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痛み止め

作者: 橘花 香

痛い。

痛みを紛らわすために何でもいいから集中しようとする。


生きていくうえで必要なものは痛み止めだ。

1ヶ月前に2年間一緒だった痛み止めが愛想をつかしていなくなった。


何年か前にも成分の異なる痛み止めが突然いなくなったことがあるから、当面の過ごし方はわかっている。

痛みに徐々に慣れていけばいい。

痛みがひどいときは眠ってしまえばいい。

そのうち新しい痛み止めが現れる。その日まで。


笑っていれば心配されなくていい。

詮索されず、干渉されず、自由でいられる。

何事もなかったように過ごす。


1ヶ月が過ぎた。まだ1日に1度は思いだす。

痛み止めの離脱症状だ。

1週間、2週間と少しずつ思い出す頻度は減っていった。


今は2ヶ月が経とうとしている。

毎日は過ぎていく。

記憶と気持ちを消しながら。


新しい生活が始まる。またそれに慣れて適応していく、ただそれだけだ。




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