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自己紹介 -親しい仲にも礼儀ありの、、はず?-

「それでは、今日は、初日ということで、自己紹介をしてもらおう。


 知った顔もいるかとは思うが、改めて頼む。


 嫁募集中とかでもいいんだぞーワカ。」


「先生、流石に知った顔だからって、そのいじり方は無いでしょー。」


「ははは、まあいいではないか。では、ちょうどいい、ワカから始めてくれ。」


「ういーっす。


 では、改めまして。


 初めましての人は初めまして、そうではない人へお早うございます。


 俺の名前はワクスタイン。周りからはワカって呼ばれている。皆もそう呼んで欲しい。


 趣味は、美味しいものの研究と、美味しいお店の開拓。この辺の店なら誰より詳しいつもりだ。


 昼飯に困ったら俺に相談してくれ。


 あとは、魔導二輪に乗ってるから、興味が有る奴は声かけてくれたらいい人を紹介できるかなってとこか。


 1年間よろしくな!以上!」



つつがなく、無難に、一人目の自己紹介タイムを終えた。


ふー。どうせこうなるかなっとか思ってたから、事前に考えておいてよかったわ。


うわー。ベラさんニコニコしちゃって、思惑通りみたいな顔してるわ。


ええ、ええ、俺は貴方に頭が上がりませんよって。


前に母さまから聞いた話だと、物心付く前に、どうやらオムツを変えてもらったこともあるそうだ。


No....


それをネタにからかわれると、もう手がつけられない。


ちびの時の恥辱ネタは対抗策が、、無いね。



「おーし。ワカありがとう。


 あいつはあんな飄々としたやつだが、腕は確かだ。何か困ったことがあったら相談してみるといい。


 きっと、親身になって聞いてくれるぞ。」


こらー!厄介事を増やすなー!


去年なんか、領主様へ恋慕する、頭の中お花畑な女が恋愛相談にやってきて、


「領主様はきっと、魔女の手にかかっているのに違いありません!」とか言っちゃって、


どうやって諦めさせるか大変だったんだからな!



「えーとじゃあ、次ー。アテナなー。」


「はい。皆さんお早うございます。


 私の名前はアテナ。後ろのワカくんの幼なじみやってます。


 私の趣味は魔導二輪をいじること。

 

 あ、ちなみに、『閃光の戦乙女』の女神やってます。」



あ、ざわついた。そらそうか。


戦乙女は二輪乗りの間で今や宗教的な存在になっている。


魔導二輪の専門誌にはいくつもの天使さん保有の二輪のスナップが掲載されているし、


鋼鉄さんは、雑誌に隔週で連載を持っていて、掲載される週だけ売上が伸びるほど、好評らしい。


鋼鉄さんがなんでこうも人気になっているかといえば、


若者向けの安価でカッコいい、魔導二輪が鋼鉄さんが独自に立ち上げた会社から発表されたこともあるだろうな。


その魔導二輪は、いま空前の大ブーム。若者たちは、こぞってお小遣いを貯めて、自分の二輪を持つのに躍起になってるね。


いまや、ラインナップは拡充され、街乗りでおばちゃんでも乗れるような簡単なものから、


戦乙女さんが乗るようなカスタム二輪まで、様々なタイプが展開されていて、売上を伸ばしているみたい。


ニュータウンを本社とする企業では5本の指に入るまでの大企業になっているようです。



「おーし、アテナありがとー。」


つぎー


と促す声が聞こえてくる。


この列のやつらは皆顔見知りだ。


ふと、窓から外を覗くと、都庁があるべき方向に、また工事区域が増えている。


どうやらニュータウンの政務館の立替工事を行っているらしい。


平造りのゴシック建築が当初の予定だったみたいだけれど、


俺が、土地狭くなってきてるんだから、縦に伸ばして企業を誘致して、税金とったほうがよくね?


と提案したところ、


2日後には図面が引かれて、俺のPCに送られてきた。


いや、俺もさすがに設計図面を貰っても分からなかったから、


ヌエに魔法で、立体モデルと、ざっくりイメージを手書きで何個か作って送り返したんだよね。


そうしたら、また2日後に、今度は、綺麗に3Dモデリングした図面データが送られてきて、


「こんな感じか?」


って一言のメールが来た時には流石に俺も吹いた。



うん、いや、だってさ、


なんで浅草の某有名飲料会社のビルデザイン選んだ!


俺のちょっとしたおちゃめだぞ。


父上いわく、「奇を衒っていて、シンボルになるからいいかなと。」


うん、まあ、この世界の美的感覚は知らん。


このビルだって十分妙な外見だ。



「うーし、次ー。イシスなー。」


「うむ。私はイシスじゃ。


 先代の魔王をやっていたものじゃ。


 趣味はゴーレム製作じゃな。


 あ、私もワカの幼なじみじゃ。同じ屋根の下で17年過ごしておるぞ。


 皆の者、よろしくなのじゃ。」


「おーおー、ワカはこんな美人な女の子を二人も囲ってんのなー。このスケコマシめ。」


「だから先生。それは生徒に言う冗談じゃないでしょう!」


「ははは。まあ、こいつら3人はセットだ。3人セットでいれば大概のことはなんとかなる、


 人にあって人にあらずなやつらだ。触らぬ神に祟りなし。時には救いの神にもなるかもなあ。


 でも、面白いから、ついつい弄っちゃいたくなるんだよな。」


ベラ先生、すごいいい笑顔です。


なんかストレスでも溜まってるのかな。


あ、この間、彼氏にふ。。。いえ、何でも無いです。


すごい威圧感を感じた。久々の死の恐怖ってやつだ!



