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Soul-Move -新章開始-  作者: 癒柚 礼香
【魔物の侵攻】
113/145

130話≫〔修正版〕【三美姫】

よろしくお願いします。


権力を書くのは苦手です。


戦いを書く方が単純で好きです。








トリステイン王国の王都の名は、

WohlKrone(ヴォールクローネ)

  

ヴォールの意味は幸せ/繁栄。


クローネの意味は王冠。


幸せの王冠、繁栄の王冠。


王冠は端が無い円形、

()が互いに手を取り合い円になる。


それをかけて、

王国の皆が手を取り合い繁栄して行こうと、

そういった意味合いが込められた。


ヴォールクローネは建国時に最初に付けられた街の名前である。




歴史書【トリステイン建国記】序文抜粋。



××××××××××××××××××××××××××××××××××




「ソラ姉?そろそろ降りるよ。」


「え?あ、はい!」


俺とソラ姉はあれから数十分の飛行で王都から程近い林の木々の合間に着地した。


ここは随分と手入れされていて木々の間隔も一定だし雑草も少ない。

もしやこの林は定期的に人の手によって整備されているのかもしれないな。

俺が林にスキルで解析をかけようとした時、

不意に後ろから声がかかった。


「ちょっと!貴方たち!何をしているの!」


(やばい……飛んでいたのを人に見られたかもしれない)


それにこの林が人に手入れされている所だとしたらこの世界の国の法は分からないが、不法侵入になるのかもしれない。


俺は出来るだけ笑顔で後ろを振り返った。

そこにはまさしく女神と呼んで差し支えない美しい女性がいた。


「………綺麗だ……」


これに思わずコメントをしてしまったのは男のサガであろう。


緩やかにうねる燃えるような赤い髪、

髪よりも淡い透き通った瞳は強い意思を感じさせるが、

二重でパッチリとした目だ。

そして左目の下の泣きぼくろが可愛らしさと美しさを絶妙なバランスで両立させている。

肌は人形の様な白さではなく新雪に命を吹き込んだ様に僅かに赤らんでいて健康そうだ。

俺の顔を視認した瞬間に更に耳までも赤くなったが、それも美しさを引き立てている。


そして彼女身に纏っているのは動きやすいように作られたであろう白地に赤いラインをあしらった美しいドレスで、

肩は露出しているがそれをレース状のカーディガンの様なものを羽織り隠している。

健康的な胸元に光るのは僅かに魔力を発する赤い宝石。

ルビーだろうか?この世界の技術力では到底無理だと思われる細工が施されている…


…魔道具だな。


少女から女性になり始めている最高の時期を凍結したかの様な人物、それが彼女だった。


「き、綺麗…ッ!?…」


彼女は俺と目があった瞬間に立ち止まり口をパクパクさせながら目を見開いていた。


驚愕と、羞恥と、…その他沢山の感情を綯い交ぜにしたような表情、そう俺には感じられた。


(うっ!?いってぇぇぇ!!)


突如脇腹に走る強烈な痛み。

横をみるとソラ姉が頬を膨らませて睨んでいた。

不覚にも可愛いと思ってしまい…


頬をつついたのは間違いだと今は反省している。


(ぐぁぁぁぁあっ!!いたいっ!!!!)


