ、ごめんなさい。そのお客様が大暴れしたため、本線はさらに5分遅れます」
加藤「どういうこと!?」
車掌「あーもうダメだ、お客様を止められない!!さらに追加で5分遅れます!!」
加藤「一体何が起こってんの!?誰だ暴れてる奴!?」
車掌「あーヤバい終わった…30分遅延します」
加藤「もうあと1駅なのに!!どうなってんだ!?」
LINE高木「加藤、どこにいんの??」
加藤「げ!?しまった…もう時間だ…」
LINE志村「あれ??加藤、5分程度の遅れとか言ってなかったっけ??あれ??(笑)」
加藤「ヤバい……」
LINE高木「え…??もしかして遅刻時間、5分じゃないんすか??まさかの嘘??(笑)」
LINE志村「あれ??返信ないけど、マジで嘘だったんすか??結局何分の遅刻っすか??(笑)」
LINE加藤「いや、違うんだよ。これは全部遅延した電車が悪いんだ!!」
LINE高木「うわ出たよ…全部電車のせい」
LINE志村「クズがよく使いがちな手だな…」
LINE加藤「だってそうだもん!!人が暴れて30分遅延とか誰が予想できるよ!?」
LINE志村「そんなことあるわけねーじゃん。嘘つくならもう少しマトモな嘘つけや」
LINE高木「それな。」
LINE加藤「調べろよ!!路線情報で出てくるから!!」
LINE志村「まあでも、遅刻は遅刻だから」
LINE加藤「テメエもまだ着いてねえだろうが!!」
LINE志村「まあ、お前よりは確実に早いから」
LINE加藤「しょーがねーだろ!?30分の遅延だぞ!?誰でも遅れるわ!!」
LINE志村「ハイハイ。言い訳乙」
LINE加藤「ウッッザ!!ガチでムカつく!!」
LINE高木「てか暇なんだが。どっちでもいいからさっさと来やがれ」
LINE志村「確実に俺の方が早い。本当に加藤はダメダメだなー(笑)」
LINE加藤「何もなしで30分遅刻の奴がイキってんじゃねえ!!」
LINE高木「30分以上の遅刻者どもはお黙りください。人権ないので」
LINE加藤「ごめんって」
LINE志村「悪かったって」
LINE高木「とりあえず急いで来い」
LINE加藤「どうやって急ぐんだよ!?」
LINE高木「とりあえず2人とも、電車の中で走れ」
LINE加藤・志村「「意味ねえわ!!」」
〜40分後〜
加藤「ゼエ…ゼエ…」
高木「結局45分遅刻か。すげえな加藤」
志村「ああ。俺より遅刻してくる奴初めて見た」
高木「テメエはまず遅れずに来いや!!」
志村「さて、加藤にはどう制裁しようか…(笑)」
加藤「まあでも、全員遅刻してるから今回はドローってことで!!」
高木「ざけんな!!俺は15分しか遅れてねえぞ!?」
志村「ホントだよ!!俺だって35分だぞ!?」
加藤「お前は俺と大差ねえじゃねえか!!イキんな!!」
志村「いーや!!10分の違いは大きい!!」
加藤「いつも30分遅れてくる奴がほざくな!!」
高木「あーもううるせえ!!遅刻した人権ねえクズどもがギャーギャー騒ぐな!!」
加藤・志村「「テメエも遅刻してるだろうが!!」」
高木「俺の遅刻時間は短いからまだ罪が軽い」
加藤「いーや遅刻は遅刻だ」
志村「よってドロー!!」
高木「なんだと!?」
加藤「だから、次の遊びで決める!!」
高木・志村「「またやんの!?」」
〜2週間後〜
加藤「よし。予定通りに着くわ!!絶対アイツらに制裁を加えてやるぜ!!」
ピンポーン
車掌「ただ今、お客様が大暴れしてゲロを撒き散らしているため、30分遅延します」
加藤「だからどういう状況!?」
加藤「ヤバい!?また死ぬほど煽られてバカにされる!!畜生!!なんで俺ばっかりこんな目に…」
加藤「でも言わない訳にはいかねえしな…言うしかねえ!!クソッタレ!!」
LINE加藤「マジですまん。30分遅れるわ」
LINE高木「マジですまん。俺は1時間遅れるわ」
LINE志村「マジですまん。俺は2時間遅れるわ」
加藤「もう2度と、コイツらとは遊ばねえ!!」
〜完〜