100話≫〔修正版〕【古代龍】
ご都合が苦手な方は読まない事を勧めます。
「はぁ…はぁ…くそ。手甲がやられた…」
3階層の玉座の裏にある巨大な扉の前。
カマさんと俺は消費した体力と魔力とすり減った精神を回復する為に小休止していた。
カマさんは上位悪魔との戦闘の最後に両手に装着していた手甲が破損してしまったのだ。
カマさんは手甲を外し、地面に置いた。
カマさん曰く、ウォルテッドに戻れば替えが効くらしい。
替えが効く武器であの威力って…
よそう。カマさん最強伝説が出来上がるだけだ。
「…大丈夫か?…
後は下りるだけって言っても、4階層に居るのは骸古龍だぞ?……」
「いや、エンシェントアンデットドラゴンとの戦闘になったら脚を使えば問題ないぞ。」
「そ、そうか…無駄に頼もしいな。」
脚にも同じ素材の装備をしていたのでまさかとは思ったが、脚技も使えるとは…
「あぁ、任せろ。…よし!…そろそろ行こうと思うが…」
「よし、俺も十分休めた!行くか。」
扉の正面に立つとゆっくりと扉が開き、
地下に続く階段が露わになった。
壁には等間隔に松明が火を灯しているが、
この灯りは消える事は無いのだろうか…
そんな事を考えながら階段を下って行くと、
階段の終わりの先にある小部屋の床にエメラルドグリーンに輝く魔法陣があるのが確認出来た。
あれは多分4階層の部屋に繋がる転移魔法陣なのだろう。
【エスナの地下迷宮】の4階層にはダンジョンは無く、
1つだけボスの間があるだけだ。
そしてその部屋は3階層よりも遥かに深い地下にあるようで、
実際に3階層から下に掘って行っても辿り着けない程だったらしい。
これはカマさんの談だが昔、
実際に試した研究者がいたらしく、
ついぞ寿命が尽きるまで4階層には辿り着けなかったらしい。
まぁこの世界での土を掘る技術などたかが知れているが。
よって転移魔法陣の出番となる。
これで地下深くにあるあのドラゴンの墓場まで転送されるのだ。
「準備はいいか?………行くぞ。」
ゆっくりとエメラルドグリーンに輝く魔法陣の上に乗る。
その瞬間、地面で輝いていた魔法陣が腰の高さまで浮かび上がり周囲に綺麗な燐光を辺りに拡散させた。
やがてゆっくりと魔法陣は回転し始め不思議な感覚につつまれる。
綺麗だ…
前の世界にはなかった…どんなLEDでも、
高解像度のテレビでも言い表せない異世界の光。
それを全身で感じていると、不意に視界が暗転した。
光が収まった時には、前方200m程先に見える禍々しい腐敗した龍が見えた。
そして俺の方に首を向け少し驚いた様な表情を見せるボロボロのローランド、
なつかしい、そう思った。
不思議とあふれる涙は熱く頬を伝い、
俺に残る人の心を強く刺激した。
(まだ一週間も経っていないのに…不思議なもんだな)
ローランドの左腕の肘から下は元から無かったかの様に皮膚が覆っていて、
俺に何があったのかを嫌でも悟らせた。
ローランドの表情は既に虚ろで、
俺が来た事を認識したのを境に安心したのかヨロヨロとよろけ始めた。
よくまぁあそこまでレベル差がある魔物と何日も戦って腕1本の負傷で居られるんだ。
回避に重みをおいていたのは分かるが…
いや、本来あり得ない。スキルと経験か…?
それともローランドがただのCランク冒険者ではないのか…
だけど…
「助けにきたぜ。…ローランドのおっさん」
自分でもあり得ないほどに優しい声色がでてびっくりした。
こんなおっさんに優しい声色で話しかけるとか気色悪いな。
その言葉を聞いたローランドは痛みを堪えているのか若干引きつった笑みを浮かべながら声を絞り出す。
まるでその笑みは俺が来るのを信じて疑わない無邪気な子供のようだった。
「………がはっ…ははっ………待ってたぜ……
カナデ…」
俺が来た事に安堵したのか、集中が来れたのか、はたまたどっちもなのかは分からないがローランドは膝の力が抜けた。
それとほぼ同時に俺の背後から一陣の風が吹き髪を撫でる。
再びローランドに視線を戻せばそこには前に倒れかけたローランドを支えるカマさんの姿があった。
カマさんは俺の方を向き僅かに首肯する。
小さくお辞儀をした後、
俺はローランドの前まで跳躍し、
剣を腰から抜き放つ。
そしてローランドを庇うように背にして立った。
目の前にはエンシェントアンデットドラゴンが腐った瞳の奥に光る赤い炎を僅かに揺らめかせていた。
(動揺しているのか…?)
