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②「極闇の聖女と名前の無い世界」  作者: いちごみるく
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③「広大な世界と存在の無い世界」

キャラクター紹介


アンノウン1(ワン) age19才未満《CV:鈴◯健一》

黒髪に赤眼、村の人でありながら簡易的な格好をしている。


アンノウン2(ツー) age14才未満《CV:桑◯法子》

黒髪にお下げ髪をした少女。


ワルキューレ 《CV:岩◯潤子》

アリア軍に対し強く拒む者。


東城霧亜《CV:種◯梨沙》

独立特殊部隊軍事特務機関アリア ヴラド隊第四隊長の一人で大鎌である轟雷の四代精霊(ヴォルト・エレメント)を武装している。


プロローグ


「やっぱり……アンノウン1があの村を燃やしていたんですね……ううん気にはしていません、そんなハズなのに、何故か涙が溢れて来るのは何故なのですか……っ!」


アンノウン2は泣きながらも俺に問いかけて来る。しかしすまないが今の俺にはまだ君を理解しきれない。今は目の前のあいつを何とかするのが優先だ。


「チッ……ふーん。中々の姿じゃない……ただの細い人間かと思っていたけど……まさかね」


行くぞ東城霧亜、死んでも文句は無しだ。


第一章 ー 生と死 ー


「さーって!こちらから行くわよ!」


東城霧亜はジャンプして大鎌を俺に二度も三度も振り向けて来たがアンノウン1がそれを躱す。


「自信が無いわけでは無いが……使えるんだろう?魔術というのが……爆炎波!」


俺は見開けた手の内側からいくつもの火の玉を地面にぶつけて相手の道を防いでいく。


「精霊の加護よ……私に其の力を与え給え……ヴォルト・メイス!」


東城霧亜の大鎌からいくつものスパークカッターが俺を襲う。流石に横の範囲が広いので躱し難い技だ。


「貴方、自分が置かれた状況分かって戦っているのかしら?今攻撃して良いのは貴方だけじゃないって事よ!ライトニング・エアー!」


東城霧亜の放つ雷球がワルキューレとアンノウン2に向かって凄まじい勢いで次々と命中した。


「こう言うのを考殺って言うのよ」


ワルキューレは何とか無事らしいがアンノウン2は。脚が片方千切れており腹部も出血が酷く致命傷、もはや瀕死だ。


「ワルキューレ、何とかアンノウン2を頼めるか」


俺は不思議と焦りは無かった、それはあいつ……ワルキューレを信じているからだ。


「出来る限りは尽くしますが……」


頼んだ。と言い去り俺は東城霧亜にH&K MSG90のライフルを向けた。


「そんな鉄の塊が私に敵うとでも思って!……まさか……?」


気付いた時には遅いんだよ。こいつの薬莢自体は普通の薬莢だが俺が一手間魔術をかけてやるだけでこいつはそれ以上に成果を発揮する。


「溶け落とせ。狼牙炎跳弾(おうかえんちょうだん)!!」


見えない速さで発車された炎の薬莢は尾の方に赤い残像を残して東城霧亜の頭に向かう。


「くっ……!なんて力なの……っ!」


私は最後の力を振り絞って大鎌でガードしたけど結局貫通して私は腹部をも貫通し私は壁際にへたり込んでしまう。


「けほ……っ。私の負けね、はぁ……もう少し考察するべきだったのかしらね……」


中破した大鎌は光の量子となって消えて、東城霧亜。私も足の先から光の量子が現れて消えようとしている。負けた事なんて一度も無かったのに。


「これでも勝ちとは言えないな……」


俺はアンノウン2を見ながら呟く。


「私は……せっかくアンノウン1に出会えて……それで……それだけで……よかっ……た……」


アンノウン2は涙を流しながらも嬉しげに微笑み息を引き取った。


「行こうワルキューレ。僕たちは行かなければならない」


貴方に慈悲は無いのですか?とでも聞かれるかと思ったが。「はい。もうそろそろヴラドが居るかと思われる部屋に辿り着く事でしょう」と肯定してきた。


「本当に辛いのは、貴方なのですから」


私は彼の背中越しに聞こえないように小さく呟きました。


第二章 ー 繰り返す戦争 ー


少し歩くと大きな扉の社長室に当たる場所まで到着して狙撃銃を構えゆっくり構え、僕は扉を開ける。


「誰も……いない……?」


真っ暗な室内には人の影さえ見当たらず僕とワルキューレは室内を隈なく探し……。


「どうやら先に逃亡されてしまった様ですね。そう言えば……」


ワルキューレは言い切る前に机の上に一つの手紙を置いた。


「これはアンノウン2さんのポケットから落ちた物で……私は外で監視していますのでゆっくりお読みになってくださいね、それでは」


ワルキューレは気を使ってくれたらしく「ありがとう」と言うと微笑み返して監視に付いてくれた。扉が閉じると僕は早速手紙を読んでみる。


『この手紙を読んでくれている時、私はきっと夢の中にいます。隣で私が寝ていると貴方はきっと微笑みながら私の寝顔を見てくれている時。ずっと待っていました……きっと朝になれば貴方は帰って来ていると信じて毎日待っていました。しかし貴方は帰って来ません、とても心配です。だから出来るだけ早く帰って来て欲しいのです。ずっと待っています。そして帰って来たら私は真っ先にこう言いたいのです……おかえりなさい!って……

アンノウン2より 』


……僕は数分間悩んだ。ずっと僕を待っていたのにまさかあの出会い頭があまりにも残酷過ぎたじゃないか!。やっぱりアリア軍は悪なんだ……。


「待たせたね、ワルキューレ。とりあえず次の街へと僕は移動するが君は……」


ワルキューレとずっと共にいて忘れていたが彼女はそもそも僕の付き人と言う訳ではなかった。良くここまで付いて来てくれて本当に感謝している。


「はい、もちろん私も同行させて頂きます。貴方一人ですと不安ですし……何より万が一暴走などを起こされては止める方もいませんし、またよろしくお願いしますね」


肯定されてしまい戸惑う僕は頭をぽりぽりとかいた。


「じゃあまたよろしく頼むよワルキューレ」


エピローグ ー


しばらく歩いて隣町に到着する前の森林にて唐突に立ち止まるワルキューレ。


「いけません、忘れていました!」


急に声をあげて口元を両手で抑えるワルキューレ。どうしたのだろう。


「あーした天気になーれー……」


一度くるりと回転し何処か悲しげな横目で一瞬だけ僕を見たそのワルキューレの姿はまさに天使なのだと錯覚を覚えた。


「くすっ……おまじないですよ……?」

あとがき


こんばんは。ヒロインのアンノウン2を早くも退場させた作者いちごみるくです。今作は変化球に変化球を加えて魔球になりました。見て分かる通りですね。アンノウン2のファンの人には申し訳ありません。ですがワルキューレは多分長めにいると思いますよ。少し残酷性を含む回でしたがいかがでしょうか?それではまたの月に会いましょう。

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