目覚め
彼の歯車は狂ってしまったもう誰にも止められないよ
目が覚めたら
そこは
『ん…ここは…病院?』
どうやら誰かが救急車を呼んでいたみたいだ
俺が体を起こすと同時にスーツ姿の男達が数名病室に入ってきた。
「井上 燐樹<りんき>君だね?」
一番手前の若いお兄さんが聞いてた
和兄より少し年上って感じかな
『はい…あのどちらさまですか?』
「あぁ…ごめん、俺達は警察だよ」
と言って警察手帳を見せてくれた
『手前から坂井さん、武田さん、芝さんですね』
確認のために一度聞く
「「「あぁ、はい」」」
「犯人はどんな奴だったんだ?」
と茶色の髪を持ち黒縁眼鏡をかけた坂井さんこと
坂井 努さん(25)巡査
『よくは覚えていないんです…銀色の髪に黒い瞳をもった…男だとしか』
本当にそれ以外は分からない
「髪は長かったのかい?」
と黒髪で背の高い武田さん
武田 豊<のぼる>(30)警部補
『はい…髪は長かったです。』
なるほどと言いながら手帳に事実を書いていく
「犯人は何か…言っていたかい?」
白髪交じりの芝さん
芝 勇<いさむ>(45)警部
『俺の家族は…知ってはいけない秘密を知った…そういってました。それが何かは分かりません』
どうしてもあいつが残して行ったあの言葉を言う気にはなれなかった。
あいつは俺の手で捕まえてみせる。
家族が知ってしまった秘密が何かなんて俺は知らないけど
絶対に追い詰めてみせる
こうして俺とあいつの長い長い鬼ごっこは幕を開けた
次回もよろしくお願いします。