その五
光原を散策。
飛行機は二時間で天原に戻り、更に北西に進んだ所で光原市が見える。機体は速度を落とし、四人は窓から光原を眺める。
「ここも緑が多いよねぇ」
瑞葉は空から見える光原の景色を眺める。
機体がゆっくり下降して駐車場に降りると四人は外に出る。
「ここも観光客が来てるみたいだよ」
瑞葉は駐車場に沢山停められている車や飛行機を見回す。
「車で行けるし、飛行機は青原ほど多くはないみたいだね」
生実は、青原とは違って飛行機が少ないことに気づく。
「北に行けば光石が採掘されている御光山があるみたいだよ」
承芽は駐車場に立てられている地図を確認すると、四人は森の中に入っていく。
少し歩いてすぐに森を出ると、広大な草原の所々に鉱山の小山が見える。歩いていると、所々で様々な種類の鉱石が、高くて数メートルまで地面から生えるように佇んでおり、採掘も盛んに行われている。
「色んな鉱石が採れるんだね」
瑞葉は自動操縦による採掘作業を見て言う。
「全ての鉱石がここで採れるといわれてるからね」
生実が説明する。
練り歩いていると、所々に一メートルに満たない透明に輝く鉱石が見えはじめる。
「あれ、光石かな?」
瑞葉は地面から五十センチほど三角形に出ている鉱石を指して言う。
「うん、そろそろかな」
承芽が言うと、視界の先に小高い透明の山が見える。
「あれが光石山かぁ」
瑞葉は高さ十三メートル、幅三七メートルの透明に輝く御光山を見て、どこか雄大さを感じる。
「さすがに輝きかたが他とは違うわね」
承芽は、縦に伸びる筋状の光石が真ん中に向かって高くなっていく御光山の輝く光景に驚く。
「採掘は御光山とは別の所で行っているみたいだね」
瑞葉は採掘する機械を見て言う。
「観光客も採掘してるみたい」
結菜は、御光山から離れた所にある光石の採掘場で観光客が採掘をしている姿に気づく。
「私達も採ってみようよ」
瑞葉に誘われて、四人も採掘することになった。幅は十三メートル、高さは三メートルほどある光石の山の近くにある建物で道具を借りる。
「色んな道具が揃ってるけど、私達はハンマーとタガネで十分ね」
生実が言うと、一人ずつハンマーとタガネを取って光石山に向かう。
「ちょうど良さそうな所を見つけてね」
生実に言われると、それぞれ手頃な形を探し回る。
「これなんか良さそうかな」
瑞葉は、六角形に伸び、先端が尖っている光石を見つけると、光石が伸び始める付け根にタガネを当て、ハンマーで軽く叩く。
「採れた!」
瑞葉は幅五センチ、高さ七センチほどの光石を手に取る。
「採れた?」
結菜が覗き込んでくると、瑞葉は結菜に見せる。
「ほら」
「上手く採れたみたいね」
そう言って、結菜は幅三センチ、長さ八センチの光石を見せる。
「結菜のは私のより細長いね」
「そっちはどう?」
承芽の声が聞こえ、二人は右に振り向くと、生実も一緒に向かってくる。
「上手く採れたよ」
瑞葉が言うと、二人は光石を見せる。
「良い感じだね。私達のはこれ」
承芽が言って、二人は光石を見せる。
「形は似てるけど、私のよりかなり大きいねぇ」
瑞葉は承芽の光石と比べてみる。承芽の光石は幅九センチ、長さ十三センチある。
「私のは生実のと形が似てるけど、長さは生実の方があるね」
結菜は自分の光石と、生実の幅五センチ、長さ十五センチある光石と比べる。
「さて、もう帰る?」
生実が三人に尋ねる。
「湖もあるみたいだよ、光の湖だって」
瑞葉が提案すると、四人は草原の南にある光湖に行くことにした。
草原を歩いていくと、視界に湖が広がる。
「なんか、晴沢の湖に似てるかな。こっちはもっと丸い形に近いというか」
承芽は見慣れた景色と似ていることに気づく。
「ここも、周りは森だからね」
結菜は辺りを見回して言う。
「光湖も晴沢の湖と同じで、湧水で形成されてるとか」
生実も知っている知識を言う。
「ここも風景画に良さそうだよ」
瑞葉はそう言って浜辺に入ると両手で水をすくうと、指の隙間から水が溢れていく。
「光原は温泉街でもあるんだけど、行ってみる?」
生実は次の行き先を勧める。
「温泉もあるのね。もちろん行くわよ」
承芽は嬉しそうにはしゃぐ。
「うん、入ろう」
瑞葉も反応する。
四人は温泉に入ることにした。
次は温泉街。




