72話≫〔修正版〕
短いので一緒に投稿。
タイトルに修正版の表記忘れ
よろしくお願いします。
俺は朦朧とする思考の中思い浮かぶ思考をそのままに、力の限り転移魔法陣に向けて走っていた。
俺が届いたのは3階層の入口まで、
そこでは急な襲撃に対応しきれずソラをやられ、俺自身も無様に敗退した。
だがこれは自分の実力を図る為にやった事であり、実際にレベルが高いから強いと言うわけではない事もわかったし、
俺が今まで負けた事が無く、
心の何処かで自惚れていた事も分かった。
実際にブレードホーンベアー戦も、
ダストファングバード戦の時も、
レベルの差をスキルや戦儛技それに魔法でレベルの差を埋めて俺は勝った。
そして今回俺は不意打ちをくらい、
その勢いのままビックアーミーモンキーの連携に敗れた。
レベルは殆ど同じだった。
息のあった攻撃だったとは言え同じレベルの魔物が2体しかおらず、片方づつなら俺でも余裕を持ってやれたかもしれない。
でも現実はそんなに甘くないし、ダンジョンにせよ森の中にせよ、魔物は生き物であり、単独の魔物に遭遇する事の方が珍しい。
俺は前を向いた。
(なんか目標だけが増えていく…気がするな)
エンシェントアンデットドラゴンを退け、
【終焉の間】に残されたおっさんを迎えに行く。
その為にもまずは立ちはだかるビックアーミーモンキーを倒して3階層の踏破しなければならない。
しかもその先にはまだBランクのボス級魔物がいる。
やる事は多いが今の実力のままでは到底叶わないし、敵わないだろう。
エミリーと会う事は何処に行けばいいのか分からないから保留だな。
おっさんを迎えにいくには時間がかかりそうだな、おっさんを迎えに行き連れ帰るだけの力をつける。
これにはかなり先が通そうだな…
俺はそんな事を朦朧とする意識の中で考えながら3階層の転移魔法陣(転移ポータルとも呼ぶが)に乗った。
魔方陣が輝き緑色の光に包まれる。
そして慣れない浮遊感と共に、
その場から身体が消え去った。
次に目を開ければ、
そこは【エスナの地下迷宮】の入口の洞窟の前で、不意に周囲の風景が歪み足元がおぼつかなくなる。
(…あ…やべ…まだ木の上登ってない…)
ダンジョンの入口である洞窟の前とはいえここは森の中であるし、危険な事には変わりない。
魔物じゃなくて心の無い人間が襲ってくるかもしれない…
地面が近づく…
視界を土色が覆って行く…
「ちょ!大丈夫!?カナデさ…」
俺は張り詰めていた緊張の糸が切れたのか意識を手放した。
手放す瞬間に誰かの声が聞こえ、身体を柔らかな香りが包んだが、それが誰かを認識する事は出来なかった。
【SideOut】
『半人族[lv:25]』 :【剣士】/【戦舞技師】/【全属性魔術師】
雪埜 奏
取得経験値/必要経験値:1600/2600
能力:【戦舞技補正:強】【鈍感:中】
【剣術補正:強】【魔力探知:中】【体力補正:強】
【解析の眼】【弱点解析】【縛りの咆哮】
【野生の本能】【下克上】【全属性魔法】
【魔力量増大:中】【隠密】【暗視】【魅了】
【砂塵の爪甲】【魔法操作:中】【思考加速】
【瞬間移動】【予測の眼】【血人形】
【下位従属】【魔法威力補正:中】
【魔法命中率:中】【超回復】
【粘糸精製】
残存Point:[3]
加護:なし
称号:【魂を鎮める者】




