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第二話 スライムと初ダンジョン

 ダンジョンへと来たライムとラス。


「ダンジョンってやっぱり不気味ぃ〜」


 ゲームの外でも、幽霊などが苦手なライムは薄暗い洞窟へと足を踏み出すことが出来ずにいた。


「ここはゲーム、ここはゲーム、大丈夫…だよね?」


 不安は残りつつも、ライムはラスの為にと、ダンジョンへと足を踏み入れた。


「ライムは危ないから、ひとまず召喚はやめておこう。」


 右側の壁に支えてもらうように何分か歩き続けると、「ペタッペタッ」と物音がし始めた。怖くなり、その場で立ち尽くすライムだが、どんどんと大きくなっていく物音。

 すると、暗闇の中からスライムが現れた。


「可愛い〜〜」


 ゆっくりと跳ねながら近づいてくるスライム。ライムはスライムがモンスターということを忘れ、抱き上げようと目の前まで行った。スライムはまるでそれを拒むように先程よりも高く跳ね、ライムへと体当たりをしてきた。ライムは完全に油断していて、その攻撃を見事に食らってしまった。


「痛っ!」


 ゲームなので勿論痛みはないが、反射的にそう言葉を発していた。急いで右下の体力が映されている画面を確認すると、Lv1でも倒すことが出来るようにか、HPは 1も減っていなかった。


「こんなに可愛いモンスター倒せないよっ!」


 そう言い、急いでスライムから離れ、スライムがいないであろう、ダンジョンの少し奥へと進んでいった。

 しばらくすると、ライムの前にゴブリンが現れた。ゴブリンはスライムとは違い、素早い速度で距離を詰め、手に持つ棍棒をライムへと振り下ろしてきた。


「こっちは戦闘ゲーム結構やってるからね〜」


 ライムはその攻撃が分かっていたかのようにひらりと棍棒を躱し、持っている手持ちナイフをゴブリンへと突き刺した。

 すると、ゴブリンの緑色だった体力ゲージは赤へと変わり、ゴブリンはいくつもの光る粒となった。それに近寄ると、ライムに吸い込まれるように、ライムの中へと入っていった。


【ライムのレベルが2に上がりました。】


【ラスのレベルが3に上がりました。】


 ユーザーとお供に入る経験値は等しくなっていることが、入ってくる情報より分かった。


「やったっ!この調子でどんどんとゴブリンを倒していこう!」


 ライムはこの後も次々と、ゴブリンを倒していった。ライムが10匹目のゴブリンを倒し、消滅した際、そこに棍棒をドロップした。それを拾うと画面の中央部分に棍棒の情報が入ってきた。


【ゴブリンの棍棒】

装備した時、ATK+8


「これって結構レアなんじゃない?早速装備しよっと」


 ライムはメニューを押し、そのまま先程獲得した武器を装備した。


「だいぶ倒したしな〜、ステータスも見よっと」


 ステータスを押すと、画面の中央部分にステータスが映し出された。


ライム

Lv 5

HP 70/70

MP 20/20

ATK 30(+8)

DEF 25

SPD 20


装備


ゴブリンの棍棒


スキル


なし


「レベル5か、まあまあってとこかな。」


 そしてそのまま下へスクロールすると、驚くべき内容が映し出されていた。


「えぇっ!?」


ラス(スライム)

Lv 18

HP 25/25

MP 20/20

ATK 13

DEF 15

SPD 12


スキル

なし


「もうレベル18じゃん!」


 ライムのレベル5と比べると、スライムがいかにレベルが上がりやすいかが分かる。


「今日は大収穫だし、ひとまず帰りますか。」


 そうして、またも右側の壁に支えてもらうようにして帰っていると、突然壁が開き、ライムはそれに反応できず、頭から倒れてしまった。


「うわぁっ!?なに?」


 右下の体力ゲージを見ると、体力が2減っているのがわかった。


「ここって、まさか…」


 普通に歩いていても、気づくことができないダンジョン。

そう、そこは…


「隠しダンジョンっ!?」





1話と同様、助言、誤字報告を頂いだので、少し書き直しました。

本当に有難う御座います。これからもよろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 隠しダンジョンの出現というイベントの発生。 主人公が強すぎない。 ステータスのバランスが取れている。 [気になる点] ユーザーとお供に入る経験値は等しくなっているようだ。 ↑なぜそうわかる…
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