表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/66

プロローグ

「おい、お前どこの高校いく?」


「どこにしよう? お前は?」


「俺も悩んでる!」


 俺は、教室の自分の机で寝たふりをしながら、そんな話を聞いている。

 

 別に俺は、ボッチだと言うわけでは無い。確かに前世でも、今世でも友達は居たことないがボッチではない!!

 さみしいな。


 俺は、一度死に、生まれ変わっている。  

 まぁ、転生という奴だ。

 俺は、転生した時、夢にまでみた異世界に行けたのかと思った。


 だが違った。

 俺は、また現代日本に生まれたのだ。

 しかし、前世にはないものが今世にはあった。

 


「勇真は、魔高に行くんだよな!」


「うん、そうだよ」


 魔高とは、魔道士育成高等学校という、【魔道士】を育成するための高校のことだ。


 そう、今世には魔法があるのだ!!


 俺は、現代日本に生まれたことで、絶望を感じていたが、魔法があるということを知った時は、唯一の希望を見つけた気分だった!!


 まぁ、それでも異世界に行けなかった絶望の方が強いのだが。


「そういえば、このクラスに他にも魔法が使える奴がいるよな?」


「いたなぁ、名前なんだっけ?」


「えっとなんつったっけ? 誰かは、分かるんだよ。そこで寝てる奴だろ。名前出てこないけど」


 と、俺を指差しながら言った。

 てか、クラスメイトに名前覚えられて無いのね俺。

 すごい悲しい……。


「一ノ瀬浩一くんだろ」


 と、春川優馬が言った。

 ありがとう春川!! お前は、俺の名前を覚えてくれていたのね!! 良い奴だな!!


「そうだよ!! 一ノ瀬だ! 一ノ瀬!」


「そうだったな!!」


「一ノ瀬も魔高に行くのか。てか、すごいなウチのクラス。魔法が使えるのが1000人に1人の確率なのに2人もいて!!」


「そうだな、そう考えるとやべぇな!! 勇真も一ノ瀬もすげえよマジで!!」


 そうなのだ、魔法は、1000人に1人の確率でしか、使えない。

 だから、俺はすごいのだ!! なのにクラスメイトに名前を覚えられてないけど……。


 後、俺も魔高に行く。

 ていうか、魔法を使える奴は魔高に行かなければ、ならない。

 何故なら、国が決めたことだからだ。  


「いいなぁ~。魔法が使えて」


「本当に羨ましいぜ」


「でも、魔法が使えると、【魔道士】にならなきゃいけないんだよ」


「いいじゃねぇか【魔道士】!! 【魔道士】は毎月何もしなくても10万ももらえるだろ!!」


「でも、それ以上もらうには、戦うしかないんだよ」


「そ、それはそうだが……」


 そう、魔法を使える奴は、【魔道士】になる。

 だから国は、【魔道士】を育成するために魔高に通わせるのだ。


 【魔道士】の仕事は戦うことだ。


 【魔道士】にならず、魔法で悪さをする奴を倒したり、【魔道士】たちで戦いあったりする。


 【魔道士】には、順位があり、順位が高ければ高いほど給料が高くなる。


 その順位を上げるには、【魔道士】たちで戦いあいポイントを上げて行くしかない。


 ポイントは、【魔道士】たちで戦いあわなければ手に入れることができない。


 そして、その戦いは、魔法が使えない一般の人でもテレビなどで見ることができる。


 この世界では、その戦い【魔道士の戦い】がすごく人気なのだ。


「でも、やっぱり【魔道士の戦い】を見てると羨ましくなるよ」


「でも、それだけじゃないんだよ。他にも【悪の魔道士】と戦わなきゃいけないんだ。【悪の魔道士】と戦うと死ぬかもしれないんだよ」


 魔道士にならず、悪さをする奴を【悪の魔道士】と呼ぶ。

 

 その【悪の魔道士】を倒せば、報酬が出てお金が貰えるため、【魔道士の戦い】をしないで、【悪の魔道士】を倒しまくっている【魔道士】もいる。


 まぁそうすると、ポイントが手に入らず順位が上がらないのだが。


「そ、そうだよな、【魔道士】には、命の危険があるんだよな……」


「が、頑張れよ勇真……」


「ああ! ありがとう頑張るよ!」


 まぁ、確かに【魔道士】には、命の危険がある。

 だが、俺は、【魔道士】になれることにすごく興奮している。

 【魔道士】になれば、魔法を使うことを国が認めてくれるのだ。


 それがすごく嬉しい!! 大好きな魔法を使えば使うほど、給料が上がるのだ!! 俺にこれ以上の職業はない!!


