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Soul-Move -新章開始-  作者: 癒柚 礼香
【エスナの地下迷宮】
74/145

93話≫〔修正版〕

久しぶりの戦闘。


1階層スピードクリアです。









ブシャァァァァア!!


カマさんの目の前にいた 芋虫(キャタピラワーム)の頭部が粉砕して、

残った身体から青紫の血が噴き出す。


芋虫の頭部が粉砕した原因はカマさんのパンチ、

只、拳を前に出しただけ(パンチ)


更に次の瞬間には空いた手を握りしめて後ろから迫る芋虫を裏拳で粉砕する。


只、手を後ろに回しただけ(裏拳)


いちいち規格外で、驚く神経が麻痺ったのは言うまでもない。


今は【エスナの地下迷宮(ダンジョン)】の1階層の半ばほど。


ダンジョンに潜ってからまだ2時間も経っていないだろう。


勿論その間にいまのを合わせた芋虫6匹.スケルトン5匹、ゴブリン3匹ずつ倒している。


その中で分かったことは。


「カマさんって全部オーバーキルしてる…」


俺の独り言はカマさんには届かなかったが、

カマさんはスキルを使うまでも無く腕を振り回しているだけ、

それですら当たれは敵が粉砕するオーバーキルなのである。


通常攻撃が既に必殺級のパワーを誇っているというなんか反則な人物だ。


カマさんの髪の色と瞳の色はオレンジ色。


だが、魔法を使う魔力は無かった様で、

鍛錬や修行の全てを格闘と剣術に絞って行っていたらしい。


特に格闘のレベルは他のAランク冒険者の中でも随一なのだそうだ。


流石にあれほど無造作に振るった拳であの威力なのだ、

本気を出したら大変な事になるだろう。


カマさんより強力な人間がいたら笑えない…


だがカマさんはAランクを強調する含みのある言い方をしていた。


俺の考えすぎだと良いのだが、

考えすぎで無かった場合は大変な事になるな。


そうしてそれから数十分程で【エスナの地下迷宮(ダンジョン)】1階層のボスの間、

【試練の間】に到着した。


奥に見える玉座に寝転ぶのはボス級魔物、

巨芋蟲(ビックワーム)]。


スキルで解析した所、

レベルは前とあまり変わらずlv:20だった。


「行くぞカナデ!!」


俺はカマさんの言葉に大きく返事をして扉をくぐった。


廊下と部屋の境界線を抜ける瞬間、

またあの時みたいな違和感が襲う。


解析してみた所、どうやらこれは部屋に冒険者を閉じ込める為に、

ダンジョンのボスの間に仕掛けられた結界のようで、

全員が脱出したければ敵を倒すしか部屋を出る術は無いようだ。


それにボス級魔物に背を向けて逃げようとした時点で背後から殺されるのがオチだ。


俺とは剣を抜き放ち構え、

カマさんは腕を持ち上げて拳を握りしめる。


カマさんは武器が無いため徒手空拳だ。

俺は腰にさしてある剣、

古の■■の剣エンシェントエネミーソード】を抜き放つ。


「ほぅ…相当な剣ではないか…ランクに不相応だと上の奴らに狙われるから気をつけておけ!では先に行かせてもらう!」


カマさんは一言、今の状況に似合わぬ忠告めいた事を言い残し、

地表を陥没させながら地面と水平に飛び上がった。


弾丸の如き加速を果たしたカマさんはそのままフリルをはためかせながら無造作に右手を突き出す。


ビックワームは既に玉座から転がり降りてカマさん向かって突進している。



巨芋蟲(ビックワーム)]の体の表皮は分厚いゴムのような物質でできている。

その体表が絶縁体の役割を果たし、電気を通さないのだ。

だが、その反面、[芋虫(キャタピラワーム)]同様、火や炎に弱いという弱点もある。


この観点からビックワームの表皮は【雷無効】関連のスキルを持っている事が推測され、

それにワーム系の魔物に見られるスキル、

【魔蟲の粘糸】も勿論持っているだろう。


これはカマさんに教えてもらったワーム系のスキルだ。


ちなみに俺も倒した時に似たスキルを手に入れた事からもそれが事実だと分かる。


後は火と炎の脆弱耐性、それと【狂化】だろうか。


俺はそう推測した。


だが、カマさんは歴戦の冒険者、経験とは時にそれだけで武器にもなるし盾にもなる。


突進してきたビックワームを1回地面に脚をつける事で右に回避する。


「【巨人の拳(ギガンフィスト)】!!!ハァァァ!!」


回避した直後、フリルをはためかせたカマさんはその掛け声と共に右手を突き出した。


右手と接触したビックワームの胴体が弾け飛び紫の血液が飛び散った。


バキュバキッブシャァバキッ!!!


