111話≫〔修正版〕
よろしくお願いします。
34日目の朝、今日も木の上で目が覚めた。
気分爽快だが背中が痛いし関節が痛いぜ。
朝起きるとブラッティ・ウルフ達がゴブリンを2体とただの白兎を仕留めていたのでゴブリンを燃やして灰にしてから白兎を焼いて肉を食べた。
そして何日か繰り返しているうちに変な日常と化した。
木で寝て→狼が獲物を仕留めて→食べて→木から飛び降り→歩く。
のサイクルで毎日が終わるようだ。
ダインの言っていた通りに今日の昼頃につく事が出来れば宿をとったりして備える事も出来るだろう。
俺は昼過ぎにつければ良いかと思いのんびりと歩く事にした。
それから1時間程歩いていると前にポツポツと人の集団が歩いてくるのが見えて来た。
暫くすると先頭を歩く荷物を担いだ主婦の方が俺に気がついたのか声をかけて来た。
「お兄さん、今からガルテンに行くのならやめといた方がいいよ。」
「何かあったのですか?」
俺はこの時まで少し慢心していたのかもしれない。
精々エルフの巫女の予言に怯えて荷造りをして都市を離れたのだろうと。
だが、俺は思い知らされる。
「ガルテンは今魔物に襲われてるんだよ…
私は冒険者の娘を置いて逃げるしか出来なかったんだ…」
「なっ!?予言の侵攻が魔物の侵攻がもう起こっているのか!?」
「そうだよ…お兄さんは冒険者の方かい?
死にたくないなら逃げる事だね。
街の城壁ではかなり死者が出てるって言ってたよ…これじゃあ街が蹂躙されるのも時間の問題だね…国からの援軍はもう街に入っていたけど…それでもどうなるか…」
「魔物はどの方向から攻めて来た?」
俺は飛び出したくなる気持ちを抑え唇を噛み締めながら聞いた、
ここで何処から来た魔物かと言うだけで被害が格段に変わる筈だ。
【深淵の密林】の報告から来た魔物であったなら絶対に【迷いの大森林】の魔物も混ざっているのでは?という事だ。
そして俺の不安見事には的中してしまった。
「帝国は西だから北の方からだね。」
やばい…【深淵の密林】の方角だ…
俺は噛み締めていた唇の力を抜き魔力を力に転換する。
行動を抑える事をやめる。
【概念魔法】オリジナルスペル
「ー【我閃く稲妻を纏う】ー」
バチッ!!ババババババババチッ!!!!!!!!
弾ける稲妻が俺を包み全身が雷を纏い輝く。
雷を纏った瞬間には既に空中。
背後で「え?」と声がしたが俺は一言、
「ありがとう」と礼を言い地表から消え去った。。
そして瞬きの間に俺は上空に居た。
稲妻が進む速度は秒速150km。
1秒間に150km進む雷を身体とイメージで無理矢理同化させ速度に耐える。
(くっ…やっぱりエレクトロンはイメージに頼りすぎてるからか身体の負担が大きいっ!)
俺が飛び上がった後、
地上に残された女性や行列の人々は遅れてやって来た轟音にビックリしたと言う。
それは雷鳴が秒速約340mで伝わるからなのだが、彼女らは知らないだろう…
「……雷神アーシェラ様?…」
轟音が轟いた後、
そんな呟きが聞こえたとか聞こえなかったとか…
俺はそのまま運動のベクトルを前方に変換し削れる魔力を魔力回復薬を服用し回復させる。
急激な方向転換で無理なGが身体を責めるが、何とか耐えすすむ。
そして何秒経ったか…
俺は城壁都市ガルテンの上空でエレクトロンを解除し風の上に立った。
地上を見下ろせば城壁に取り付き登ろうとする魔物の軍勢を人々が石や魔法、油を落とし火を付けている。
既に城壁の前に居た兵は殺されたのか…
皆城壁の中に篭り城門の前に木材を運びバリケードを作っている。
どうやら城門を破られた時まで考えていると言う事は、
相当に切羽詰まっているのだろう。
そして空には飛行系の魔物が空を飛び地上の人々と戦っている。
空を飛ぶ魔物は300程だろうか、
50匹程は[風鳥獣]だろう。
鷲の頭と翼にライオンの胴体を持つBランクの中位に属する魔物である。
これだけで小国を相手に出来そうな戦力であるが、
ガルテンの方も援軍を合わせて8万居るそうなので何とか持っていたのだろう。
今は半分も残っていない様に見えるが…
どうやら外に出て行ったであろう部隊と血まみれの広場を見るからに、
半分は既に全滅していると見た方が良さそうだな…
残りの250体程の魔物は悪魔系の魔物の混合部隊と見られる内約はCランク中位の
[中位悪魔]30体程を中心とし、
Dランク下位の
[下位悪魔]が220体程が主体の部隊と思われる。
俺は上空から地上を俯瞰しながら何が最適かを必死に考えた、
今は間に合わなかった人の事まで俺は考えられない。
目の前の生きている人を助ける為に動くのが先だ、どうする…
俺は魔力回復薬を嚥下し体内の減少した魔力を回復させ、
倒しづらいであろう上空の魔物を一気に殲滅する為に一端、
血まみれの広場に降りたった。
【SideOut】
『半人族[lv:33]』 :【剣士】/【戦舞技師】/【全属性魔術師】
雪埜 奏
必要経験値/規定経験値:1990/3400
能力:【戦舞技補正:強】【鈍感:大】
【剣豪:Ⅰ】【魔力探知:強】
【体力補正:強】【筋力補正:中】
【解析の眼】【弱点解析】【縛りの咆哮】
【竜種の咆哮】【野生の本能】
【下克上】【全属性魔法】
【魔力量増大:中】【隠密】【暗視】【魅了】
【砂塵の爪甲】【魔法操作:強】【思考加速】
【瞬間移動】【予測の眼】【血分体】【下位従属】
【魔法威力補正:中】【魔法命中率:強】
【超回復】【粘糸精製】【識字】
【色素調整】【剥ぎ取り補正:弱】
【異次元収納】【毒耐性:弱】【麻痺耐性:弱】
【雷耐性:弱】【炎耐性:弱】【氷耐性:弱】
【武器作成:Ⅰ】【格闘術補正:弱】【幸運補正:弱】
残存Point:[9]
所持金:[1096300エル]
称号:【魂を鎮める者】
【英雄の国の者】




