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女王とメイドと秘密の地下道:第七話~女王の決壊~

すでに、ガルムの群れは眼前に飛びかかっていた。フレイジアに出来きたことは、庇うように両手で顔の前を覆うことと・・・死を覚悟して、その恐怖に耐えながら目を強く瞑ることだけであった。

フレイジアが目を閉じ身構えたその瞬間、ギャンギャイィィィンッ!という5つの断末魔が1つに重なったような叫びが広間に鳴り響いた。

その、けたたましい音に、フレイジアは恐る恐るゆっくりと目を開いた。


「あ・・・」


情け無い声がフレイジアの口から漏れた。フレイジアの目に映ったのは、一刀のもと斬り伏せられたガルムの遺体と細身の剣士の後姿であった。ヴァレンシア王国騎士団の制服を着ていることから騎士だといことをフレイジアは理解した。その、細身の騎士は、ビュッ!と剣を一振りすると鞘に納めた。


「ご無事ですか?フレイジア陛下・・・!?」


そう言って振り返った、騎士の姿にフレイジアは、思わず見とれてしまった。首筋で自然に切りそろれた美しい銀色のショートヘアは少し青みをおびて輝いてみえた。そして、宝石のような煌めく琥珀色の瞳を持つアーモンド型の目、大人びた雰囲気の中に少し幼さを残したような顔立ち。細身でスタイルの良い美少年といった印象も受けるが制服の上からでもハッキリわかる二つの胸の膨らみが女性であること物語っていた。

フレイジアを救った、女騎士もフレイジをじっと見つめていたが、それは少し驚いて困ったしたような表情であった。女騎士が困惑しているのも無理も無いことであった。なぜなら、女騎士の目の前で呆然と立ち尽くす女王フレイジアは、オシッコを漏らしていたのだから・・・


「あぁ・・・でちゃった・・・(私、今、オシッコして・・・”おもらし”してる・・・しかも、見られて・・・)」


フレイジアは、目を開けた瞬間から自分が”おもらし”をしてしまっていることは気が付いていた。自身の意思とは、関係なく秘所から溢れたオシッコは、とても熱くドロワーズとショーツの内側でシュジュィィィーと籠もったような音をたてていた。すぐに止めないととフレイジは思ったが・・・すでに、ショーツから溢れ、白いドロワーズも黄色い染みが大きく広がり下着の吸水量を超えて漏れ出した尿の雫が床へ勢いを増しながらポタポタと垂れていく、熱い尿が太ももに纏わり付くように流れ落ち、黒いニーハイソックスにも染みこんで、[[rb:脹脛> ふくらはぎ]]の辺りも温かく濡らしていった。ついには、足首を越え靴の中も生温かい尿で満たされ溢れていった。ずっと我慢していた為か強く濃い尿の匂いをフレイジアは感じていた。


「あぁ・・・んっ・・・あ・・・はっ・・・あぁ・・・熱いぃ・・・」


もう、”おもらし”が手遅れの状態で、自らの意思で止めることなど出来ないと悟ったフレイジアは、艶めかしい吐息を漏らしながら、徐々に尿意から解放されていく体が浮き上がるような心地よい感覚と開放感に身を任せてしまった。そして、見知らぬ女騎士に”おもらし”を見られている羞恥心と同時に秘所の奥が焼けるように熱くなり快感ともいえる刺激をジワジワと感じ始めた。フレイジアは、色々な感情と感覚が脳内で入り交じり頭が真っ白になると同時に強い快感に全身を包まれ、呑み込まれていった。


「あっ・・んんっ!・・・うぅ・・・」


その瞬間、大きな嬌声を上げそうになったフレイジアは必死で歯を食いしばった。全身に快感が大波のように押し寄せ、ビクッ!大きく体を震わしたフレイジアは、自身が[[rb:絶頂> オーガズム]]に達したことを自覚した。快楽の波は、なかなか治まらす、体から力抜けていった。フレイジアは、膝から崩れるように自身が床に作ったオシッコの海にお尻からベショ!と音を立て力無く着水した。


「あ・・・はぁ・・はぁ・・・まだ・・・でて・・・」


ペタンと座り込んだフレイジアであったが、まだ秘所からシュチュィィィーと勢いよく熱い尿が溢れ出し続けていた。次第に勢いがショロショロからチロチロ、そしてピトピトと衰え止まるまでには何分かかったのだろう。実際には1~2分ほどの事であろうが、フレイジアにとっては永遠にも感じる時間であった。


「・・・ごめんなさい・・・」


”おもらし”と快感が治まったフレイジアは、小さく呟くと両手で顔を覆い声を殺して泣き始めた。

快感消えた今、”おもらし”してしまった羞恥心や焦燥感そして絶望感がグルグルとフレイジアの頭の中を駆け回り、顔を耳まで真っ赤にして泣くことしか出来ない自分自身の情けなさに苛まれていた。


「気にしてはいけませんフレイジア陛下、死の恐怖を感じる戦場では良くある事と聞きますよ。さぁ、戻って着替えましょう。立てますか?」


女騎士は、涼やかな声でフレイジアに話かけ少し腰を落とすと皮の手袋をはめた手を差し伸べた。フレイジアは、その優しい声に顔を上げたると女騎士は、”おもらし”など全く気にしていないような顔でフレイジアを見つめていた。

