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見習い魔術師の100の呪文  作者: ユキカゴ
第五章 仮面侵攻
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第百十四話 プライヴァス

ポリポリと頭を掻いているプライヴァス。

やる気のなさは、ぴか一である魔導師…。

ノイスクランチ家の長男であり、

不可視の魔導師と呼ばれた男だ。


そんな彼がここにいるのは…


「あぁ~…おう、なに見てんだぁ?それより、シフォンがあいつに何かされたようだが…?」


「シフォンは吸収されてしまった…」


その言葉に、プライヴァスは俺を睨み付けた。


「あいつは、なんだ?」


「…俺自身の闇で作られた人形だ」


と、俺の発言の直後にプライヴァスは俺の首を絞めてきた。


「で?それが俺の弟を吸収する事に繋がったわけだなぁ?っつう事は、

今てめぇを殺せばあいつは戻ってくるのかぁ?」


これは、本物の殺意だった。

俺は冷や汗をかき、加え呼吸の困難なこの状態に苦しむ。


「あっいつは…俺を殺す事で…俺のっ…魔力を手に入れる事ができる…!

だからっ!…俺を殺したとしても…あいつは殺せない!」


そういうと、プライヴァスは俺を突き飛ばした。

その顔は怒りに満ちていた。


「だったら、あいつを今すぐにでも殺す、それでシフォンは戻ってくるんだな?」


「…吸収された人間が、あいつ自身に取り込まれているようなものだから、

おそらくあいつの養分となっているはずなんだ、

だからあいつを殺す事はシフォンを殺す事にもなる…」


ロクロブロンスに取り込まれた人間は、血液のようなものとなる。

しばらくすればその養分は自分に完全に取り込まれ、

そうすれば助けられなくなる。


その前に救い出すためには…あいつを、俺自身が乗っ取る必要がある。

克服するのだ。


「方法は…ある」


地面に喉を絞められた所を気にしつつ倒れこみつつ、そういった。

プライヴァスとシェイノはこちらを見る。

その方法を話すと、

プライヴァスは道化を見るようにこちらを睨み、

シェイノは怪訝している様子でこちら見ている。


「納得はいかねぇ…だが、シフォンを助け出す手はてめぇしかねぇ…なら、

協力してやる、が…無理なら殺す」


シェイノはこちらに心配そうに見る。


「自信はある、だが…これからどうするか、だけがまだ決まらない」


「俺は今すぐにでも、ロクロブロンスとやらを殺しに行く、

てめぇが行かないっていうのはなしだよなぁあ?」


「僕も行くよ、でないとシフォンを取り戻せないからね」


俺たち三人は、


「わかった…じゃあ、まずはロクロブロンスがどこへ行ったのか、

それを把握する」


決意を固めた。


ロクロブロンス…待ってろよ


必ずお前を…倒す

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