番外編1
病院で腕の治療を受け
銀の化身の病室に行く
『櫻井 銀士…それが本名か』
プレートに書かれた文字を読みながら
包帯だらけのそいつを見た
「弾は3発とも貫通しているし、急所は外れてる、麻酔さえ切れれば目がさめるさ」
そういいながら芝さんが病室に入ってきた
『そうですか…でも、なんで俺を庇ったんですかね?』
「さぁ…わしにも分からん」
敵であるはずの俺を庇ったのは
自分自身の手で俺を殺すためか…?
「…ん」
『目が覚めたか?』
芝さんは医者を呼びに言った
「僕は生きているのか…」
と呟くように言うそいつに
『あぁ…生きているよ…お前は生きてる』
と答えた
「君…」
黒い瞳を俺にむけ呟くように言った
『俺の名は井上 燐騎…高2の17さい』
と言う
「僕は櫻井 銀士 君と同じ17」
お互い握手をした
「僕は罪に問われるのかな?」
と呟くそいつの疑問に
「あぁ…命令とはいえ人を殺していたのは紛れも無い事実だ。しばらくは刑務所だな」
と芝さんが答えた
とはいえ退院するまでどうしようできないさ
と付け加えて
『大丈夫さ…銀士…お前が首謀者じゃないんだ罪はそう重くは無いはず…それにお前だって被害者なんだ。被疑者じゃないんだよ』
とだけ言った
「ありがとう」
小さく呟かれた銀士の言葉に
俺はにこやかに笑った