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甲冑七変化 -さいきょーのよろい-

こんにちは。

最初は前の話と併せて1話だったのですが、

長すぎたので分割しました。


な、ナンデスの?



炎上する数台の魔導二輪。


上がる悲鳴と、喧騒。


わらわらと集まってくる青い衣の集団。


ざっと、500名はいるでしょうか。


すぐにあちこちで青い衣の集団と、天使たちの戦闘が始まってしまいました。




「ふん。何が薔薇姫だ。そういうことか。自分の息子可愛さに組織を動かし、私らに黙っておけと。


 いけませんね。そんなルール。ただの親ばかじゃないですか。


 ここでそんな貴方の性格を私が矯正してあげますよ。


 ちゃんと子離れできるようにね!!!」



すると、膝を追っていたバンバは方を揺らしながらニヤニヤと笑いながら立ち上がりました。


と、同時に、彼の体は銀の甲冑に包まれ、その手には2メートルに迫る銀のランスが握られていました。


神速の一突きをエリス様に放たんと、手を前につきだそうとしています。


誰もが一瞬気取られており、対応が遅れてしまいました。



「瞬身」


ザンッ


かろうじて私の瞬身が間に合い、エリス様との斜線に入ることが出来、


その必殺の一撃を止めることが出来ました。


あはは、少しお腹が熱いです。







(/・ω・)/Side バンバ


ふははは!


そういうことか!


ただの馬鹿母のわがままってわけか!


ふん、こちらだって裏の世界で飯を食ってるものの長たるものよ。


道理もない言いがかりに、はいそうですかって従えるわけはない。


幸い、明日の戦争のため、既に配下は集まっていた。


青い衣の私兵集団。 ブルーマンツ。


あいつらは俺の子飼いの騎士部隊。


実力派折り紙つきだ。


こんなひ弱な嬢ちゃんたちにはもったいないくらいの戦力だ。


まあ、いい。明日の予行演習だ。


俺の一撃は黒蝶に邪魔されたが、これで幹部は一人減った。


次の1撃で仕留めてやる。



「甲冑二ノ方。」


おおお、魔力が吸われていく。


ふはは。二ノ方はただの甲冑ではない。


身体能力の向上と、特殊機能を備えた矛となる鎧だ!


同時に我が槍も形を変え、鞭のようにしなる長剣となるのだ!



斬!



ふははは!


近づけまい。


双鞭も鋼鉄も周りの補助で満足に戦えておれん。


轟竜は黒蝶を抱えて一時撤退しておる。


薔薇姫は、、


くはは、隅で立ち尽くしておるわ。



「アマ、トノサマ、いるか?」


「「こちらに。」」


「遠慮はいらん、滅ぼせ。」


「「畏まりました。」」


側近の二人にも殲滅を告げ、身の程知らずの女どもを懲らしめてやろう。


魔導二輪がこの数だけ手に入るならば、多少の犠牲も悪く無い。


顔のいいオンナは隷属化させて娼館にでも突き落としてやるわ。


ふん、


口ほどにもない。


初代、二代目の女神は大したことはない。


三代目、四代目がまずいだけなのだ。


それを無力化した今、われの敵ではないわ。



ズゴーン


何の音だ、ものすごい爆発音がしたぞ。



くそ、あれか。


鋼鉄の乗っていた魔導車の一部が展開して魔砲になっておるわ。


一撃一撃であの威力。


だがこの乱戦ではいまいち使い勝手が悪いものよの。


攻めあぐねておるわ。


ふははは!


一度薔薇姫は捨て置き、われもその他の小童を殲滅にまいろうぞ。



斬!



手応えのない。


こやつらはこの玩具にさえ載っていなければ戦闘能力は大したことはないのお。


我が蛇剣の露となるがいいさ。



戦線は我らに有利。


建物を取り囲むように配置してくれたおかげで、


青衣たちの圧力に対して対応できず、その包囲は既に瓦解している。


そこから青衣を二手に分け、左右から徐々に殲滅しているところだ。


仕留めた女どもは後続のものが捕えて我がアジトに監禁し、魔導二輪も随時接収している。


ふん、


まともに戦えるのは戻ってきた轟竜と双鞭くらいか。


轟竜はその名の通り、雷魔法よな。だが、さすがに数の暴力には難しそうよな。


双鞭は既にギリギリのようだよ。それもそうか、あいつは白兵戦向きではないと聞くしな。



鋼鉄は、、


おお、薔薇姫を回収しようとしておるわ。


簡単にはさせんよ。



「水魔法!」


魔導車の直ぐ前に地面と混ぜ込んだ沼を作ってやる。


タイヤを取られて前にも進めまい。


ふははは。


今、沼の周りには我と薔薇姫のみ。


ほう、おあつらえ向きに小高くなっておるわ。


よし、ここで始末してくれる。



と、薔薇姫が立ち上がってきよったわ。


面倒な。



「よくも、私のかわいい天使たちを。」


「あん?なにか言ったか小娘?」




見えなかった。


私に何かが飛んできたようだ。


運良く交わしたそれは、後ろの建物にぶつかり、それを崩壊させていた。


冷や汗が流れるが、私は未だ冷静だ。


今の感じがすると炎魔法。


限界まで射出速度を上げたただのファイヤボール。


それならば私には通じんよ。



「甲冑伍ノ方」


魔法防御を重視した状態で、武器はレイピアとなる。


各所に宝玉のようなものがハマり、


近くを通っていく魔法を自動で吸引してくれる機能もあるのだ。


ほら。もう一度放たれた奴の魔法は、我が鎧を通さず、逆にわれの力となってしまったわ。


ふはは。そんな悔しそうな顔をされてもなぁ、戦争を仕掛けたのはそちらだ。



「突!」



肩、腿、肘の三連撃。右左右と貫いてやる。


痛そうだのう。



「ふふははは。つらそうだな!だが、こちらはこれが本業だ。容赦はしない!」



力を貯め、次の一撃を放つ準備をする。


その間にも、薔薇姫から魔法が雨あられと降り注ぎ、


鋼鉄の方からも魔砲が飛んでくるが、わが甲冑は物ともしない。



私の体に魔素の力が巡り、体の先の感覚まではっきり理解できる。




「これで貴様の伝説は終わりだ薔薇姫よ。女神は本当に天に召されていれば良いのだ!


 剛刺突!」



限界の速度で、必殺の一撃をやつの心臓めがけて、打つ!


「これで、終わりだな。」



打ち込んだ波動によって圧縮されたソニックブームで物理的に穴を開けるのだ。


流石に貯めた時間と、魔素の力が大きすぎたのか、


いつもより砂塵が舞ってしまって姿が見えない。


流石に注意を逸らすなどといった無様さは見せないが、確認できないことは落ち着かないものだ。




揺らめく砂塵がその姿を写しだした時、


私は戦慄した。


なぜ、なぜお前がここにいる。




「さあ、ショータイムといこうじゃないか。」


なぜ、あのガキがここにいる!



ここまで読んで頂きましてありがとうございます。


蛙が無双してました。

実は強かったパターンです。

でも、卑怯ですよね。魔法吸引の鎧なんて。

まあ、宝玉壊されるような物理攻撃にはめっぽう弱いんですけどね。


さあ、やっと来ますよ。彼が!


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