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ヴァーチャル歌評 『人は右、車は左』  作者: 住之江京
◆評者5

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隔り世の対岸の道向こうの知らない人に見覚えがある


 隔り世の対岸の道向こうの知らない人に見覚えがある



 幽世(かくりよ)の対岸とは現世(うつしよ)、つまり此の世のことだ。道路を挟んだ暗いショーウィンドウに映った自分の姿を眺める情景。


 認識に関わる《《経験》》とは、時に主観ではなく実存を意味する。つまり推測ではない、ということだが、その根拠は「見覚えがある」という程度の曖昧なものに過ぎない。鏡ならぬガラス窓に映る薄暈けた分身は、客観視した自己の不確かさを描いたもの。


.......

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