「勇真は、ソロで【魔道士の戦い】をするのか? それともパーティーで?」


「始めは、ソロでやろうと思っているよ!」


 【魔道士の戦い】は、ソロもパーティーもある。

 攻撃力がない魔法を使う人たちもいるので、その人たちがポイントを上げるには、パーティーを組むしかない。 


 だから、一対一の対決やパーティーでの対決もある。


 なんてことを思っていると、外から大きな音が、聞こえてきた。

 その音は、何かを壊すような音でみんな驚き、窓へと集まる。


 俺も窓へと向かってみる。

 そして、外を見ると一人の男がいた。


「お、おい俺あいつ見たことあるぞ……」


「お、俺も……。あいつ【悪の魔道士】だろ……」


「マ、マジかよ!! やべぇじゃん!!」


「おい、勇真なら勝てるか!!」


「無理だと思う……。一ノ瀬くんは?」


 と、春川優馬が言った。

 それに俺は、


「勝てる」

(多分勝てると思う。でも、初めての戦いで少し緊張してるからちょっと自身がないな……。でも、魔法が使えるのは、楽しみだ!!)


「そうか……。一ノ瀬くんは自信があるんだな……。すごいな……」


 と俺は、言ったあと、外にいる【悪の魔道士】の元まで、窓からジャンプして向かった。


 なんか、春川が小さい声で何か言ってたな?

 なんだったんだろう?


「〈強化〉」

(〈身体能力強化〉!!) 


 俺は、着地をするとき〈身体能力強化〉を使った。

 〈身体能力強化〉は、パワーやスピードなどを強化する魔法だ。


 後、この世界の魔法は、一人一つしか使えない。

 だから、俺は強化魔法しか使えないのだ!!



「あっ? なんだお前は?」


「倒す」

(俺は、魔法が使える中学生だ!! お前を倒す!!)  


 と俺は言った。


「あぁ? 俺を倒すだぁ~。舐めんな!! 炎!!」


 【悪の魔道士】が炎の魔法を使って、俺に炎を放ってきた。

 

 俺はそれを、


「〈強化〉」

(〈身体能力強化〉!!)


 魔法で避ける!!


「ちっ!! 速ぇな!! 燃えやがれ!!」


 俺が、避けられないように、全方位に炎が放たれた。


 すごい火力だ。こんなに強力な魔法が使えるなんてこいつすごいな。 

 でも俺には、喰らわない!!


「〈強化〉」

(〈肌強化〉!!)


 〈肌強化〉は、肌の強度を高め、防御力を上げるのだ!!


「なっ!? 傷が一つも付いてないだと!?」


「〈強化〉」

(〈スピード強化〉!!)


 〈スピード強化〉は〈身体能力強化〉よりも速く動けるようになる!!

 

 それで、相手に近づき、


「〈強化〉」

(〈パワー強化〉!!)


 〈パワー強化〉は〈身体能力強化〉よりも力が強くなる!!

 

 相手を思いっきり殴った!!


 相手は、吹き飛び気絶したようで、身動き一つない。


 ふぅ~。勝ったか!!


「つ、強いな、一ノ瀬くん……」


 と、いつの間にか後ろにいた、春川が話しかけてきた。


「こんなに強いなら、自信があるのも分かるよ」


「ありがとう」

(自信があるってなんのことだ? まぁいいか、ありがとう!!)




 この後、学校は【悪の魔道士】が入ってきたことにより、今日はもう帰ることになった。


 



 

 








 




 

 この話を読んでいただきありがとうございます!!

 もし面白かったと思った方は、ブックマーク登録と評価ポイントをお願いします!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