天と地が交わる時
「面倒だから手っ取り早く出てきてもらって良い?」
おとなしく隠れるのをやめた俺と宮原さんは、背の低い男子?の前に立たされた。
「正直に答えたら、命はある...かもね。」
この人、助ける気なくね?いや、このままいくと死にそうなんだけど。
「まず...どうしてここに来た?」
宮原さんがゆっくりと口を開く。
「私と彼は――特殊な能力があります。」
「選ばれたのか。」
男の人は何かを言ったけれど、小さくて聞こえなかった。
そして、宮原さんが続ける。
「私たちは、友人の情報を頼りに、仲間を、探しに来ました。」
「ふうん...。気づかないほうが良かったのにね、ましてや君に限っては...。」
一瞬、俺の方を見た気がしたけど、多分気の所為だと思う。
「うん、事情は分かった。仕方ないから案内するよ。」
良かった...
「助かった!殺されないんだー!!あ、」
心の声が声に出た。
「別に殺す気はなかったけどね。あ、僕はナユ。ナユさんって呼んで」
首をすくめて男の人――ナユさんは言った。
「よ、よろしくお願いします!」
「そこから動かないでよ。」
「え、?」
瞬間、地面が光に包まれる。
「眩しいっ...」
光が消えると――知らない場所に立っていた。
ナユさんは、いつの間にか歩き出している。
慌てて追いかけるけど、こっちには視線すら向けてくれていなかった。
そのまま後ろについていくと、『お引き取り室』という看板のかかった部屋についた。
「ちょっと、中で待ってて。」
それだけ言い残して、ナユさんは消えた。(ワープみたいなの)
不安が募る中、部屋に残された俺たちは、これからのことなど考える余裕がなかった。
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