それた思考をすぐにしまい込み腰を落とし臨戦体制をとる。
背後で「おっさんに助けられるおっさんって…って!あんた【滾るオカ…ふがっ」「少し、安静にしていろ…ローランド。君は体力と精神の疲労が激しい。ほら、これを飲め、もう君にストックは無いだろう?」「な、俺の名前知ってんのか…?…お、おぅ…まぁ、ありがたく貰っとくぜ……」なんて会話も聞こえた気がするが多分空耳だろう、
おっさん同士の会話なんて聞きたい人はいないだろうし…
エンシェントアンデットドラゴンは何かを振り払うかのようにその腐った肺に酸素とマナを吸い込み始めた。
「ローランド!カマさん!俺の後ろに隠れていろ!」
俺は2人のおっさんの返事を聞く前にスキルを発動した。
小休止中にステータスを見た時に追加されていた新たに派生したスキル、
それは【竜種の咆哮】
そのスキルの効果の1つに同種の咆哮や吐息を打ち消す効果がある。
それを使用する。
体内のマナが暴走しようとするのを必死に抑え込む。
[竜/龍]でない生命体が咆哮を放てるようにスキルがマナを使い補助をしているのが分かる。
スキル
ー【竜種の咆哮】ー
発動
『GRAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!』
高密度の魔力を纏った声の暴力が前方に方向性を持って音速で駆け抜ける。
一瞬驚いたような雰囲気を纏ったエンシェントアンデットドラゴンだが直ぐに負けじと吐息をかえす。
【骸古龍の吐息】が1つ、
【暗闇の吐息】
エンシェントアンデットドラゴンの口に魔力を練られた黒い霧が収束していき、つぎの瞬間、確かな方向性を持ってカナデに迫る。
【暗闇の吐息】の効果は僅かに1つ。それは状態異常/盲目、と言ったところだろうか。
そのブレスを浴びた者は、数分の間、目が見えなくなる状態異常効果を持つ悪質なブレス。
直接的な攻撃力は無くとも、
支援系や妨害系としては優秀であり、
なおかつそのブレスに当たれば後は蹂躙されるだけなのだから。
だがカナデのスキルとの相性は悪かった。
放った先から俺の咆哮に蹂躙され黒い霧は周囲に拡散し、
【暗闇の吐息】はその本来の効果を発揮する事無く消失する。
「……お、おいおぃ…強くなれとは言ったけど竜になれとは…………」
「取り敢えず俺たちは壁際に避難した方が良さそうだな。」
「ちょ!おっさんにお姫様抱っことかヤメろ!気色悪いぞ!しかも服装も目が痛い!」
「何を言っている遠慮するな、ローランドはもう歩くのも辛いだろう、それに君もおっさんだろうに…なっ!俺の服は実用性と見栄えを両立した奇跡の装備だぞ!」
「………お、おう………」
背後でマヌケな会話が聞こえた気がするが気のせいだろう。
幻聴が聞こえる病気は
頭の病院に行けば良いのだろうか。
この世界に病院が有ったらだが…
地面を踏み抜き跳躍する。
既に【下克上】は発動され、
レベルの差のおかげか今までに無いほど力が漲っている。
体内のマナが暴れすぎて身体が中から破裂しそうだ…
「オラァァァァァァァァァァァァ!!!!!」
