第八十八話 剣?
「くっ…ここは…?」
俺は、目覚めると、どこかの草原にいた。
全然見覚えのない世界だった。
無限にも広がって見える草原に、俺一人。
と、俺はそこで頭痛がして、何かのビジョンが過った。
だが、何の事なのかがわからなかった。
記憶喪失って奴…か?
…だとすると、ここは…
誰かしらにつれてこられたならわかるけれど、こんな何もない所に
ぽつんと俺一人。
と、俺は近くに何かが落ちているのを見つけた。
「…剣?」
茶色の柄に、よくわからないわっかが剣の刃の付け根についている。
加えて剣というには、これは片方にしか刃がなく、振るうにしては弱弱しくも見える。
…これは…なんだろう。
とにかく、ここへ連れてきた…加えて俺を襲ったかもしれない奴が、ここ周辺にいるかもしれない。
俺はこの剣を右手に、とりあえず歩きこの場を離れた。
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次回から新章2週目のフォーミル編です。
名前からわかる通り、ループしている世界のお話です。
あれ?フォーミル、ガレー、ミシェールは行っても、ドルグレは?
はい、辿り着けませんでした。
この物語は、ロシルと名づけられる少年が、別の世界線に移る事のない、
つまり全く同じ結果が起こるループ世界でノエルという少女を救う物語です。