いわゆるグラマーな方がオ・コ・ノ・ミ!なんですか?」
奈々がお料理!
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「食事つっても、死神騒動で弁当は落としちゃったしな。確かこの辺りすぐ近くにコンビニあったよね?俺ちょっと行って来るよ。奈々何食べたい?」
軽くビールを飲み腹も減って来た。
奈々もお腹が空いているだろう。
「奈々が作りますから大丈夫ですよ。少しだけ待ってて下さい。」
「奈々料理出来るんだ!」
俺はちょっとビックリしたように言う。
「簡単なものなら、意外ですか?雅樹さん?コンビニのお弁当ばっかり奈々が食べてたら、自分で言うのもなんですが、こんなにスマートではないと思いません?」
そう言うと奈々はフワリと体をひと回りさせる。
腰回りのゆったりとしたワンピースの裾が軽く浮き上がる様は、間接照明にあって眩いくらいに美しい光景だった。
「確かにそうだね。」
奈々の姿に見惚れてしまっている自分を誤魔化すように慌てて言う。
「あ、スタイルの件で、大事なこと思い出しました!」
そう言うと奈々はまた俺ににじり寄り言う。
「な、なんでしょう?」
俺は首をすくめながら言う。
「寝言で『は?俺が?誰がそんなぺったんこな胸の女好きになるかよ?』と、はっきりきっぱり仰ってましたが、雅樹さんは、スマートな女の子は好みではなく、いわゆるグラマーな方がオ・コ・ノ・ミ!なんですか?」
そんなことまで寝言では言っていたか。
しかしこうも正確に再現して自分の寝言を聞かされると・・・カッコ悪いを通り過ぎて、恥ずかしい。是非勘弁して欲しい。
あと、グラマーって表現、最近あんまり使わないよな?
若い子は特に。
随分大時代な言い方だな?
どこでそんな表現目にしたんだ?
ってそんなこと今はどうでも良いか。
可愛い顔に眉間を寄せるがそれでもなお一層その可愛さを増す奈々に渾身の思いを込めて言う。
つまり丁半勝負の一発勝負だ!
「いや、俺は見た目で女性を判断したりしないよ?自分だってこんなおっさんだしね。」
そう言い終わるや否や奈々が俺に二の句をつかせず言葉を挟む。
「奈々はお年のことなんて聞いていません!純粋〜に雅樹さんの女性の趣向についてお伺いしているだけですけど?」
丁寧な言葉遣いだけに余計にキツイ。
「いや、だから言葉尻取って話しの腰折らないでよ。よし、奈々がそんなに言うならハッキリ言うぞ!俺はスマートな女の子が好きだ!」
どうだ?
どう出る?
「・・・・。」
あら?無言。
「奈々?」
「本当かしら?」
「本当だよ!」
多分・・・
「でも、ハッキリ男らしく宣言してくれたから信じて赦してあげます。奈々は、なんでも知ってるんですからね!」
微妙な表情と表現で奈々が言う。
ん?
なんかまた気になる言い方するな?
しかしどうやら俺は勝負に、辛うじて勝ち?嵐を耐え忍べた様なので今はこれで良しとしよう。
「じゃあ奈々はご飯作ろう〜っと」
奈々はそう言うと袖を軽くめくりながらキッチンに向かった。




