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ねこのねがいごと  作者: 瀬山藺人
十一話
73/84

その三

 五月二十四日木曜日。瑞葉が出展する絵を描いている間、残された三人は瑞葉室で話でする。

「今日のお題は、『題名から膨らまそう』」結菜

「とりあえず、漢字四文字から考えてみるか」承芽

 設定を考え始めた。

「じゃあ、私から。「収集人間」」結菜

「とにかく集めていたい」生実

「ある程度集めたところで納得して、集める対象が次々と変わっていく」結菜

「そもそも、全てを集めることは、現実ではほぼ不可能だし」承芽

「ゲームなら可能」結菜

「レアじゃないカードなのに、持ってないと尊くなる」生実

「なぜかいつまでも出ない平凡なカードが出た時の喜びを、誰も理解してくれないでいる主人公」結菜

「押し入れを整理していたら、そのカードを見つけて懐かしむ」承芽

「主人公、何歳? そんな最終回なのね?」生実


「次ね。空地人間」承芽

「空地でぼけっとしてたらさ、空地の神を名乗る猫の被り物少女が現れ、空地を守れと告げられる」結菜

「空地は市が所有するものだから、多分大丈夫と返答する」生実

「一応、盛り上げろと言われ、去っていく少女」結菜

「とりあえず、歌ってみることにした」生実

「おーれーは空地のー守り人ー」承芽

「数十年が経ち、仲良くなった者以外は誰も近寄らなくなったが、結果として空地が守られたことに満足するのだった」結菜

「え、四十歳? 仲良くなった者がきになるな」生実


「じゃあ、転生人間」生実

「ただし、現実」結菜

「謎の少女が現れ、人手不足の職場に使わされる」承芽

「同じ境遇の者に出くわしたり」生実

「なんか楽しそう」承芽


「そういえば、四文字の後に名前があればいいんだけど」承芽

 戻ってきた瑞葉に考えてもらう。

「うーん。」

「収集人間がアツト、空地人間がアキト、転生人間がイクトで」

「さりげなく名前を混ぜる題名にありそう」結菜

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