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その五

図書室で一人眠ってしまった瑞葉が起きる。

 瑞葉は目を開ける。窓の外を見ると青空が広がっている。いつの間にか眠っていたことに気づき体を起こすと、本棚の右側から結菜の姿が見えてくる。

「夢か。それにしても変わった夢だったなぁ。まぁ、夢ってそういうもんだけど」

 そう呟くと、結菜の姿が棚の右側から見えてる。

「あれ、瑞葉、眠てたの?」

 結菜は寝ぼけた表情の瑞葉を見て気づく。

「そうみたい……」

 結菜は瑞葉の隣に座る。

 瑞葉は大きな山が描かれた表紙を眺めてから開くと、表紙と同じ絵の全体画が載っている左側のページを眺めてから右側のページの文章に目をやる。

「天原を象徴する天瀬山(あませやま)。天原の西にそびえ立つ。標高は三七七六メートル」

 瑞葉は声を出して読む。

 結菜も本を開いて読み始めると、すぐに承芽が漫画を一冊持って棚の右側から現れる。

「やっぱりここか」

 そう言って承芽は瑞葉の向かいに座って本を開く。生実も来て結菜の向かいに座り、乗り物の雑誌を捲る。

 しばらく沈黙が続き、漫画を読み終わってパラパラと捲っている承芽が言う。

「飲み物でも持ってくる」

 承芽は席を離れ、数分後にマグカップを載せたお盆を持って戻ってくる。

「瑞葉は緑茶で、結菜は紅茶ね。生実と私はコーヒーと」

「ありがと、承芽」

 瑞葉は緑茶のティーバッグが入ったマグカップを手に取って一口飲む。結菜は紅茶カップを手に取り、レモンピューレで味付けされた紅茶を一口飲む。

「何でもいいけど、コーヒーならとりあえず砂糖と牛乳がないと飲めないかな」

「私も、多少苦めにしたりはするけど」

 承芽の言葉に生実が答える。

「最近は海上プラントでの栽培が盛んだよね」

 承芽が話題を振る。

「陸地が限られてるから、広大な海を利用した栽培が盛んになってくだろうね」

 生実はこれからの農業の行く末を述べる。


 静かに本を読み続けていると予鈴が図書室に響き、生実が思い出したように言う。

「そういえば四人共、出席を取ってなかったよね」

「そうだ、四時間目も図書室だった」

 瑞葉がすかさず反応する。四人は中央の扉まで行って、端末にを触れて出席を取って席に戻ろうとすると承芽が言う。

「もう一冊取ってくるね」

 承芽は三階に下りて、読んでいた漫画の続刊を取りに行く。四人は承芽が少し遅れて席に戻ったところで鐘が鳴る。

「最近はキャンピング型が人気なんだよねぇ」

 生実が雑誌を眺めながら呟く。

「生実のとこでは販売してるんだっけ」

 承芽が尋ねる。

「私が造ってる試作機ならあるよ。そもそも、うちが本格的に飛行機を造り始めたのは私からだけどね」

「生実のお祖父さんは建築、お父さんは車が好きだからね」

 結菜は稗田家代々の事情を言う。


 静寂が漂う図書室に鐘が鳴り響くと、承芽は漫画二冊を持って立ち上がる。

「さて、今日は掃除当番じゃないし、帰るとするか」

 四人は鞄を取りに教室に戻って、南棟東の出入口から出て東門から学校を後にする。


 森の中を歩いていると、承芽が鞄から小さな物体を取り出す。

「そういえば、完成したアマネシホシを持ってるんだった」

 承芽は光石を素材に使っている光カードが入ったケースを見せる。

 四人は北に方向を変えようとした時、瑞葉はふと足を止め、泉のある方向に顔を向ける。

「あ、猫さん」

 三人も瑞葉が見る方向に目をやると、遠くで何かが動いてるように見える。瑞葉が何も言わずに泉に向かっていく。三人は瑞葉の後を付いていく。泉の前まで辿り着くと、瑞葉に気づいたキジトラの猫が瑞葉の足元に寄ってくる。

 瑞葉は優しく猫の頭をなでると、猫は目を細めてる。結菜は背中をなで、生実は顎を指でなで、承芽は尻尾を優しくなでる。

「こっちからも来たよ」

 生実は、瑞葉の左後ろから近づいてくるキジトラ白の猫に近づく。生実は近づいてきた猫の頭をなで始めた。

「こっちからも」

 結菜は、瑞葉の右後ろから近づいてきた茶トラ白の猫の頭をなでる。更に、東から三毛猫が東から寄ってくると、承芽は頭をなでる。

「ちなみに、私達が住んでいる市の地名の由来は、水に浮かぶ羽を猫が羽橋(はねはし)渡っていったという伝説からなんだよ。みんな知ってるよね」

 瑞葉は地名の由来を説明する。

「この晴沢の森の泉に伝わる伝説ね」

 結菜が答える。

「とりあえず、行くとするか」

 時間を忘れて撫でていると、承芽が口を開く。

「またね、猫さん」

 四人は北に向かって歩きだした。

登校時間は8時50分です。1時間目は9時05分からです。

授業は午前が3時間で、午後は1時間です。授業は50分間で、間に10分間の休憩があります。

給食は11時55分から12時55分までです。

4時間目は13時45分に終わり、掃除は日替わりの当番制で、主に教室と廊下を掃除します。他は教師が分担で掃除します。

授業が終わると、そのまま下校になります。

金曜日は3時間で下校です。


瑞葉の組の1週間の授業時間割表

月火水木金

1美国数歴音

2美数パ家美

3国理体図美

給食

4図体音学


1週間の科目ごとの授業数

国語2 数学2 理科1 歴史/社会1

家庭科/技術1 パソコン1

美術4 音楽2 体育2 図書室2

学級1

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