顔を真っ赤にしたソラ姉は俺の脇腹を更に強く抓り、そっぽを向いてしまった。


しまったな、対応を間違えてしまった。


立ち止まり頬を染めたり驚いたり、

何とも言えない表情の赤髪の美しい女性。


顔を真っ赤にさせそっぽを向く黒髪の女性。


脇腹を抑えて涙目の黒髪の男性。


周りがみればこの場所だけ混沌としている事に気がついただろう。


「あの、貴方は?」


先に口を開いたのは目の前に居た赤い髪の女性だった。

うここはある程度正直に答えるべきだろと判断する。


「私はカナデ、隣は姉のウツハ、と申します。一応この王国で冒険者をしております。王都に向かっていたのですが道に迷ってしまった様です。」


この見た目高貴な女性には少し硬い方が良いだろうと思い、自分の中で礼儀正しいと思われる言葉を選んで自己紹介する。


もちろん道に迷った発言も忘れない。


「カナデ…ね……まぁ!それは大変!よければ私が王都までご案内致しますわ。」


最初に何かブツブツ言っていた様だが、上手く聞き取る事が出来なかった。


この好意はありがたい。

だが、彼女に何を見られているか分からないのが不安だ…

こんな事なら魔力探知を発動しておけばよかったと後悔するが後の祭り…

空を飛んで逃げてしまえば王都の方向は分かるがここで断ると明らかに怪しまれる。


ここは話を受けておく事にした。


仕方なく、「よろしくお願いします」と言っておく。

もちろん嫌そうな顔など微塵も出さずスマイル300%だが。


「ええ、よろしく。私の名前は…アルメリアよ。よろしく」


「えぇ、よろしくお願いします。ほらソラ姉も挨拶挨拶。」


「むーっ…ウツハです。よろしくお願いします。」


俺はソラ姉とアルメリアの会話を聞き流しながら正面にアルメリアを見据えて考えていた。



王族(・・)



(…はぁ…何でこんな所に居るんだか…)


解析に表示されたステータスに乗っていた名前は、


ーアルメリア・ノイン・トリステインー


トリステイン王国第二王女で、

第一王女第三王女と並び【三美姫】と名高いトリステインご自慢の王女様、って所か…


どうやら俺やソラ姉以外の()NPCの人達はある程度の所属まで解析できるみたいだ。


このスキル…レベルが更に上がったらどこまで見えるんだ…今更だが怖くなってきたぞ。


そんな余計な事を無駄に広い思考領域で考えつつ、

何故か右隣を歩くアルメリア王女様(・・・)を横目で見る。


うん、完璧な美しさだ。ぐうの音もでない。


もちろん左側にはソラ姉が陣取っていてちょっと不機嫌そうだ。


ぷくっとした頬が可愛いと思いゲフンゲフン…。


というか、これってそのまま王城に連れていかれるんじゃ?


「と、とまれぇぇぇぇ!!」


「ぶ、武器を渡せ!」


そうして林を抜けた後、まさしく王都を守る兵士!と言った風体の白銀の鎧を部分的に装着した数人の兵士に囲まれ武器を取り上げられた。


まぁ、王女が見たことない帯剣した人間と歩いて来たらそれは緊張するわな…


あははー王城訪問イベント来ちゃったー(棒読み)


そうして俺は兵士さん達に囲まれながら堂々?と城門を潜った。




【SideOut】



半人族(デミヒューマン)[lv:54]』 :【剣士(ソードマン)】/【戦舞技師ダンズ・ワー・トリッグ】/【全属性大魔術師オール・アトリビュート・アークウィザード】/【虐殺者(スローター)


雪埜(ユキノ) (カナデ)


必要経験値/規定経験値:265/5500


能力(スキル):【戦舞技(センブギ)補正:強】【鈍感:大】

【剣豪:Ⅰ】【体力補正:強】【筋力補正:中】

解析の眼(アナライズ・アイズ)】【弱点解析ウィクネス・アナライズ】【縛りの咆哮(バインド・ロア)

竜種の咆哮(ドラゴ・ロア)

野生の本能ワイルド・インセィティクト】【下克上】

隠密(スパイ)】【暗視(ナイトヴィジョン)】【魅了(チャーム)

【砂塵の爪甲】【思考加速(アクセラブレイン)

【並列思考】【瞬間移動(ワープ)】【予測の眼(ヴィジョン)

血分体(ブラッド)】【下位従属】

超回復(ハイ・リカバリ)】【粘糸精製】【識字】【色素調整ピグメント・アジャストメント

【剥ぎ取り補正:弱】【異次元収納(アイテムボックス)

【毒耐性:弱】【麻痺耐性:弱】

【雷耐性:弱】【炎耐性:弱】【氷耐性:弱】

【武器作成:Ⅰ】【格闘術補正:弱】

【幸運補正:弱】【虐殺者(スローター)

----------【祖なる魔導師:Ⅰ】----------

全属性魔法オール・アトリビュート・マジック

【魔法威力補正:強】【魔法命中率:強】

【魔法操作:強】【魔力量増大:強】

【魔力探知:強】【消費魔力半減】

---------------------------------------


残存Point:[32]


所持金:[1103万1千9百エル]


称号:【魂を鎮める者(クロムソウル)

英雄の国の者カントリーキングダムパーソン



[!]経験値を265手に入れました!





半人族(デミヒューマン)[lv:4]』 :【短剣使い】


雪埜(ユキノ) 空葉(ウツハ)


必要経験値/規定経験値:175/500


能力(スキル):

戦舞技(センブギ)補正.強】



称号:なし











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