プロローグ
俺の人生とか、虫けらみたいに意味無いものだった。
残業なし!!週休二日!!給料も大幅アップ!!
魅力的な条件に釣られて転職したのに、騙された騙された騙された。
まさに社畜、家畜のように扱われ心が壊れる。
命を搾り取られる感覚。
会社はまさに真っ暗企業だった、いやマジで
会社に人が残っているのが判らないようにビルの電気消すとか、外に明かりが漏れないようにフードをつけたランプを使うとか、まるで空襲に怯える民間人のようだった。
まぁ、そんな事は序の口で、役員連中はほんと悪魔のような連中だった。
悪質すぎてここじゃ言えないが……
こんな状況で働いていると、徐々に思考能力が奪われるわけで
気がついたら、いつのまにか会社から出て、家の最寄り駅の改札口をくぐっていた。
歩くとフラフラする。最後に何を食べたっけ??
面倒くさいけど、牛丼でも食べて帰るか。
パチン。
頭の中で、スイッチが切れたような音がした。
ゆっくりとアスファルトの地面が近づいてくる。
あれ?俺、倒れている。
空腹で行き倒れ?
目の前に急にスカートが見えた。
話声がするが何を言っているのか理解できない。
その時、偶然にも自動車のヘッドライトがサッとスカートの中を照らす。
「しろだ。」
神様ありがとう。
ガツン
そして意識が無くなった。