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2.王都到着!


僕らは一週間の旅路を終えて、無事王都に到着することが出来た。

選考会は明日となっている。予定より少し遅れたけど、間に合うのでオッケーだ。

とりあえず今日は明日に備えて各自休むことになっている。僕は明日の服装なんかを準備して、今日は早めに寝ようかなと考えていると、部屋のドアがノックされる。

「アカリ、どうしたの?」

ドアの前にはアカリが立っていた。出発したときのような軽装を身に纏っている。

「いや、あの、明日から忙しくなるかもしれないでしょ?」

「そうだね、もしかしたら明日の選考後にはすぐに出発するかもしれないし」

「だから、その、今日のうちに王都を観光しない?」

明日以降が忙しくなると考えれば、アカリの言う通り今日くらいしか観光する日にちはなかった。王都に来るのは今日が初めてで、これからも来ることはきっと少ないだろう。

「そうだね、それじゃあ一緒に行こうか」

「やった!」





「なんだか、凄い賑やかだね」

外では祭りのように出店が並んでいた。それは王都中央にたつ城に向かって一直線に伸びていた。きっと明日の選考会の前夜祭なのかもしれなかった。年に一度の、その年の英雄が集まる行事であるから、承認にとっては稼ぎ時でもある。祭りにしておいた方が何かとみんなの都合がいいのかもしれない。

