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突きつけられた現実
「遼太、ちょっといいか?」
先生と共に廊下に出ると、誰もいないのを確認してから話し始めた。
「おばあちゃんのことなんだが、」
ああ、やっぱり。
「昨日の真夜中に亡くなったそうだ。」
俺は真夜中、何をしていた?
「親御さんからさっき連絡があって」
楽しくおしゃべりしている時間なんてあってはいけなかった。
「先に帰らせてほしいとのことだから、」
俺は最低だ。
「ショックだと思うが、新幹線を急遽予約したから」
わかっていても、どんなに鬱陶しい存在でも、
「急いで帰る準備をしてくれないか。」
こんなにも悲しいのはなぜだろう。
人が死ぬってのは、こういうことなんだ。
もう、なにもかもが、疲れた。
さようならだ、結斗、卓、楠木、笹川、そして、奏。
きっと、もう会うことはないだろうから。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
またしばらく期間が空くかもしれないです。
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