異世界にて -ドアを開けたらそこは……だった-
こんにちは。
タコです。
話の展開が中々進まず申し訳ございません。
適当な神様と、適当な女神様が作ったこの世界では
どうやって異世界むそーしていくのでしょうか。
朝起きると、そこは……
「えー、新宿やん」
お早うございます。
私、若狭 幸治は異世界へ転移致しました。
現在3歳。立派な幼児でございます。
あの日、地球での生を終え、この世界「アスルン」に転移し早五年。
自分のスキルもわからないまま、とりあえず精一杯生きてきました。
今日は初めての外出。
期待に胸踊らせ、昨日は夜も眠れなかった私ですが、
その高揚感は、大通りに出た瞬間に無き者とされてしまいました。
ええ、
ここ、どうみても、
旧、コマ◯前ですから!
「あら、ワカちゃん、どうしたの?ぼーっとしちゃって?」
「あ、母さま。いえ。大きな建物でしたので驚いてしまっただけです。」
「そうなの、今日はワカちゃんと初めてお出かけするけど、はぐれないようにしっかり手を繋いでおきましょうね。」
「はい、母さま。」
この私の手を握っていらっしゃる、お美しい華は、私のお母様。
エリシア・ニュータウン・アヤム 29歳、人族、Fcupのないすばでぇだ。
あ、ちなみに私の名前は ワクスタイン・ニュータウン・アヤムという。
母さまはワカちゃんと呼んでいるが、こちらの世界的には「ワッカ」のほうが近い発音のようだ。
コマ◯前をホテル街方面へ手をつなぎ歩いていくと、見えてくる景色は、ますます新宿。
勿論、文字も、店も全く違うものだけれども、
街並や建物はおもいっきり新宿。
……。
俺の夢と希望を返せ!!!!
確かに、この世界の文明水準は高そうだと思っていた。
テレビなんてものは無かったし、そういう類の電化製品は一切なかった。
でも、
スイッチひとつで照明の代わりになる魔石?製品は各部屋にあり、夜でも明かりには困らなかったし、
水回りだって、今時の蛇口みたいに、タッチでじゃーっと流れるタイプ。
台所なんかも、IHヒーターさながらに、温度調節可能な魔石製。
トイレに関して言うとちょっと変わっていて、形は地球とほぼ同じ。
ただ、事がすんだあとは、水魔石で水を流すんだけれども、
どうやら流した先にはスライムさんがいらっしゃって、お仕事をされているらしい。
というか、排水に関してはそういうシステムになっていると、母さまが言っておられた。
てなわけで、え、なにこれもう、電気って必要なくね?
みたいにインフラが整っちゃってるんですよね。
あ、そうそう、唐突にスライムさんとかいう単語が出てきたけど、
この世界、普通に魔物?魔族?がいるみたいです。
今まで住んでいた家は日本のマンションのような建物で、
なんとまぁ、右隣は獣人のカップルさん、
左隣は人族の旦那さんと、魔族のお嫁さんのご一家で、私の一つ年上のハーフの女の子がいらっしゃる。
ちなみに、うちの家庭は母子家庭。
理由は知らない。
ただ、お金には困っていないようで、
母さまも夜なべして内職したり、水商売に身を費やしたりという事はなく、
事、優雅に御茶会にお出かけされたり、晩餐会にお呼ばれされたりと
と、思えば、自室で難しいお顔で書物をされていたりなど、
いい意味でお忙しくされている。
ちなみに、そんな幼児を残してお出かけなんて!とか言われそうなので、
母さまのフォローをしておくと、
ちゃんとお出かけされるときや、お忙しくなりそうなときは、家政婦さんを呼んでいる。
名前は「ルールー」。26歳で、母さまのお知り合いのようだ。
こらまた、ないすばでぇのお嬢さんで、上半身の破壊力は母さまに劣るものの、
なんせ猫耳だ。
ええ、もう一度言おう。
猫耳だ。しっぽもあるよ!
ルールーの作るご飯はおいしく、母さまの料理は実は私的にはイマイチだったりするので、
彼女が来る時を私は密かに楽しみにしている。
っとと、
本題から大分逸れてしまった。
今日のお出かけは、どうやら私の何かしらの登録に行くらしい。
何でござんしょう。
お、この道は、ハロワがある大通り?
あ、新宿エリアを過ぎると、景色が全然違う。
あ、なんだか一気に高い建物がなくなった。
神様の気まぐれか、新宿駅周辺エリアだけは完全再現しているらしい。
あとは適当だ。
で、左に曲がる。
ここは、ハロワ!3歳時に働けと申されますかお母様!
「ワカちゃん、ここはニュータウンの神殿よ。このあたりの街では一番大きな分所なのよ。
今日はここで、ワカちゃんの”お導き”を見てもらいましょうね。」
「はい、母さま。ところでそのお導きっていうのは何ですか?」
「あら、言ってなかったかしら。お導きっていうのは、主神様から頂いた、あなたは何々が得意よーっていうような
他の人とは違う特別な才能の事を言うのよ。ワカちゃんはどんなお導きかしらねぇ。」
母さまはにこやかにとっても大事なことをさらっと、こともなげに仰ってくださっちゃいました。
もう、こりゃ素になってもいいよね。
おーーーーーーーーーーーーーーーーーい!母さま!
もっと早く言って!
俺のスキルが今日、めでたく、初・披・露!ってわけか!
どんなのがあるのかな。
隣の魔族のシンシアさんからは、ワカくんは潜在魔力が多そうね。とは言ってもらったから、
魔法が使えないってことは無いと思う。思いたい!
ここまで前世チートなんか発揮する機会なんて更々無かったし、俺の将来の話だ。
これで将来設計考えて、この人生、良い人生にしたいしな。
うん。
でも、場所はハロワ。
なんだか、無駄に緊張するわ。
ここまでお読みくださってありがとうございます。
頑張って書いていきますので、
今後とも宜しくおねがいします!