67話≫〔修正版〕
よろしくお願いします。
あぁ、休みなく戦いに身を置いていると、
そろそろ体力が限界になってくる。
ローランドのおっさんと共に行動していた時は交代で見張りをつけて敵の出ないエリアで寝ていた事もあったが、
1人で行動してからは一度も寝る事が出来ていない。
むしろ魔物の出ない数分の間を魔力探知を発動させながら立寝で爆睡する事しか出来ず、辛い。
身体は寝なくても大丈夫らしいのだが、如何せん精神が弱いから反比例している。
俺は魔物の出ない場所を探す為にスキル【血人形】を発動させ、
俺の血と魔力を媒体として血人形が精製される。
「主、ご命令を…」
俺は眩暈のする頭を片手で抑えながらこれってすこし厨二病みたいな格好だな、と思いながらも指示を出した。
「周囲で魔物の出ない空間が無いか調べてきてくれ、それと君、名前はあるのか?」
「…了解しました……主…私に名前はありません。宜しければ主につけて頂きたいです。」
確かにステータスの名前欄は空白だったな。
うーん…
8歳くらいの俺の外見で丁寧な言葉遣いの男の子の名前…よし、わからん。
「じゃあ…ソラ…ソラにしよう。」
なぜその名が浮かんだか…それはもちろん覚えている。
会いたいと思うがもう一生会う事は出来ないだろうし、名前を使っても大丈夫だろう。
俺から見えたソラの頬が僅かに緩んだ気がした。
「あ、ありがとうございます。それでは私は魔物の出ない空間を調べて参ります。」
ソラは子供の身体には似つかわしく無い機動で走り去って行った。
その後、俺は新たな魔物に遭遇し、スキルの解析をかけた。
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[石巨人]lv:15
[解説]
石に魔力が宿り魔物化した物
他にも様々な素材で出来たゴーレムがいる
動きは遅いが強力な力を持ち
核をもつ。
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ゴーレム。
異世界の定番であり、総じて強力なパワーをもつとされる。
俺はスキル【下位従属】を発動させる。
すると直ぐにゴーレムの岩の顔の隙間に灯る2つの赤い瞳が青くなった。
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[!]スキル【下位従属】の効果によりゴーレム1体を支配!
残存空きスロット:6
□□□□□□■
あと6体まで支配下に置けます。
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ゴーレムは2m程ある身体をしゃがませて、背中を丸め跪いた。
俺は前回にスケルトンナイトに命じた事と同様、周囲の警戒を命じた。
そしてゴーレムの報告の後に直ぐ現れる
[下級悪魔]や
[骸骨騎士]を倒しながらブラッディ・ドールのソラの連絡を待った。
そして失った血の量に慣れ、意識がはっきりしてきた頃やっとソラが戻ってきた。
「只今戻りました。主、」
「おお、おかえりソラ。良いところ見つかった?」
それにソラは少し言葉に間があった事を俺は見逃さなかった。
「はい…見つかりはしました」
それが気になった俺は勿論、無理矢理にでも聞きただす。
何かあっては遅いのだから、まぁ俺の命令を無視出来るわけは無いのだが。
「それが…先客に4名程の冒険者のクランがおります」
「…【隠密】でも使って接近して見るか…」
「それがいいかと…」
俺はゴーレムくんにお礼を言う。
でも役目を終えたゴーレムくんを壊すのは何か心情的に嫌だった、これが情が湧くと言うやつだろう。
仕方なくソラに倒してもらう事して、
俺は魔物の出ない空間に向かった。
【SideOut】
『半人族[lv:25]』 :【剣士】/【戦舞技師】/【全属性魔術師】
雪埜 奏
取得経験値/必要経験値:800/2600
能力:【戦舞技補正:強】【鈍感:中】
【剣術補正:強】【魔力探知:中】【体力補正:強】
【解析の眼】【弱点解析】【縛りの咆哮】
【野生の本能】【下克上】【全属性魔法】
【魔力量増大:中】【隠密】【暗視】【魅了】
【砂塵の爪甲】【魔法操作:中】【思考加速】
【瞬間移動】【予測の眼】【血人形】
【下位従属】
【魔法威力補正:中】【魔法命中率:中】
【超回復】【粘糸精製】
残存Point:[1]
加護:なし
称号:【魂を鎮める者】
経験値500を手に入れました




