第四十三話 魔女狩り令
「待って、ロシル先生」
目の前に、イユちゃんが現れて、通せんぼしてくる。
それを俺は素通りしようとしたが、
「ノエルは・・・助けを求めてません」
俺は、その言葉に・・・意思を感じ、そして、止まった。
イユの目は・・・やめろ と言っていた。
そう、思わざるえなかった。
「んなら、いいとして、どこへ行けってんだ」
「ガレーよ」
---ガレー島---
「俺が望むもの・・・それは、フォーミルへの攻撃だ」
「なに?お前、それはこちらが宣戦布告をしろというのか!」
そう、俺からの条件はそれだった。
今、開戦をしていないフォーミルとガレーは、条約を結んでいるわけでもないが、
あそこにいるラグナには飽き飽きしてたしな。
「わかった、そのために・・・君には、機甲隊になってもらう」
機甲隊・・・?
体を機械化させ、人体改造という形で兵士とさせる・・・あれか。
「・・・わかった、同意しよう」
俺は、クェイに人体改造をされ、兵士・・・機甲隊となった。
---ドルグレ---
一人の男が微笑む。
「・・・炎の鳥計画は、進んでいるか?」
一人の男は問う。
「ええ、火球檻は今も稼働しております、順調のようです」
「そうか」
彼らは、共に研究員だ。
・・・局員とも言うべきか。
「しかし、本当にあの女の指示に従っていいのか?」
突如として現れたそいつは、こちらに向け、ある一本の本を我々に渡し、そして去った。
・・・。
「”魔女狩りの書”・・・これがあれば、世界最強と謳われる魔術師に対抗できる・・・」
ウチの国王は、今寝てるし・・・まあ、いいとしよう。
---アビスパラ---
「ガレー・・・?今のフォーミルは、各国に停戦を送ってるとは言え、返答の帰ってきてない国に行くのは、まずいんじゃないか?」
俺は思う、それを考慮すれば、ここからフォーミル城へ救出に向かったほうがいいと。
「ダメだ、あの城には今…”あの”軍がいる」
あの・・・軍・・・?
ガリッツの言葉のあと、俺以外が青ざめた。
「ロシル、ガレーへ行き、フォーミル城に攻めるために軍を集めないと、戦えない・・・数が多すぎるから」
数の暴力・・・か、今ここにいる人数は・・・俺、シェイノ、シフォン、ガリッツ、ムサイの三人・・・。
合計7人。
「向こうは?」
そう、7人なら・・・と。
それに、ただの人間たちじゃないから、どうにかならないか?と考えていた。
「相手は、その数万倍よ?無理だよ・・・」
と、ムユが言う。
・・・7万・・・以上・・・。
「しかも、そのうちの一人が・・・おそらく今地上最強だ」
地上最強・・・。
最近、よく囁かれるよな・・・フォーミルにいる奴らはみんな化物かよ
「・・・奴の名は・・・マオ=リーディス」
マオ・・・。
「・・・わかった、とりあえず・・・ガレーへ行く」
こうして、俺たちは、ガレーへ向かう事となった。
これで、第二章 オアシス編は終了です。
次話より、ガレー編へいきます。
マオの圧倒的な力、兵力。
ガレーからの侵攻。
そして、ロシルたち7人はどうなるのか。