「アカリ」と呼んで僕は手を差し伸べる。

「え、も、もう子供じゃないよ!」と顔を赤らめ言う。

「でもこんな人込みだしさ。アカリはかわいいから狙われても困るしね」

「かっ、、ありがとう」といってアカリは手を握る。

僕らはそうしていろんな出店をまわり、噴水のある広場へと向かった。ここにはベンチがあって、休憩するには快適な場所だった。

「いやーいろいろ買っちゃったね」

アカリが出店の串を片手に喋る。とてもご機嫌なのだろう。

「いいリフレッシュになったね」

「ねえ、モモ。モモはさ、、」

横を見ると、いつになく真剣な顔したアカリがこちらを見ていた。

「す、好きな」とアカリが言いかけた瞬間。

「泥棒だー!!」

「「え??」」


叫ぶ声の方角を見ると、出店の一人が、黒い服の男が走って逃げる姿に指をさし叫んでいた。

「盗人だ!」

僕はすぐに走り出した。アカリも後ろをついてくる。

盗人は人込みを強引に分けながら、路地へと走っていった。僕らはそこに続くと、人気の少ない行き止まりの路地だった。

「終わりだ、盗んだ品を置いていけ」僕がそう言うと、盗人はにやけた笑みを浮かべる。

「ヒヒッ、終わりはお前らだ」そういうと、路地の入口から盗人の仲間と思われる人間が数人現れる。

「罠だったか」

「ヒッヒ、そうさ、正義感の塊見たうな奴らをおびき寄せて、金品をかっぱらうのさ」

「なるほど、僕らは格好の餌食ってわけか」

「あぁ、お前上級階級か? ヒヒッ、お宝が釣れたぜ。黙っておいてけば、命は見逃してやる」

「アカリ、」

「わかってる。こいつら倒せばいいんでしょ」アカリは腰に備えた短剣を抜く。

「そうなんだけど、実はね」

「え? どうしたの?」

「僕、県とか全部忘れちゃった」

「え⁈ どうしてよ!」

「いやぁ、戦うって思わないじゃん」

アカリは僕の無能っぷりに飽きれたのか、はぁとため息をついている。

「ごめん、失望しないでくれ」

「しょうがないなぁ、あたしに任せて」と言って、アカリは僕の前に出る。

「ヒッヒ、お嬢ちゃん一人で戦うのかい?」

「そうだけど?」

「可哀そうだねぇ、彼氏さんには失望だねぇ」

盗人が僕らを煽る。真実ではあるのだけれど。

「か、かれ、違うし! 彼氏じゃない!」

なんだか、悲しいよ、アカリ。。。

「ち、ちがうよモモ! そう言う事じゃなくて! もう!」

アカリは短剣をまっすぐに盗人のボスに向ける。

「訂正させてもらうわ。私、一度もモモに失望したことなんてないから」

アカリはそういって走り出す。

「お前ら、一斉に攻撃だ!」

ボスの命令で、部下二人がアカリに飛び掛かる。アカリは二対一の構図だが、盗人の斬撃を華麗にかわす。そしてスキを突き、二人の鳩尾を殴り気絶させる。

「雑魚ね、あとはあんただけッ」とアカリが言いかけた時、盗人のボスは魔法のファイアボウルを飛ばしてくる。あまりの不意打ちにアカリが反応できていなかった。僕は何も考えずに飛び込んだ。

「アカリッ」

ファイアボウルは僕の背中に命中した。

「モモ! 大丈夫⁈」

「なんとかッ、、、」

「あんた! ズルいじゃない!」

「ヒッヒ、戦いにズルいも何もないぜ。あんた、命を取り合う戦いは初めてだろう」

「ッ! それが何だっていうの」

「甘いんだよ、その甘さが命取りになる」

そう言うと、先ほど気絶させた盗人が起き上がっていた。

「さあ、次は本気で行くぜぇ」

盗人は魔法を連発し、部下は剣で襲ってくる。アカリは何とか全てを防ぐが、僕をかばいながらでは限界があった。次第に形勢は逆転していき、盗人の件の一振りが、アカリの右腕に傷をつける。

「アカリッ!」

「さすがにきついかも、、、」

「ヒッヒッヒ、さぁ、もう終わりだな」

僕らは絶体絶命のピンチだった。こんな時何もできないなんて。何か秘策があれば、、、

と思っていたその時だった。じょううくうに光り輝く何かが飛来した。

「レディーを気づ付けるとは、いただけないな」

男の声が空から下と思ったら、光り輝く何かが降りてきて、名のごとく高速で盗人たちをなぎ倒す。

「だ、だれだ!」

「通りすがりの、勇者かな」

綺麗な声が聞こえたと思えば、美形の顔立ちを持つ人がそこに立っていた。琥珀色の瞳を持ち、綺麗な金髪を要するいで立ち。僕とはひどい違いだなと感心さえもする。

「勇者~?」

「そんなことはどうでもいい。お前はこれから死ぬのだからな」

「ヒッヒ、なめるんじゃねえぞ、ファイアボオオル」

「そんなもの、切ってしまえばいい」

そういって勇者は、ファイアボウルを一振りでかき消し、高速で盗人のボスへと駆け寄る。

「や、やめてくれっ!」

「すまない、ボクは甘くないんだ!」

盗人は勇者の一振りで命を絶たれた。

勇者は血を振り払うと、こちらに歩いてくる。

「大丈夫ですか? ボクの魔力じゃこの程度しかできないけど」

勇者はアカリに手をかざすと、淡い緑の光を発した。

「回復魔法、、、」

「そう、止血程度しかできないけど。しっかりこの後病院へ行ってくれ」

勇者は治療を終えた後、盗まれた品を返してくると言って、すぐに去ろうとする。

「あ、あの! 名前は何ですか?」

「名乗るほどでもないよ、それに、すぐ会うかもしれないしね」

そういって綺麗な顔で、誰もが惚れるであろう笑顔を見せた。僕はその顔を見て、アカリより先に「かっこいい、、」と呟いてしまうほどだった。アカリはそれを聞いて、なにか悔しがる顔をする。

しかしアカリは我に返る。

「ありがとうございます!」

「あぁ、また会おう」

そういって勇者は立ち去った。



それが僕と勇者のファーストコンタクトであった。

見切り発車で何も考えてないので、王都までの道中のエピソードを書きたかったのに

何も思いつかずスキップしました。なんか番外編でかけばいいか!

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