第十五話 スライムと装備製作③
「__イム。おい、ライム。起きろ」
ライムはそんな声が聞こえ、目を覚ます。
「ケン?」
「そうだよ。どうしてお前あんな所で寝てるんだよ」
ライムが目を覚めると、そこは村の隅だった。
「あれ?私、リザード平原で…」
その後、ケンにその時の状況を聞いた。
ケンが言うには、ライムの戻りが遅いから、様子を見に行ったところ、ライムが寝ていたそうだ。そして、そのライムを守っていたある男がいたらしい。
「そう言えば、その男の人にこれをライムに渡してくれって」
そう言い、ケンはライムに蒼の鱗×10を渡す。
「そうなんだ…そんな事があったんだ。ケンにも迷惑かけたね。ごめん」
「いいや、俺は何もしてないからな」
「いや、ごめん。あと、その人にもお礼を言いたいんだけど、どの人か分かる?」
「いや、俺も焦っていたからな。あまり顔は見なかったんだよな…会えばわかると思うけど」
「そっか、会ってみたいなぁ〜」
ケンはその男に、少し嫉妬していた。
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「あっ!ケンお兄ちゃん、ライムお姉ちゃん。お帰りなさい!」
「ただいま」
微笑みながら、そう言うライム。
「素材は揃った?」
「私は揃ったよ。ケンは?」
「俺もバッチリ!」
二人はそれぞれ集めた素材をシュンに渡す。
「ありがとう、じゃあ僕は早速作って来るね。」
「うん、お願いします」
シュンはライム達に会釈をすると、村にある【鍛冶職のたまり場】に向かった。ちなみに、【鍛冶職のたまり場】とは名前の通り、鍛冶職が仕事をする為に集まる場所である。
「私達はどうする?」
「経験値ダンジョンにでも行こうぜ」
「そうだね」
その後、ケンとライムは色々な話をしたが、ライムは〈自由変化〉についてはまだ隠していたいので、そのことについては何も触れなかった。
一週間後
ライムがマイホームに向かうと、いつも通りの3人がいた。
「おっ、ライムが来たぞ」
「お姉ちゃん!今日はね、装備が完成したの!」
「そうなんだ、楽しみだな〜」
「俺もやっと見れるぜ!」
シュンは三人をマイホームの庭に連れて行く。
「これだよ、こっちがお兄ちゃんので、こっちがお姉ちゃんの」
庭には、二つの装備が置いてある。どちらがどちらの装備かは一目瞭然だが、シュンはそう説明する。
「すごい…」
「すげぇ…」
二人はほぼ同時にそう言う。
それもそのはず、プロが作ったと言っても信じる程の出来である。一つは赤みがかったクールな装備。もう一つは、胸にスライムが描かれており、全体的にスライムに寄せた装備になっていた。
その言葉を聞いて、シュンは嬉しそうに笑う。
「シュン君、本当にありがとう!」
「僕も作れて嬉しかったよ。ありがとう!」
三人の目が輝いているのを見て、ルイは微笑んでいた。
私、凄い事に気がついたんですよね…
それはですね、後書きの左下にもブクマできる場所がある事!これは皆さんも気がつかなかったですよね?
つまりどういうことか…それは、今まで左上まで行くの面倒くさい!と思っていた方はここでブクマができるんですよね。皆さん、私は信じていますよ。




