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第三十六話 スライムと対戦表

 今日はあらかじめ登録していた大イベントの闘技場の対戦組み合わせが決まる日。掲示板には沢山の人で溢れかえっていた。

 皆がドキドキと待つなか、掲示板に対戦表が表示される。


「やったっ!」


 対戦表を見て真っ先に安心するライム。理由はケンとブロックが違かったからだ。


「これなら、二人で決勝戦出れるね!」

「そうだな」


 ケンは自分の対戦表を見てひとまず安心する。そして、ライムの対戦表を見るが……


「ライム……おまえって奴はどうしてこれで安心できるんだ」


 ライムのブロックはBブロック。そのBブロックには8位から5位に順位を上げているワカバがいた。

 しかし、そんな事は知らないライムはポカンとしていた。不幸中の幸いか、ワカバは勝ち進んでも決勝戦のみでしか当たらない事になっていた。


「それでも、お前なら勝ってこれるよな。俺も人の心配してないで自分の心配だ」


 ケンの相手も決して弱い訳ではないので気を引き締める。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 緊張気味のケンの横で待ちきれないと言わんばかりのライムがいた。

 闘技場の観客席は沢山の人で埋まっている。


「それじゃあ、俺はこっちだから。決勝で会おうぜ」


 ケンに手を振ると、Bブロックのユーザーが集まる場所に向かう。


「ワカバってどんな人なんだろ……」


 ケンの話を聞く限りでは、相当強いようだが、その姿をケンも見たことがないらしい。興味を持ったライムがワカバを探してうろちょろ歩き回っていると。


「わっ」

「あっ」


 お互い前を見ていなかった為、ライムと同年代くらいの少女と正面衝突してしまう。


「ごめんなさい!」

「いや、こちらこそ申し訳ない」


 同様のタイミングで頭を下げる二人はどこか仕草が似ていた。


「あなたは、Bブロックなの?」


 相手の質問にライムは「うん」と返す。


「そう、ここでぶつかったのも何かの縁。お互い頑張ろう」

「おー!」


 少女の声な合わせてライムは拳を上にあげる。


「それより、君の名前は?」

「……」


 少女は少し考えてから「アオバ」と名乗った。


「私はライム。よろしくね!」


 二人は握手を交わす。

 その後、ライムがワカバを探し続けるものの、これといって目立つ人は見つからなかった。


 




読んで下さりありがとうございます!


最近、ラブコメのラノベを買ったのですが、それを読んでいると自分もラブコメを書きたくなってきました。書こうかな……


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