火曜日 - カウント『3』
休み時間、クラスメイトの笹野みなみが話しかけてきた。
「ねえ、明日のサッカー部の練習試合って何時からやるの?」
笹野は結斗の猛烈なファンだから、こうして俺に毎日聞きに来る。
「11時から」
「え、お昼の前じゃん!お腹空くでしょ」
「まあいつもそんなもんだろ」
「弁当は...」
「奏が作ってくる。毎回言ってるだろ」
「だってだって!私も結斗様に弁当作りたい!」
「直接結斗に言えばいいだろ」
「いやいや、そんなに勇気のいることできないよ!」
「じゃあ諦めろ」
「遼太くん冷たーい!」
「はあ...」
キーンコーンカーンコーン
「授業の準備しなくていいの?」
「あ、やっば!」
なんとか追いはらった...。
全く、なんなんだあいつ。
「りょーうた!」
「おお、奏どうした?もうそろそろ授業だぞ」
「これ、高峰先生から」
「サンキュー」
「...」
「ん?どういたそんな怒った顔して」
「なんでもないけど?」
「なんかあるだろ」
「別にー」
と言って席に戻っていった。
よくわからないけど、なにかあったんだろう。
「...なんだったんだ」
少し気になっていたけれど、心に残ったもやもやは、授業開始の挨拶でどこかに飛んでいった。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
嫉妬する奏...しかし遼太は鈍感です...。
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