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『狂井人織』とゆう人間

この作品面白いと思います。


多分、おそらく、絶対。


それではどうぞ。

ーー『狂井人織』とゆう人間ーー


人を、殺したいと思った事があるだろうか。


人を、殺したいと思う事があるだろうか。



俺こと、『狂井人織』は人を殺したいと思っている。

過去も現在もそして、おそらく未来永劫想い、思い続けるだろう。


俺が人を殺したいと想い、思ったのは何時だったか。

生まれつきなのか、今までの約16年の人生で急に想い、思ったことなのか。

それはわからないし、わかることも一生ないだろう。


でも、それでもいいと思っている。

過去の事はあまり気にしないし、今生きる事で精一杯だ。


それでも、これだけははっきりしておきたい。

今までの人生で、人を殺したいと想い、思い続けてきたが。

今の今まで、一度だって人を傷つけたり殺したりした事はない。


なぜか、と聞かれると答えは『わからない』だ。

殺したいと想い、思うし、おそらく殺せるだろう。

それだけの技術と覚悟はある。


だけど、今まで殺した事がない。

気が引ける訳でも、おびえてる訳でもないが。

それでも、行動に移した事は今の今まで一度だってない。


だけど、そろそろ頃合いだとは思う。

なんの頃合いかと聞かれれば、それはもう決まってる。


人を、殺そう。


どこの誰でもいいから殺して、殺そう。

警察に捕まる可能性も、追われる可能性もあるが。

敵は皆殺しにすれば良いし、俺を殺せる奴なんてそうそういないだろう。


それでもやっぱり、殺すなら『悪人』がいいか。

正義ぶるつもりも、ヒーローになるつもりもない。

俺は、俺以外の悪を許せない。


俺が今まで我慢してきた事を、さも当然の様に行える奴が許せない。

目には目を、歯には歯を、悪には悪を。


首を切ろうか、胴体を真っ二つにしようか。

大動脈を切って大量出血にしようか。


ああ、ダメだな。

集中が途切れてきた。


そろそろ、修行を始めなければ。

師匠が来る前に。


フゥー


一息ついて、正座を崩し立ち上がる。

手に持っていた『刀』を腰の帯に挿し。


5m程離れた場所にある藁を視界に収めながら、腰を深く落とす。

これ所謂、『抜刀術』の構え。


腰に挿してある刀の鞘を左手で押さえ、右手を刀の柄に添える。


壱 弐 参 


『参』と口にした瞬間、刀の刀身を鞘から抜き放つ。


ザッ


一秒かもっと早かったか、それでも刹那の時間の出来事だった。

一瞬、刹那、瞬間、そんな言葉ですら足りない速さ。

それで、それは起きた。


刀身を抜いたと思ったそして、その時にはもう終わっていた。

5mは離れた場所にある藁は、真っ二つに切られていた。


俺からすればいつもの事だが、はたから見れば、否。

見える事すらでき無いだろうが、それは凄技だろう。

並大抵の人間にはでき無い事で、できる人間も少ないだろう。


それでもまだ、まだ足り無い。

決定的な『何か』が。

その『何か』があれば、俺はもっと強くなれると思う。


そしてその何かは、おそらく『人を殺める』事なのかもしれ無い。

動物や家畜では無い、人を殺す事に意味があるのだろう。


フゥー


刀を帯から外し、左手に持つ。

そのまま、稽古場の出入り口に向かう。


稽古場を歩く時の歩行にも気を使う。

『歩く』その行動には、様々な音が必要になる。


服の擦れる音、足が地面を擦れる音や踏む音。

筋肉の伸び縮みする音や、呼吸など。

体のあらゆる所からそれは無限に等しい音がなる。


その音を殺しながら歩くのは、至難の技だ。

そして俺は自己流に、どんな場所でも全くの無音での歩行を可能にした。


『無歩』


どんな体勢からでも、そんな地形でも、完全なる無音による移動方法。

これを思いつき、完全に習得するのに3年かかった。

体格からバランス感覚に、集中力と反復練習の末の結果。


師匠に無歩を見せた時の目には、驚きと恐怖が伺えた。

それでもいい、所詮人を殺す”技術”だ。


誰に何を言われようが、狂人と思われようが構わ無い。

俺は、”人殺し”の為に今まで生きてきたのだから。


それも今日で終わりだ。

今日師匠と手合わせすれば、何かが変わるだろう。


だから俺は歩き出す。

しっかりと一歩一歩。

着実に確実に。


ドォー


急にいや、急な重力が俺の体を襲う。

体の血とゆう血が、肉とゆう肉が。

俺の命令を聞かずに、否。

聞けずに全く身動きが取れなくなる。


わずかに首から上だけが動かせるので、現状を把握する。

頭を動かして床を見る。


俺は、幾何学的で奇数的で見た事も無いような文字で円状に囲われていた。

床に、所謂魔法陣のような物が書かれて、否、浮かんでいた。


そしてそれは、光り出した。

光って輝いて、俺の視界を覆う。 


















俺は死ぬのだろうか。

ああ、悔しい。


悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい。


人を殺せなかった事が。

人を殺さなかった事が。


それだけが、それのみが後悔だ。


もしも、来世という物が有るならば俺は自由に生きよう。


自由に自分勝手に、人を殺し女を抱き全てを支配しよう。


ああ、悔しい。


いかがでしたか、感想、ブックマーク、お気に入り、お願いします。



私の好きな作家さんの、私が好きな名言や言葉の使い回し。


『だが、俺の言葉が全部嘘だったからと言って、それがどうしたというのだ。

 俺は詐欺師だ。戯言以外は口にしないのは、むしろ誠実と言うべきだろう』

抜粋『物語シリーズ』 発『貝木泥舟』 作『西尾維新』


それでは、明日のこの時間にお会いしましょう。

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