表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
見習い魔術師の100の呪文  作者: ユキカゴ
第三章 ミシェール
96/146

第八十六話 始動

「兵を集めろ、いよいよ戦争だ」


摩天楼中央区

そこで兵士が集められつつあった。

都内で起きた幾多の暴動が、ようやく彼らを動かしたのだ。


そう、反吸血鬼派の旗揚げだ。


「いくぞおおおおおおおおおおお!」


「うぉおおおおお!」


兵士の数、約200人。

吸血鬼軍の数、約20人。

その10倍の差は、たった一つの「吸血目」によって、一変する。

そう、吸血鬼は兵士を増やすためには、クリスの血を必要としているが、

技術を身に着けた彼らは、量産式の血を生み出していたのだ。

…それが、「複製目クローンアイズ」。

複製目、それはとある人物の複製品を作るもの。

これにより、吸血鬼軍の戦力は尽きることなく増え続けていた。



「いよいよ…始まったか…」


俺は手を大きく振るう。

そこから風が生まれ、嵐となり、もう一つの手で、豪雨を作る。

月は隠れ、闇に包まれた摩天楼…


「さて…下準備はできた…キーン、動くぞ」


「あいあいさ」


キーンは、蛇で俺をつけていた。

それにより、俺との連絡手段という事にしていた。


「さぁて…と、やりましょうかねぇ…国落とし…あぁ…久々に素晴らしい夜になりそうよ…

エドワードさん!」


キーンは両手で大きく空を仰ぐ。

すると、月を隠した雲が、やがて渦を巻き、

巨大な風を作り、巨大な蛇を作り、巨大な雨を作り上げた。


「…これだけで、もはやこの世の終わりを感じるな…」


「聞こえてるわよ」


「げっ・・・」


俺は…きっと、もう正義じゃない。

どこで間違えてるのかわからないが…

きっと、人の思う正義は、いつの間にか、他者の悪になっているんだ。

なんでかこの時の俺は正義だと思ってた。

…なんでかな・・・。


「んじゃあ…行くか、一気に落とすぜ」


俺は摩天楼中央支部へと潜入した。

下では彼らが戦いを繰り広げている。

その上を抜けていく。


そして、その先には…


「へっ…やっぱ…会うわけだよな!」


「ここで止めます、あなたは脅威でしかない」


脅威…か。


「止めてみろ!俺を止めれるならな!行くぜ…グラム…!」


「まるで馬鹿の一つ覚えですね…しかし、容赦は致しません、わたしはあなたを止めるという使命を全う致します!!!」


やはり、既に血を得ている!

左手が何かを得ている。

吸血目のおかげか、それを確認できる。


「吸血目…『血をシールドにする!』!」


「打ち破ってあげるわ!!!」


そして、摩天楼の周辺のビルで、俺たちは飛びかいつつ、戦闘を行い始めた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