「私はいつでもいいんだけどねー」


「わたしもなんだがなー」


前と横からなんか聞こえた気もしたけれど、よく聞こえなかったからスルーしておこう。


地雷には、押さない、触らない、気がつかない。これ鉄板。



「おーし、つぎー。サイラス。」


「はい。みなさんお早うございます。


 私は、隣の神聖リヴァティス国から留学してまいっております、


 サイラスと申します。


 将来に向けて、見識を広めるため、この学校で学ばさせていただいております。


 得意な事を申し上げますと、少々奇術の習いがございます。


 今後一年、よろしくお願い致します。」


「ありがとう。サイラス。サイラスはいまあったように、留学生だー。


 うちのクラスにはあと二人留学生がいる。まあ、仲良くやってくれー。」



留学生と聞いてちょっと興味を持った。


ん?リヴァティス?なんかどっかで見た覚えがあるけどどこだったかな。


うーん、と、あ、


こっち見た。


えー、超イケメンじゃーん。


金髪碧眼の欧州人顔。あれか、アポロン像とかあんな感じか。


ガタイはひょろっとしてるけど、筋肉は程よくって感じだな。


赤みがかったふわっとした布で体を覆っていて、よくわかんね。


あー、既に何人か女の子がKOしてるわー。


で、奴は、なぜ俺に向かってウィンクをした?


そっちか?そっちなのか?お前。。




残りはどんな奴がいたかなー。


獅子人族の荒ぶったアフロヘアーのやつがファンキーそうで面白そうだったのと、


兎人族の女の子が庇護欲に狩られる見た目してたな。


あと、留学生か。


あとの二人は、北部三国のトッチー国から男が一人と、


遠方の、サイレン国から女の子が一人だ。



「そいじゃあ、みんな後の時間は、購買に行くなりして、明日からの教本を買ってくるなり、


 図書館に行くなり、自由にしてくれ。私は提示まで教官室にいるから、何かあったら来てもいいぞー。


 じゃあ、解散。」



ベラ先生がガラッとドアを開け、出て行くと、入れ違いに黒い影がものすごいスピードで俺に迫ってくる。


狙いを定めて、中指を固定。


センターに入れて、打つ。


ビッシンッ!


おし。デコにクリーンヒットだ。


綺麗に後ろに吹っ飛び、壁際まで転がって逆さまの状態で静止する。黒い塊。いや、黒い猫。


「痛いっす。ひどいっす!ししょー!なんで御三方は同じクラスなのに、僕だけ違うクラスなんですかー!」


「それは、ベラ先生に言えよ。」


「そこは、ししょうの巨大な権力でちょちょいっと。」


なんて下衆な顔をしているんだ。


このアホは、黒猫属のシンシア。僕とかいって、僕っ子かと期待しただろうが、残念。


飛び級してるおかげでこの最高学年にいる、正真正銘10歳の男の子だ。


身体能力、学力共に素晴らしい物を持っているのだが、この、思考回路だけが残念なんだ。


まだまだおこちゃまなのだ。


「お子様ライスは卒業しました!」


いや、そういうこっちゃねーし、てか、心読むなし。


「好きな食べ物は唐揚げと、ハンバーグです!」


うん、それが子供舌っていうんだよ。





「あの、ワカ君でいいのかな?」



おわ、超絶イケメンが話しかけてきた。


あ、シンシアふっ飛ばした時にあたっちゃったかな。


「おう、えーと、サイラス君だったかな?この毛玉ふっ飛ばした時にあたったかな?大丈夫だった?」


「あはは。大丈夫だよ。」


「そうですよー。シンシアは毛玉じゃないですー。ふわっふわのふっさふさですよ!」


「おう、お前は黙っとけ。んで、サイラス君、どうしたんだい?」


「ああ、ええと、実は私は、一昨日この街に着いたばかりなんだよ。


 なので、本当に家の周りのことしか知らないんだ。


 だから、このあたりの事を、教えてくれたらなと思って。何か、予定はあったかな?」


「おお、そうなんだな!ようこそニュータウンへ!


 いいぜー!うまい店から、ちょっとした公園、遅くまでやってる商店とか、色々あるからな!


 うん、今日は大丈夫だ、サイラス君はこれから暇かな?どうせなら外で昼飯にしようぜ。」


「ああ、昨日のうちに必要なものの買い物は済ませてしまったから、今日は何も予定がない。


 それじゃあ、お願いできるかな?」


「おうよ!」


「あ、あと、一つお願いが。サイラスと呼んでくれ。」


「おっけーサイラス。俺もワカでいい。よろしくな!」



「あー。ワカ君がイケメン口説いてるー。」


「ほう、ワカ、お前男色の気もあったのか。。しらなんだ。」


「ちっげーわ!サイラスがまだこの街に来たばかりだから、街案内してくれって頼まれたの!」



教室の外から現れた幼なじみ二人に強烈なパンチをもらって、


俺は必死に弁明することになった。


サイラスは幸いにも、ニコニコと、気にしていないようだったから良かったものの。。



「そーなんだ、じゃあ、私も行くね。」


「私もいくぞ。お主ら、二輪はどうするのじゃ?」


「ああ、あっちまで二人乗りで行けばいいかなって。イシスはアテナのバイクに乗ればちょうどいいんじゃないか?」


「さもありなん。では、まいろうぞ。お腹がすいたのじゃ。」




そんな訳で、留学生サイラスくんの、ニュータウン見学へれっつごーです。





ここまで読んで頂きましてありがとうございます。


みなさんいかがお過ごしでしょうか。

なかなか区切りがつかず、一話一話が長くなってしまって申し訳ないです。


サイラス君という留学生はこの章のキーキャラクターでございます。

彼の未来やいかに!

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