表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/84

その五

昼御飯を買いに商店街へ。

 四人は商店街の東側の坂を登った所にあるコンビニに向かう、商店街の坂を登り所に、全面の水色に黄色でソライエと書かれたコンビニに入る。

「えーと、これにしよう、謎弁当」

 瑞葉は中身の見えない弁当を手に取る。

「私も買おうかな、結菜と生実も買おうよ」

 承芽も弁当を買いたくなり、結菜と生実にも謎弁当を勧めると、二人共謎弁当を選ぶ。

 四人はついでに買った、中が氷の青いアイスを食べながら、坂を降りた所にある晴長公園に入り、木製のテーブルがあるベンチに座る。

「当たり!」

 瑞葉はアイスの棒をみんなに見せる。

「さすが瑞葉、また当たり」

 隣に座る結菜が言う。

「当たりは私もたまにあるけど、それにしても瑞葉はよく当てるわね」

 瑞葉の向かいに座る承芽が言う。

「この棒を送れば氷乃甘世(こおりのあまよ)の人形は十二体になるんだよねぇ」

 瑞葉は自慢気に言う。

「多分、瑞葉が一番持ってるかもしれないわね」

 承芽の隣に座る生実が言う。

「とりあえず、お弁当を食べよう」

 瑞葉は弁当の蓋を開ける。

「お、アジフライかぁ」

「私はイワシフライみたい」

 結菜は蓋の裏の表記を確認する。

「カツオフライみたい」

 承芽も蓋を開ける。

「私のはニシンフライ」

 生実も蓋の表記を確認する。

「今日はフライが多いみたいだね」

 瑞葉はソースかけながら言う。


 弁当をほとんど食べ終わると瑞葉が言う。

「それにしても、なんで静葉さんはあんなに強いんだろう」

 瑞葉は箸を止めて言う。

「静葉さんはよく山に登ったり海まで歩くこともあるみたいだけど、やっぱり体力を維持してるからじゃない?」

 生実は普段の生活から強さの秘訣を推察する。

「確かに体力は重要ね。体力の維持だけじゃなくて、脳も活性化させるし。でも、それならプロもやってること、走ったり筋力を鍛えたりもするみたいだし、それ以上の何かがあるはず」

 結菜は考え込む。

「静葉さんは、ただ楽しんでるだけに思えるけど、どうなんだろう」

 瑞葉が深く考えていると承芽が思い当たる事を言う。

「私も単純にゲームを楽しんでるだけだけど、やっぱり大きな大会だと緊張しちゃうんだよね。でも、緊張するのはそれだけ価値があるということだし、それだけ熱くなれるんだよ。緊張を拒まず、素直に受け入れられることが楽しむ秘訣かな」

「そっかぁ」

 瑞葉は承芽の考え方に感心したが、静葉は緊張すらしていないように感じていただけに、静葉も承芽と同じなのか疑問が残る。

「そういえば、アマネシホシは売れるかな……」

 答えが決まらない瑞葉は気持ちを切り替えるかのように、天魔後輪の売れ行きを気にする。

「元々の評判は良いから、長い目で見れば売れていくと思うけど」

 承芽は自信ありげに即答する。

「そうだ、晴山神社に行ってお願いをしてこようよ」

 瑞葉が思い付くと、四人は晴山神社に行くことにした。


 四人は晴山公園を出て商店街の東の坂を登り、住宅街を北に進んだ所にある晴山神社に着く。瑞葉が鐘を鳴らし、四人は手を合わせて目をつぶる。

「よし、お守りを買おう」

 瑞葉は目を開けるとお守りが欲しくなった。境内にある無人の建物に入り、お守りが並べられた箱の中を見る。

「私は水色のお守り」

 瑞葉は好きな色の水色をしたお守りを選ぶ。結菜は黄、承芽は赤、生実は緑のお守りを選び、お金が沢山入っている箱の中に百円を入れる。四人は晴山神社を出て、商店街に戻っていった。


 瑞葉は帰る途中、弁当に入っていたフキの煮物を思い返し、気になっていた事を思い付く。

「そういえば、水菜や長葱の保存方法って難しいよね、水菜を袋から一束だけ上手く取るのが難しいから、一旦袋から全て取り出すんだけど、また袋に戻したり、紙で包むのも手間なんだよねぇ」

「つまり、切らずに保存したいのよね」

 結菜が言う。

「それなら、うちの店に使える物があるかも」

 承芽は店で扱う商品の中で役に立ちそうな商品を思い出す。

「じゃあ、ちょっと探してみよう!」

小物を探しに承芽の店へ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