暗黒の世界
意識が戻ると真っ暗な世界に居た。
いや、真っ暗なのかも判らない。
何も見えない、物音もしない、何もない。
何処だここ?
「ニイガタケンノスイデンデス。」
え?何?この声?
「オンセイガイドデス。」
おぉ、すげえ、チート機能だ。
ここから、俺の冒険の旅が始まるんだ。
期待に胸が高鳴る。
まずはどんな装備をしているか、手探りでも確認しておくか。
あれ?
おかしい!
手を動かす感覚が無い?
足が地面に着いている感覚も無いような?
もしかして、俺浮かんでいる?
なぜ手足の感覚が無いんだ?どうやって動けばいい。
「テアシハソンザイシマセン。ゲンケイシツリュウドウデイドウシテクダサイ。」
意味の分からない返答が返ってきた。
なんなんだいったい、この状況が意味判らない。
けれど、音声ガイドは返事をしてくれない。
なんだよ助けてくれるんじゃないのかよ。
「サイボウブンレツヲ、オコナイマシタ。スキルヲカクトク。」
わけ判らん、どうなっているんだこれ?
いつになったら、冒険がはじまるんだよー
「サイボウブンレツヲ、オコナイマシタ。」
「サイボウブンレツヲ、オコナイマシタ。」
「サイボウブンレツヲ、オコナイマシタ。」
うるさい!
やめてくれ!
ようやく静かになる。
「セイメイカツドウヲシュウリョウシマシタ。」
気がつくと、また白い場所に戻ってきていた。