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その四

 瑞葉達が木々の先にある空間に移動すると、ここでも他の撮影班が撮影している。群衆の中を覗いてみると、見たことのある二人が料理をしている。

「おお、あれは、『どこかで会いましょう』じゃないか?承芽

「炊飯の旅の新作があるみたいね」結菜

「炊飯の旅の新作を撮影してるのかぁ。つまり、全国の公園から晴山東公園が運を引き当てたということか」生実

「一般人の票数で勝敗を決めるんだよね」瑞葉


「ここで、洋梨をフランベします」

 もじゃもじゃが白ワインをフライパンに流し込むと火が上がる。

 左側では短髪が洋梨の天ぷらをピザ生地に並べてチーズをかけていく。観客は洋梨の天ぷらにざわめく。

「てか、ピザってズルくない? 何でもピザにしちゃえばウケると思ってんでしょ、あんたは……」もじゃ

「うまけりゃ何でもいいでしょうが」短髪

「あとさ、何でも天ぷらにすれば驚かせられると思ってんでしょ」もじゃ

「そっちだってフランベすればウケると思ってんでしょ」短髪

「じゃあ、次は調理法を同じにすれば文句ないな?」もじゃ

「いいよいいよ。じゃあ、次からは同じ調理法にしよう」短髪

 配る直前にバニラアイスを洋梨に載せた洋梨のフランベと洋梨のピザを、観客が列になって受け取っていく。

 四人も料理を受け取り、脇で食べる。

「え?」もじゃ

「うそ……」短髪

 もじゃもじゃと短髪は、最後の二人に驚く。とこなっつの二人も料理を受け取る。

「それでは、結果を発表します」

 ディレクターの眼鏡が、置かれたホワイトボードを裏返すと、赤い花の様な物が左右に別れて張られている。

「なんと引き分け!」

 ホワイトボードの上に35と左右に書かれている。

「いやいや、な、なんでお二人が……」もじゃ

「俺達もここで撮影があって」パーカー

「ほんと、たまたまね」メガネ

「そうなんすか……」眼鏡

「で、どっちに投票したんですか?」

「俺はフランベ」パーカー

「俺はピザ」メガネ

「あ、ありがとうございます……」


 二つの撮影班を見送り、四人も帰りだした。

「みんなはどっちに投票した? 私はフランベ」瑞葉

「私もフランベ」結菜

「私はピザ」承芽

「私もピザだよ」

 舞台の前を通る。

「舞台、使ってみたいと思う?」承芽

「おお、いいねえ」生実

「え? 何をするの?」瑞葉

「今週の土曜日にだしものまつりがあるから、それまでに考えないと」結菜

「そっかぁ、だしものまつりかぁ」

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