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見習い魔術師の100の呪文  作者: ユキカゴ
第三章 ミシェール
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第五十六話 オーヴィル

「蛇が虎に勝てると思ったのか…残念だったな」


「く…そ…」


虎と名乗る一人の少女…。

蛇は…その少女一人に倒された。

力及ばず、嘆きも響くことなく…。

蛇にとっては、虎はその腕力が恐ろしくみえたのだろう。

そう…その少女は…


目には、紅き輝きが見られた。



---ヴィアーチェ---


さて…と、そろそろそろったか…


「いよいよ…だな」


「ああ…これで、すべてがそろった…今より、我が国ヴィアーチェはミシェールと改名し…世界を敵にする!」


「おおおおお!」


そこにいたのは、男ではない。

女たちだ。

男は一切なく、そこには女だけが住み着いていた。

ヴィアーチェという国には、元々女性が多かったが、その分男性の負担が多く、

男性はすぐにどこかへ逃げた。

…そう、ヴィアーチェは元々から女尊男卑の国だったのだ。

今、そこにいて、支持を受けている女性は、大いに喜び、そして歓声に胸を大きく揺らした。


そう、戦いは…まだ、始まったにすぎない。

今、ここに第二次四か島戦争が始まろうとしている。

それは、誰もが思っていた事。

エドワードが消え、そして全てのバランスが崩れ…。

結果として、エドワードについていた者たちとそうでない者たちで別れ、

結果として…結果として、生まれた世界なのだ。


「エド、私は…あなたを継ぐ者となる…全てを…この手に、あなたに捧げましょう」


決意したその女性は大きく右手を掲げた。


---ガレー---


そこには、準備を終えた俺とガリッツがいた。

チョッキを着てから、俺は…


「そこに隠れてるのはわかってる…誰だ」


俺は背後に気配を感じ、そう言い放った。

最初は無言だったが、相手が観念したらしく、姿を現した。


「いやぁ…隠れておこうと思ったんだがねぇ…流石にばれたかぁ…」


その声…そのしぐさ…それを俺は知っている…。


「…なぁ、ロシル…ここに俺がいるって事がどういう事か、もう…わかるよな?」


そこにいたのは…記憶の中にいた、オーヴィルという人物だった。

そいつは俺に加担し、そして後々に裏切る人物だ…。

なんだ…?あいつも俺の事を知っているのか…?

俺自身と出会ったのは、俺ともう一人の俺が融合してからないはずだ。

だとしたら…


「お前…まさか…」


「御名答…未来人だ」



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