その七
五月三十日水曜日。四人は晴山町の北西にある公園で、スポーツ全般で『もしこんなルールだったら嫌だ』と題してサッカーボールを蹴り合っていた。
「相撲の勝敗を決めるのに何セットもかかる」
承芽はすぐに勝敗が決まらない対戦格闘のルールは相撲には不釣り合いだろうと思って言った。
「大変そうだね」
瑞葉も思った。
「サッカーの交代枠が数人」瑞葉
「ファウル回数だけではペナルティがない」結菜
「ボール4つで出塁させてホームランを打てない」生実
「3ポイントと2ポイントが逆で遠くからのシュートばかりになる」
五月三十一日。瑞葉達は学校に向かった。
「五月も終わりかぁ」
瑞葉は色々な事がありすぎた五月を振り返る。
昼休み。四人が屋上でくつろいでいると、担任の先生が来た。
「瑞葉さんの絵が芸術祭で受賞したそうよ」
「ええ! 何の賞ですか?」
「賞は二つあって、審査員賞と表で決まる観客賞、そ「」の両方なんだって」
「おめでとう、瑞葉」
「ありがとう」
三人から褒められて照れる瑞葉。
学校が終わり、四人は森の中を歩いていく。
「世の中、意外と見る目あるじゃん。もしかしたらとは思ってたけどね」
承芽は受賞が不思議ではないと思っていた。
「あの絵はずっと見ていても飽きないんだよね」
承芽も絵を絶賛する。
「猫絵作家として頑張ってね」
生実は瑞葉の将来に期待を寄せる。
「猫と逆光を作風として確立してもらいたいな」
結菜は受賞した絵に作家の方向性を見出す。
「それで行こう」
瑞葉の家で対戦でもすることにした。