動きのノロいエンシェントアンデットドラゴンの懐に入り戦舞技を放つ。
戦舞技ー【蒼逆斜斬】
下から逆袈裟斬りをし肋骨の露出した胸を切り裂く。
剣のおかげだろうか、このしっかりとした名も分からぬ剣…
肋骨はかなりの抵抗こそあったが戦舞技が途切れる事なく切り裂けた。
そして腐敗した胸の筋肉も一緒に切り裂いた。
だが、ここで切り上げた剣はまだ終わらない。
戦舞技ー【蒼斜一閃】
戦舞技を繋げる。
振り上げた剣を再び握りしめ、
先程と僅かに違う軌道を袈裟斬りにする。
残った肋骨の付け根を切り飛ばし腐った肉を絶つ。
踏み込みで3m程前に移動した為今は胸の付け根まで潜っている。
振り下ろした剣の勢いを失い腰の辺りで無理やり停止させ、
次の動きに繋げ舞い斬る。
さながらモ○ハンの剣舞の様に、
戦舞技ー【円扇斬り】
停止した剣が再び動く事に歓喜で震え青い燐光を散らす。
軸足を中心に回転し円を描きながら胴体を切り裂く。
エンシェントアンデットドラゴンの胴体は肉を散らし骨を裂かれ無残にバラバラになっていた。
「ーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」
エンシェントアンデットドラゴンが声にならない悲鳴を上げる。
俺はアドレナリンが大量に分泌され、脳内麻薬に侵された脳は既にリミッターが外れていた。
その直後、龍の鼻っ面が何者かの蹴りで陥没した。
やはり腐敗している為ダメージは通るがアンデット故に耐久力が半端ない。
「カナデ!助太刀するぞ!ハァァァ!!!!」
まるで重力を無視したかのような軌道で空中に留まり、
次々に顔面に蹴りを放ち衝撃波を散らすカマさん。
前蹴りからの後ろ回し蹴り、そしてそこから繋げる様に上段、中段下段と隙間無く蹴りを入れていく。
そしてエンシェントアンデットドラゴンの鼻っ面を両手で掴み膝蹴りを撃ち込む。
脚甲の膝の尖った部分が骨と肉に突き刺さりまたしてもエンシェントアンデットドラゴンは声にならない悲鳴を上げた。
そしてその太い右腕をカマさん目掛けて振り上げる。
それを顔の左側面を回し蹴りした反動で回避したカマさんは距離を取り着地した後再び地面を踏み抜き跳躍した。
俺はその間に腹の下から抜け出し距離を取った。
次の瞬間、【野生の本能】が今までで最大の警鐘を鳴らし、
【魔力探知:強】に映るエンシェントアンデットドラゴンの魔力反応が増大した。
嫌な予感がするッ!
「くそっ!!!!何かくるぞ!!!!!!」
カマさんも少し遅れて何かを感じ取ったのか地面にクレーターを開けるほどに踏み抜き、直ぐさま背後に全力で飛び去った。
【骸古龍の吐息】が1つ、
【灼熱の吐息】
ブレスの温度は3410℃を超え、触れた物全てを溶かし切る。
マグマの温度は一般的に800~1200℃と言われている。
【灼熱の吐息】は融点が最も高いタングステンですら溶かす高温のブレス。
人間が浴びたら瞬間的に蒸発してしまうだろう。
「まずい!あれは【灼熱の吐息】だっ!!エンシェントアンデットドラゴンの前には立つな!」
なんだって、そしたらローランドはどうする!?
