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Soul-Move -新章開始-  作者: 癒柚 礼香
【エスナの地下迷宮】
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74話≫〔修正版〕





【ロザリアSide】



私の名前はロザリア。


私達のクラン【オルペイの竪琴】は黒髪の人に颯爽と助けられ、命を繋ぐ事が出来ました。


そしてビックワームが倒された後、

ボス部屋についている転移ポータルを使って【エスナの地下迷宮(ダンジョン)】を抜けました。


そして疲れた身体に鞭を打ち、私達は拠点にしている小都市ウォルテッドに戻ってきました。


ウォルテッドは人口5万人程の小さな都市で、周囲は高さ8メイル程の城壁がぐるっと囲んであります。


【深淵の密林】のすぐ隣にある都市ですから、森側の城壁が少し高くなっていて少し面白いデザインですが立派です。


ここの領主様の祖先は【エスナの地下迷宮(ダンジョン)】が発見された時に王国から派遣された調査団の隊長を務めていた貴族だったそうです。




私達が城門の前まで歩いていくと、

門番のおじさん兵士が部下を数人連れて歩いて来ました。


「おぉ!オルペイのメンバーだな、無事だったか!取り敢えず形だけで良いから、ギルドカードをみしてくれるか?」


門番のおじさん兵士と言った人の名前はリドンさん。


名誉ある王都の正規兵を引退した後に、この都市の兵を勤めているらしく、

今年で兵士歴15年のベテランだそうです。


今は分隊長ー約15人を纏める隊長ーをやっているらしく、

ここは魔物との戦闘が多いので常駐兵士が2000人前後だとしても15人従えてるって言うのはすごいですね。


「ビックワームにやられそうになったぞ!」


「でもねっ!黒髪のかっこいい人が助けてくれたのっ!ヤバくないっ!?ちょーカッコ良かったー!」


2人でやっと1つの説明になってますね。


しかもエマのキャラ変わりすぎてて誰だか分かりませんよ…



リドンさんは目を見開いて驚いています。


「大丈夫だったか?ビックワームなんてお前らだとずいぶん危なかっただろ…その黒髪の兄ちゃんだったか。俺からもお礼行っとかねーとな」


「なんでだ?リドンさん」


ポールが話に入って来ました。


それにリドンは表情を崩してニンマリと笑いながら答えました。


「お前らは俺の息子みたいなもんだからな!」


ちょびっと感動です。


この都市を拠点にしてから日は浅いですがリドンさんには随分とお世話になりました。

いわば私達のおじいちゃんのような存在です。

まぁそこまで老けてはいないけど…




それを聞いたカロンは「おぉぉぉ!リドンさんんょぉぉ!!!」とか叫んでリドンさんに抱きついています。

相変わらずむさ苦しいですね。


流石のポールもそれには少し引いています。


エマに至っては未だに黒髪の人の事を考えているのか表情をだらけさせてニヤニヤしていますね、だめだあれは。


「よ、よせやい!恥ずかしい!部下が見てるっての!」


どうやらリドンさんも満更ではないようですね。

それと周りの部下の兵士さん…肩が震えていますよ?


話を変えますが、カロンがリドンさんから離れた時を見計らって私はリドンさんに頼み事をしました。


「黒髪の人がこの都市に来たら私達がお礼をしたいって伝えて欲しいにゃ、ッ!重いにゃー!

その人……私達がお礼を言う前に行っちゃったからにゃ。」


一回目のにゃの辺りでトリップから戻ってきたエマが後ろから抱きついてきました。

エマは私より胸があるので押し付けられるとなんかムカってなります。


なぜでしょう。


「重いはよけいよっ!

それにしてもナイスっっ!!ナイスだよロザリア!そうすればまた会えるよっ!」


エマは鼻息荒く、頬は紅潮し、

大きな胸も…ッ!…呼吸と共に揺れていました。


それじゃあ黒髪の人も引いちゃうよ?


ですが黒髪の人宛の伝言にはカロンもポールも賛成だったようです。


「是非手合わせ願いたい!そしてお礼にご飯をご馳走したい!」


手合わせとか言ってるけどお礼も忘れない所がまっすぐなカロンらしいです。


「でも無償で助けてくれるなんて冒険者っぽくないね…」


ポールは思案顏ですね、確かに冒険者は殆どがお金にがめついと聞きますし、

実際にそれで生活している人が多く金にうるさかったりピリピリしている人も多く見かけます。


新人や若い人達だとそこまでひどくないですが流石に無償は仕事が成り立ちませんし、リスクに見返りが釣り合いません…。


なぜでしょう…


「あの人急いでたじゃん。だからじゃない?」


「その黒髪の兄ちゃんはソロでエスナの下層に降りて行ったのかい。すげー兄ちゃんだな」


そういえばリドンさんもまだ居ました。

完全に忘れ去ってしまっていたのですこし罪悪感です。

無邪気に笑うリドンさんをみていると更に罪悪感が募りますが、キリがないので置いておきましょう。



この城門は【深淵の密林】と

【エスナの地下迷宮(ダンジョン)】に向いているのでこの門の前に来るのは冒険者か魔物だけです。


今は冒険者も来ないので門の前で私達は話していると言うわけなのですね。


でもそろそろ日も落ちそうだし、

私達は黒髪の人がウォルテッドに来たら冒険者ギルドに来てもらえるように伝言をリドンさんに頼んで門をくぐりました。




【SideOut】




『獣人族/猫人族(ワーキャット)[lv:12]』 :【農民】/【剣士(ソードマン)


ロザリア


必要経験値/規定経験値:360/1100


能力(スキル):【筋力補正:弱】【剣術補正:弱】

【食いしん坊】【俊足補正:弱】


加護:土神アンティアの加護









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