第二十四話 スライムと第二回戦
カラカラとルーレットが回る音を聞く一同。
一回目のルーレットの際は騒がしかったにもかかわらず、今は全員静かに見守っている。どうやら、騒がしかった人達は一回戦で脱落してしまったようだ。
「決まりました! 」
ルーレットの回る音が鳴り止むと、すぐに女性は口を開く。
「二回戦は【チームで戦え! 大オーク討伐】です! 」
ライムはオークと聞いて、昔やっていたゲームを思い出す。モンペアではあまり見ないオークだが、ライムが過去にやったゲームではオークは多く現れてきていた。
ライムの記憶では、オークは攻撃力は少ないが、耐久力がピカイチであった。モンペアでも同じように耐久力に特化している。
「この種目は二回目なので説明がいりますねー。これは簡単に説明すると、五人チームで分かれて、速く大オークを倒したチームが決勝戦に上がれる、というルールでーす! 」
どうやら【チームで戦え! 大オーク討伐】という種目は炎の迷宮が始まってから二回目のようだ。
女性は本当に簡単に説明をするが、ライムは大体の内容はそれで掴めた。
「それでは、二回戦いってらっしゃい! 」
女性の言葉のすぐに新たな場所へ転移するユーザー達。
「ほわぁ… 」
ライムは転移するや否や変な言葉が漏れる。
転移した先は長閑な平原。しかし、少し先には大きなオークが立っていた。
周りを見渡すと、ライムの他に四人のユーザーとそのお供が一緒にいる。
「詳しいルールを説明しまーす! まず、貴方達にはそれぞれ、青、赤、緑、黄の四チームのどれかが与えられています。前にいる大オークを一番速く討伐出来たチームのみ、決勝戦に上がることが出来ます」
女性は詳しい説明をする。ライムが画面の右上を見ると、 赤 残り体力100%
青 残り体力100%
緑 残り体力100%
黄 残り体力100% と映し出されている。
ライムのチームは緑のようだ。
「それでは、チームの皆さんと作戦会議をしてください」
「お前ら運が良かったな。このマーク様と同じチームでな」
チームの男が早々に他のチームメンバーを嘲笑うようにそう言う。
ライムは一回戦の種目では一位を取っていた人物の名前がマークだと言うことを思い出す。
「それより、スライムがペアの奴と一緒かよ。ふざけるなよ」
ライムが考えていると、そんな事を言われる。
「はぁ? 」
その言葉を聞いて思わずそう口に出してしまうライム。
「最弱のスライムなんて誰が選ぶんだって思ってはいたが、こういう奴もいるんだな! 」
男はライムを煽るように言う。
ライムは少し、いや、かなり腹を立てていた。
「ッ! 」
ライムは関わらないのが一番だと思い、握り拳を作り、歯を噛み締めて堪える。
「おいマーク。それ以上言うな」
チームの別の男がマークを睨みつける。
「うるせぇな、レオン」
マーク…レオン…前に何処かで見たような。
ライムはそんな事を思いながら、耳を傾ける。
「お前は一回戦で俺に負けてるんだぜ」
「たったの2匹差だ。今回、活躍をして俺の方が優秀だと分からせてやろう」
チームの他の二人はマーク、レオンの名前を聞いて驚きを隠せていなかった。
ライムはその様子を見て首を傾げる。
「作戦会議を終わりまーす! 準備はいいですか? それでは第二回戦、スタートです! 」
二人の会話を終わらせるように女性がスタートの合図を出す。
二回戦の結果…緑チームの圧勝
読んで下さりありがとうございます!
第二回戦の具体的な内容は次回に書かれます。
途中の「オーク」と「多く」をかけたことに気がついた人いますか? いたら是非感想を!
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