「プギヤァァァァァァア!!!!」


ビックワームは突如横腹に来た激しい痛みに耐えかね斜めに飛ばされながら、地面を削りつつ倒れこんだ。


俺はその拳を使ったスキルに内心戦々恐々としながらも表情にはださず、

剣を左側に構え左脚を半歩後ろに引き腰を落とす。


剣先は鋭く、地面を削りながら迫るビックワームを正確に捉えている。


そして線路を外れた電車の様に俺に迫る横倒しのビックワーム。


スキルの力が身体中を駆け巡るのを感じる。


今俺をサポートするスキルは、

【剣術補正:強】、【体力補正:強】、

思考加速(アクセラブレイン)】、【野生の本能ワイルド・インセィティクト】の4つだろうか。


横倒しとなり地面を滑るビックワームの瞳と俺の瞳とかちあう瞬間、

俺の体内を満たしたスキルを解放する。


【剣術補正:強】は俺の拙い剣の扱いを、

完成された剣術のそれに変える。


【体力補正:強】は俺に無尽蔵の体力を与える。


思考加速(アクセラブレイン)】は数瞬の間に数個の事柄を的確に思考する力を与える。


野生の本能ワイルド・インセィティクト】は無意識のうちに危機を察知する失われた勘を覚醒させる。


戦儛技を使わぬ只の剣を、()構え、

足を踏み込む。


氷の上を滑るようになめらかな動きで剣は正眼に構えられ、

ビックワームの頭部と数秒後、接触した。



ビックワームは後から押し寄せる自身の質量に負け、只剣に割かれていった。


「プギャァァァァァァァァァァァァァ……」


俺の両サイドに流れて行く紫の肉の断面、

強烈な匂いが辺りに撒き散らされ、

魔物の血があたりに立ち込め周囲が紫の霧で見えなくなる。


俺は只踏ん張り、堪えるつづける。


「ハアァァァァァァァァァァ!!!!!!!」


力の限り叫ぶ、押し負けないように。


数秒後、視界が開け視線の先には口を開き、やや唖然としたカマさんが立っていた。



とりあえず色々とはぐらかして説明しておいた。


そうして俺とカマさんは1階層を最短で攻略した。




【SideOut】



半人族(デミヒューマン)[lv:26]』 :【剣士(ソードマン)】/【戦舞技師ダンズ・ワー・トリッグ】/【全属性魔術師オール・アトリビュート・ウィザード


雪埜(ユキノ) (カナデ)


必要経験値/規定経験値:1000/2700


能力(スキル):【戦舞技(センブギ)補正:強】【鈍感:大】

【剣術補正:強】【魔力探知:中】【体力補正:強】

解析の眼(アナライズ・アイズ)】【弱点解析ウィクネス・アナライズ】【縛りの咆哮(バインド・ロア)

野生の本能ワイルド・インセィティクト】【下克上】【全属性魔法オール・アトリビュート・マジック

【魔力量増大:中】【隠密(スパイ)】【暗視(ナイトヴィジョン)】【魅了(チャーム)

【砂塵の爪甲】【魔法操作:強】【思考加速(アクセラブレイン)

瞬間移動(ワープ)】【予測の眼(ヴィジョン)】【血分体(ブラッド)】【下位従属】

【魔法威力補正:中】【魔法命中率:中】

超回復(ハイ・リカバリ)】【粘糸精製】【識字】

色素調整ピグメント・アジャストメント】【剥ぎ取り補正:弱】


残存Point:[3]


所持金:[105900エル(10万5千9百エル)


称号:【魂を鎮める者(クロムソウル)




[!]パーティ打倒により経験値分割されます。



経験値555を手に入れました。


※ボス級魔物打倒により2Point獲得しました!







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