その時ローランドは、エンシェントアンデットドラゴンのブレスの軌道上に居た。
咄嗟にスキル【瞬間移動】を発動しローランドの前まで移動する。
5分の1程の魔力が一気に削られ、意識が飛びかけるが精神力で何とかねじ伏せ、
視界が切り替わり一瞬でローランドの目の前まで移動した。
そこでローランドの腕をひったくるように掴み再びスキルを発動する。
「ちゃんとつかまってろよ!」
「お、おぅおぉぉぉ!」
ー【瞬間移動】ー
カマさんの直ぐ隣までワープした時にはローランドのいた場所は【灼熱の吐息】の灼熱の熱線により地面ごと溶けきっていた。
「カマさん…俺達がここを出るにはこいつを倒さなきゃいけないんですよね…」
前に俺がローランドのおっさんに言われた事があっていれば、
転移魔法陣の魔力が切れる前にもう一度魔法陣に飛び込むか(カナデはこれで帰還した)、
その時部屋に居るボス級の魔物を討伐する事しか出る方法は無い。
「あぁ、そうだ。今はエンシェントアンデットドラゴンを倒すしか道はない。
それに俺はエンシェントアンデットドラゴンの素材を手に入れる名目での同行だからな!倒さねばならんのだ。」
あぁ、いろいろあって忘れかけてたけど、
そういえばそうだった。
多分それだけが理由では無いと思うが今は気にしている暇などない。
「おれもいろいろ試したけど、
ダメだったな。やっぱりここは正規のやり方しか受け付けねえみたいだ。」
やはりそうなるか、
そうするとカマさんは徒手空拳しか出来ないし、しかも足だけだし、俺は剣と魔法だけだ。
そしてローランドは極度の疲労と部位欠損で使えない、どうするか…
あいにくとエンシェントアンデットドラゴンはかなりの傷を負っているし、ゾンビよろしく動きがノロい。
しかもアンデット系の魔物故か回復力が低い為、
ローランドがつけたであろう腕の傷さえも治っていない。
肉を全部剥いで骨にするか?
いや、時間も手間がかかるし非効率的だな。
それにエンシェントスケルトンドラゴンとかになられたら目も当てられない。
「くそ、大火力の火属性魔法か炎属性魔法があればこんだけレベルが違くても相当傷つけられるってのに…」
ローランドが悔しそうに呟いた、やはり炎か火で攻めようか…
ん、ちょっとまてよ…確かアンデット系の魔物は光にも弱いんじゃないのか?
「なぁ、ローランド…アンデット系に光属性は効かないのか?」
「ん?あぁ、そういえばそんな事聞いた事があるようなないような…」
どっちだよ…
「あぁ、確か諸国を周っている冒険者の神父が言っていた気がするぞ。だれも信じていなかったが…」
神父で冒険者っているんだな…
そして信じてもらえないとか不憫すぎる。
「でも光属性の魔法は詠唱長いからな…詠唱してるうちにやられちまうよ。そういえばカナデは詠唱してないな…って今それどころじゃねぇな」
え?逆に詠唱なんてするのか?
というかローランド今更だよそれは。
ってカマさんまで唖然としないでよ…
目の前で魔法使ってたじゃん。
あ、威力強かったからそっちに意識行ってたのか…
アンデットには光属性で浄化するか燃やすか回復薬かけーる。これ鉄則
※久しぶりの【異世界wiki(笑)】参照。
光属性魔法はやった事ないけど、
効率的にダメージを与えるならやっぱりそれが1番。
今回復薬投げるの勿体ないし、
今は時間がない。
時間をかければかけるほど生者である俺たちが不利になっていくしローランドを庇い続けて戦う事など今の俺には出来ない。
カマさんとローランドを後ろに引かせ、
光属性の魔法を使う旨の事を説明する。
まぁ、眩しくなるから気をつけろって事なんだけどね!
魔力回復薬を嚥下し、
体内のマナが満たされるのを確認する。
スキル
ー【全属性魔法】ー発動
光属性中位弾魔法発動
エンシェントアンデットドラゴンが俺の方を向き訝しげな顔をして、
いるように見える…
俺は両手をカ◯ハメ波の放った後の様な感じに揃える。
イメージしろ、死して尚、
現世の留まる哀れな龍を救う光を。
俺の周囲が光を失ったように僅かに暗くなる中で、
それと相反するように輝き始める両腕…
そして両腕に纏った光は次第に手のひらに集まり直径は4m程の巨大な球体を形成する。
「……浄化しろ。……【中位光の弾】…」
発動キーの前にこれからしたい事を強く念じながら言葉を付ける。
そうする事でより魔法の発動するイメージがしやすくなり成功率や制御力が上がる事は経験済みだ。
