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見習い魔術師の100の呪文  作者: ユキカゴ
第五章 仮面侵攻
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第百十九話 動き出す者たち

そこは浜辺だった。

…浜辺…


「…漂流した…のか…」


俺の名前は、プライヴァス。

…只今、絶賛漂流中の身だ。

何を隠そう、俺はフォーミルが誇る親衛隊の頂点、魔導師なんてのをやってるんだが…


「で、ここは…どこだ…?」


とある理由から、俺は他の魔導師たちとフォーミルの兵士と共に海へ出て、

とある島を目指していた。

そのとある島っていうのが、祭り島と呼ばれているドルグレの事で、

俺たちはその途中、船を奇襲され船は壊滅。

てか…大体あのガキのせいだけどな!本当、なんなんだあの小娘は!


「見たところ…孤島のようだが…」


近くに大きな島は見えない…これは、ドルグレから離れてしまったか…。


まあいい。

とりあえず…


「あんの小娘に会ったら…ガツンといってやる…」


「ん…なんだ…これ…」


俺の目の前に、黒き影が漂ってきていた。

それに手を伸ばすと、それは俺のなくなった腕に寄ってきた。

そして


「ぐっ…あっ…ぁああああ!」


そこから、俺の意識は消えた。


<---フォーミル--->


かつて、伝説の魔術師によって圧倒的なる戦力を誇った国フォーミル。

だが、今はその戦力もなく、魔術師の力を受け継いだノエル=フォートは行方不明となり、

戦力をほとんど残していない。

あるのは、魔導師という国が誇る精鋭隊のみ。

彼らも襲撃に合い、今はドルグレを目指し航海をしている・・・。


全くの戦力がなくなった国フォーミルに…今、絶対的なる力を持つ者たちが忍び寄っていた。


チリリンッ


と、鈴の音が鳴る。

これは、警備用の鈴で、進入者がいれば反応する。

つまり、これが鳴ったという事は


「来たか…」


侵入者がきたということだ。

ならば、対処せねばなるまい。


「…ライエン」


ラグナがそう唱えると、ラグナの背後に無数の穴が開き始める。

そこから国のすべての砲台が現れる。


それらがすべて目の前の扉に向けられる。

すると、扉がゆっくりと開いていき…


「標準準備」


そして、開いた扉の向こうには、白いフードの人物。


「一斉発射!」


それぞれの大砲から放たれる砲弾が、白いフードへと突き進む。


絶対領域ロードウェイ


白いフードは、そう唱えた。

すると、一斉に向かってきた砲弾が動きを止める。


「チッ、よりにもよって、マオ・リーディス大元帥がおでましかよ!」


確信した。

この白いフードは…ニホン国の誇る大元帥、マオ・リーディスである事に。

ついでに理解した。

今、ここでフォーミルは滅びると。


<---秘密の大地--->


そこには、何も存在しない。

永遠と広がる白き世界。


そこに、一人の男がいた。

その名、未だ衰えを知らず。

最高最強とまで謳われたその名は


「さぁて、こっから俺の出番だな」


白き衣。

その衣服は、ロシルに引き継がれたソレと同じ。


そう、彼こそがエドワード・フォート。

最高・最強の魔術師。

彼は、指先で風を作ると、目の前にその風を放った。

その大きさ、指先から放たれた風は嵐を生み出し、白き世界を割った。


「では、いくとしよう…この最高をもって」


{世界に、平和を}

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