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第四十九話 スライムと危機

「〝影分身〟」


 レオンは決着をつけようと、ライムとケンの周りを自分の分身で囲う。


「くそっ! どれが本物かわからねぇ」


 ケンがシンバの〝乱撃爪〟を発動して、分身の一部を倒すが、すぐに新しい分身を作られてしまう。


「二人でタイミングを合わせたら、いけるかな?」


 ライムの提案にケンは首を振る。


「いや、それは無理だろうな。レオンの分身とはいえ、スキルは躱してくる可能性が高い」


 ライムはなるほど、と呟く。

 しかし、レオンは黙ってはいなく、時々分身の一人が攻撃を仕掛けてくる。


「危ない!」


 背中を襲われたライムをケンが庇うように攻撃を受ける。攻撃を受けた際に反撃をすると、それは煙となって消える。


「分身の攻撃もHPを受けるのかよ」


 ケンがHPを確認すると、減っているのが分かった。


「このままじゃあ、まずいな」

「うん」


 ライムとケンが受け身をするだけになっていた時、ライムの目にある光景が映る。


「ケン、この状況なら壊すことが出来るかも」

「どうやって?」


 自信満々のライムの視線の先を見て、ケンも「あぁ」と理解する。


「この状況を壊したいなら一気に分身を倒せるスキルでないと無駄だぞ」


 ライムは深呼吸をして、少し遠くにいるモンスターに大声で言う。


「ラス!! 〝飛行突撃〟!!」


 マークを丁度倒していたラスはその声を聞くと、高く飛び立ち、レオンの元へ急降下をする。そして、そのままライムとケンを囲っているレオンは全員蹴散らす。


「倒したのかな?」


 気付くと、周りにはレオンの姿は無かった。


「そうだな。案外ちょろい? わけでもないか」

「あっ。〝自由変化〟の制限時間はきれちゃったか」


 ラスはスルスルとスライムの形へと変形していた。

 二人は残っているユーザーを倒そうと、そちらへ足を向けると、後ろから呼びかける声が聞こえてくる。


「これは危なかった」


 ライムとケンは足を止めて振り返ると、そこには無傷のレオンがいた。


「どうして?」

「どうしても何も、アレは元々全て分身だからな。私自身は別の場所にいただけだ」


 ライムはケンに「どうしよう」といった目を向けるが、ケンも同じように悩んでいた。


「せめて後一回だけ〝自由変化〟が使えたら……」


 ライムの切り札だった〝自由変化〟は既に時間切れになってしまっているので、使うことが出来ない。はずだが、


『〝自由変化〟ランダムモードを使用しますか?』


 ライムの耳に機械の声が聞こえてくる。


「ケン、少しだけ時間作れる?」

「本当に少しなら任せろ」

「それでいいよ」


 ケンがレオンと戦闘を始めるなか、ライムは急いで〝自由変化〟をチェックする。




〈自由変化〉〔特殊スキル〕

消費MP100

お供のスライムが一度攻撃したモンスターに変化することが出来る。ステータス スキル その他全てがそのモンスターと等しくなる。一度使うと10分間そのモンスターに変化でき、自由に元に戻すことは出来るが、一度使うと1時間使えなくなる。



〈自由変化 ランダムモード〉〔特殊スキル〕

消費MP50

お供のスライムが一度攻撃したモンスターにランダムで変化することが出来る。ステータス スキル その他全てがそのモンスターと等しくなる。一度使うと10分間そのモンスターに変化でき、自由に元に戻すことは出来るが、一度使うと30分使えなくなる。



 すると、詳細のページが増えていることに気がつく。

 ランダムモードとは、簡潔に言うと〝自由変化〟の変化するモンスターがランダムに選択されることである。

 一か八かのスキルにライムは


「〝自由変化 ランダムモード〟!」


 勝負に出ることにしたのである。





 




 

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