35話
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【"エミリー"Side】
"あたし"は水場を見つけた事が嬉しくて、取り敢えず喜んだ。
水浴びをして身体を綺麗にする事も出来るし
川を伝って下流に向かえば近くの村につけるかもしれないからだ。
そう思い服に手をかけた時
異国風の聞いた事の無い流れるように緩やかな曲調の
ー綺麗な歌声が聞こえたー
"あたし"は誘われる様にその声のする方に歩み寄っていく…
落ち着いた男性の様な声は上流から聞こえる
"あたし"は川の蛇行する所にある岩の影に隠れる
そしてその落ち着いた男性の様な声のする方をみる為に顔を上げた
そこに居たのは白い肌の青年
一瞬で見とれてしまった
引き締まった無駄の無い筋肉
だが筋肉質と言う訳では無くまさにすらっとした理想的な肉体
(やっ…おっきぃ…)
もちろん"アレ"も超級だった
肩まで伸びるこの世界ではあり得ない程に漆黒の髪
僅かに"あたし"から見える横顔は
そこだけ見てもかなり顔立ちが整っていることが伺える
そして僅かに見えたその瞳は
黒かった…
(黒髪黒眼…、?…あり得ない…)
そう、黒髪黒目はありえないのだ
加護を持つものには必ずその加護の色を持つ
これが世界の理なのだ
"あたし"は川を下り人里を目指すよりも
この不思議な"彼"を追う事にした
迷いはなかった
何故か分からないがその"彼"をひどく追いたくなったから
"彼"の歌う歌は何なのだろう
"彼"の髪の色は何故黒いの?
瞳の色は?
"彼"はなぜここにいるの?
異国の貴族?旅人かな?
持ち物もかなり少ないし旅人かもしれない…
増えていく疑問を押し殺して"あたし"は監視する事にした
(こ、これは監視よっ。明らかに怪しいわ!邪教徒かも知れないじゃない)
そんなわけないが
なんとなく自分を納得させて岩の影からひっそりと覗く
すこし監視していると
"彼"は足を汚したくないのか靴だけを履き
裸で半濡れの服を手に持ちながら
森の中に入って行った
最後まで前を見せることはなかった
("彼"本当に何者?)
"あたし"はゆっくりを岩の影から出て
追跡を始めた
エミリーの顔は終始真っ赤だった
ちなみにどことは言わないがエミリーはすこし濡れてしまったらしい
【SideOut】
『人族[lv:20]』:軽剣士/※巨鳥操士 エミリー・アーミアル
必要経験値/規定経験値:92/2100
能力:【剣術補正:弱】【巨鳥通心】使用不可!
加護:火神フライオヌの加護
※巨鳥操士のジョブは現在使用不可状態となっております
4/17[修正]