放たれた【中位光の弾】はエンシェントアンデットドラゴンまでの軌道を揺らぐ事無く直進していき、よける暇無く衝突した。
だが、救ういうイメージを強くし、
攻撃のイメージを薄くした為か爆散や貫通での即死とはならなかったが、
相当もがき苦しんでいるようだ…
「おい…カナデはここに来るまで何回魔法使ったんだ…無詠唱だろうけど…」
「そ、そうだな…目立ったのは5発纏めた中位の炎の槍と「ちよっと待てぇぇぇい!初っ端からおかしいだろ!纏めるだけの魔力があってしかも中位だと!?5本!?あり得るのか!?」
「む、だが魔力欠乏症を起こしかけていたし、それが上限と見て良いんだろうな…」
「十分おかしい筈なのにちょっと安心したぜ…」
聞こえない聞こえない。
おっさん同士のいちゃこらなんて聞こえないぜ。
俺はエンシェントアンデットドラゴンに意識を向け直す。
体表の腐敗した肉がボロボロと剥がれ落ちてゆく…
そして地面につく前に粒子に変わり天井に向かって昇ってゆく…
やがて骨格だけになったエンシェントアンデットドラゴンはそれだけでも十分な存在感を放っていたが、
それも次第に粒子となり消えてゆく…
いつしか駄弁っていたカマさんとローランドも会話をやめ、
その光景を脳裏に焼き付けていた。
その時に…僅かに声が聞こえたような気がした…
『……礼…言う………英雄と…郷の者……』
それが誰だったかなんて分からない。
だが、
途切れ途切れの言葉の意味も、
同時に流れて来た大量の記憶でだいたいは理解できた。
だかこの事を語るのはもう少し先になるだろう。
今はローランドの無事をゆっくりと祝わなけれは、
光りだした転移魔法陣が輝きを放つ中で、
カマさんにとローランドには礼を言う声だけきか聞こえなかったらしい。
魔法陣に直ぐに近づくカマさんとローランド。
カマさんはアンデット系のドラゴンの素材は別の個体にするらしい。
だが、その事を言い出したカマさんの表情に後悔の念は感じられなかった。
その日は帰ってから直ぐに宿にかえったが、
後日ギルドに報告するのは面倒くさそうだ…
なんせ迷宮を攻略してしまったのだから…
Dランク冒険者が同行したAランクの冒険者を差し置いて…
だが、もし、エンシェントアンデットドラゴンが生前の力をそのまま受け継いでいたとしたら…
俺は部屋に入った瞬間に枷の外れた存在感の前に塵と化していただろう。
そして光の魔法を使って早期決着できなくてもエンシェントアンデットドラゴンに殺されていただろう。
属性の相性という物、
それはレベル差を埋める一つの攻略法。
剣での対人戦ではイマイチだが、
魔法を使った対人戦では抜群だろう。
そしてさらに属性を色濃く反映してる魔物には更に有効だろう。
そうして俺の意識は深い眠りの海に沈んでいった。
××××××××××××××××××××××××××××××××××
最後にレベルアップの表示を見たカナデはこう言ったと言う。
…あれ?俺だけ成長率おかしくね?
【SideOut】
『半人族[lv:32]』 :【剣士】/【戦舞技師】/【全属性魔術師】
雪埜 奏
必要経験値/規定経験値:710/3300
能力:【戦舞技補正:強】【鈍感:大】
【剣豪:Ⅰ】【魔力探知:強】
【体力補正:強】new!【筋力補正:中】
【解析の眼】【弱点解析】【縛りの咆哮】
【竜種の咆哮】
【野生の本能】【下克上】【全属性魔法】
【魔力量増大:中】【隠密】【暗視】【魅了】
【砂塵の爪甲】【魔法操作:強】【思考加速】
【瞬間移動】【予測の眼】【血分体】【下位従属】
【魔法威力補正:中】【魔法命中率:強】
【超回復】【粘糸精製】【識字】
【色素調整】【剥ぎ取り補正:弱】
残存Point:[16]
所持金:[105900エル]
称号:【魂を鎮める者】
new!【英雄の国の者】
カナデは経験値9800獲得
※[カマさんは経験値2000獲得]
※[ローランドは経験値3000獲得]
[!]パーティ打倒により経験値分割します。
経験値9800を手に入れました
※規定経験値を超えました。
4levelupします。
必要経験値がresetされます。
4Point獲得
※ボス級魔物打倒により5Point獲得しました!
【筋力補正:弱】→new!【筋力補正:中】
称号:new!【英雄の国の者】
同郷の者との遭遇率補正:強
等…




