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ねこのねがいごと  作者: 瀬山藺人
十二話
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その六

 瑞葉達は町を南に出た所にある森を散歩していた。青空の下を話しながら歩いていると大きな泉が見えてくる。泉の麓には5歳くらいの女の子と男の子が遊んでいる。

「見かけない子かな」

 瑞葉にはとりあえず覚えがない。

「三編みのツインテール、かわいい」

 結菜は女の子の髪型を見て微笑む。

「探検でもしてたのかな」

 承芽は泉を眺める二人の目的が気になる。

「何かを見つけたみたいだよ」

 生実は突然、泉の麓を見下ろした女の子に気づく。

 女の子は泉の浅い所にに手を伸ばすと、泉の中から何かを手に取った。

「あれ? 山猫屋にある青い光石にそっくり」

 瑞葉は直ぐに思い出す。

「何かを探していた訳ではなくて、偶々見つけたみたいだね」

 承芽は不思議そうに光石を見つめる二人にそう思った。

 二人は晴山に向かって歩いていく。

「なんだ、晴山の子か」

 瑞葉は予想とは違う方向に驚く。

 四人も帰ることにした。


「意外とその辺に転がってる?なのかな。確かに水辺なら有りそうだよね」

 承芽は青い光石の在処が気になる。

「流石に自然に転がってることがあるとしたら、かなり限られた土地柄になるはずだよ。しかも、元から完全な丸い光石だとしたらかなり珍しいし」

 四人は山猫屋に寄ることにした。店に着くと、さっきの二人もいた。

「お母さん、下の泉で見つけた」

「どれどれ」

 母親らし人物は店員の使う椅子に座っている。

「あれ? 静葉さんじゃない」

 瑞葉は不思議に思う。

 母親は光石を手に取ると、引き出しから大きな虫眼鏡を取り出して、じっくり見つめる。

「静葉、これは天然の光石だね」

 母親は嬉しそう。

「あの子の名前も静葉なんだね」

 瑞葉は驚く。

「勇人、ほらね、天然だったでしょ?」

 静葉は勇人に自慢げに言った。

「ふふ、勇人だって」

 瑞葉はまた驚く。

「つまり、子供の頃の静葉さんと勇人さんだね」

 結菜は間違いないと断定する。

「そっかぁ……」

 瑞葉は嬉しそう。

「直径5センチ」

 母親は定規で測る。

「5センチなのも同じか」

 生実は山猫屋にあった青い光石と同じ大きさと気づく。

「ということは、あれが山猫屋の青い光石ってことになるね」

 承芽が言う。

 二人は駄菓子を取って隣の休憩室に入って行くと、四人も駄菓子を買ってついて行く。

「ねえねえ、その光石、見せてくれる?」

 瑞葉は勇人に頼み込む。

「ええ? でも、偽物とすり替えないかなぁ……」

「し、しないよ……」

 疑われる瑞葉。

「うーん……あっ」

 静葉が光石を取って差し出してくる。

「いいじゃない、はい、どうぞ」

「ありがとう」

 瑞葉は光石をよーく見てみる。

「なるほど、はっきり覚えてないけど、確かにこんな感じかな」

 瑞葉は結菜に光石を渡すと、承芽と生実も観察してみる。

「ちなみに、お姉さんの名前は?」

 勇人が聞いてくる。

「ええ? ……瑞葉だよ」

「なんか似てるな。そういえば、顔もなんか似てるな」

 勇人はそう言って静葉を見る。

「そう?」

不思議そうな静葉。

「それじゃあ、またね」

瑞葉が言うと、四人は出ていった。

「なんだったんだ? 偽物じゃないだろうな……」

「そんなことしてないって」

静葉は疑い深い勇人をなだめた。

勇人と書いてイサトと言う。

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