フレイジアは、女騎士の差し出された手を少し恥じらいながら握ろうとした。


「フレイジア陛下ぁぁ!!ご無事ですか!!フレイジア陛下ぁぁ!!」


そのとき、野太い声と同時に頑丈そうな扉が、バンッ!と勢いよく開き、ガウェインと数人の騎士が駆け込んできた。


「あぁ・・・どうしよう見られてしまう・・・こんな姿を・・・」


フレイジアの酷く狼狽えた様子を感じた女騎士は、急いでガウェイン達に駆け寄ると何かを指差しながら話始めた。


「あの通路の先から魔物が出て来ました。まだ、残党が残っているかもしれません。私は、陛下を地上へ連れていきます。ガウェイン団長達は、通路の先の調査をお願いしてもいいですか?」

「なんと!魔物が・・・承知した!では、陛下をたのむぞ!!」


女騎士は、ガウェインと騎士達が通路に向かうのを見てフレイジアのもとに戻ってきた。


「さぁ、陛下今のうちです。」

「あ、ありがとうございます。」


フレイジアは、再び差し出された女騎士の手を少し恥じらいなが握り立ち上がった。フレイジアの漏らした多量の尿がしみ込んだメイド服のスカートからポタポタと雫が滴り落ちる。


「少し、失礼します陛下。」

「・・・そんな、手が汚れしまうわ・・・やめて・・・」

「気にしませんよ。これで少しは動きやすくなるでようから、さぁ次は靴です。肩を貸しますから片方づつ脱いで下さい。」

女騎士は、屈むとスカートを掴み力を込めてしぽった。凄まじい力で絞られたスカートからはビシャビシャと大量の液体が流れ出てきた。そし逆さにした靴の中からも・・・その、量の多さにフレイジアは、とても恥ずかしくなった。


「フレイジア様ぁ~!!」

「メル、あっ!抱きついてはだめ!!」


そのとき、メルが半泣で駆け寄りフレイジアに抱きつこうとした。フレイジアは、”おもらし”で濡れているから汚れしまうと恥ずかしそうにメルに告げた。


「えへへっ!よかったぁ~!」

「えっ?なにがよかったよメル・・・」


フレイジアの”おもらし”した姿をみて、嬉しそうに笑顔を見せたメルをフレイジアは、すこし不信に思い聞き返した。


「あの・・・ごめんなさい。でも、オシッコ漏らしちゃったの・・・自分だけじゃないって安心してしまって・・・」


少し不機嫌そうなフレイジアの返答にメルは、少し怯えたようにスカートをゆっくりと捲り上げながら答えた。ドロワーズが股下を中心に薄黄色く染まって濡れてている。


「こ・・・恐くて腰を抜かしてへたり込んだら漏らしちゃったんです。・・・だから、フレイジア様も気に病まないで欲しくて・・・」

「そう・・・ごねんなさいメル。恥ずかしい事を告白させて・・・ありがとう。」


そんな、フレイジアとメルのやり取りを微笑ましく思い、女騎士の顔にクスッ!と笑みがこぼれた。女騎士は、メルの嘘を見抜いていた。腰を抜かして座り込んで漏らしたなら臀部の方が濡れるはずである。メルと呼ばれたメイドのドロワーズは股下と太ももの内側が薄黄色く濡れているだけであった。きっと彼女は、フレイジアだけに恥しい思いをさせないよう、咄嗟にわざとオシッコを漏らしたのだと。それは、彼女が今出来る唯一の気遣いだと信じての行動だろうと。だから女騎士は、深く追求はしなかった。


「あら、どうしました?」

「いえ、失礼しました。(そう言えば昔、幼なじみが同じように庇ってくれことがありましたね・・・)さぁ、戻りましょう。急がないとガウェイン達が戻って来ますよ。」

「そ、そうね急ぎましょう!メルいいですか?」

「はい!」


女騎士に連れられフレイジアとメルは、地下書庫まで戻って来た。


「・・・なにこれ?本棚が・・・・」

「すごいですぅ!こんな大きな本棚が・・・」

「こんな、見事にバラバラって・・・」


フレイジアは、隠し通路を塞いでいた数台の巨大な本棚が、バラバラに破壊されている光景に目を疑った。

それは、さらに驚くべきことに本棚の残骸は、ハンマーなどによる衝撃で叩き壊されたものではなく、鋭利な刃物で乱切りにでもされたかのような有様であった。


「これが、落ちていたもので・・・本棚を調べたのです。エンジ色の本がスイッチと判明したのですが壊れていたみたいで・・・」


女騎士は、右手の皮の手袋を外すと白く透き通るような手で制服の懐がらメルが本棚にしがみついた際、落としたホワイトブリムを取り出した。


「あ、私が落とした。拾って下さったんですね!ありがとうございます!」


そう御礼を言ったメルに、女騎士はホワイトブリムを手渡した。


「貴女、額を怪我してますね?」

「は、はい。でも軽いスリ傷ですし。大丈夫ですよ。」

「すこし、いいですか?」

「え?きゃっ!」

「ちょっと、何をする気?」


女騎士は、メルの傷のある額に右手を添えると目を閉じ瞑想でもするかのように集中しはじめた。女騎士の手の周囲の空気が少し陽炎のように揺らいで見える。


「これって!?アニマヒーリング!こんな、高等技術が出来るなんて!!」

「あ、温かくて気持ちがいいです。なんですか?あにまひって?」

「アニマヒーリングですよ。簡単に説明すると私の生命力(アニマ)で、貴女の生命力(アニマ)を活性化させているんです。はい、これでもう傷が塞がりました。さぁ、陛下の部屋まで送りましょう。」

「へっ?あ、ホントだ!すごいです!もう、全然痛くないです!あ、ありがとうございます!!」


メルが、額を確かめるように触るとスリ傷が無くなっていた。メルは不思議そうに何度も額を触っていた。


「貴女、何者?アニマヒーリングなんて何十年も修行した仙人みたいな老人が使ってるのしか見た事ないわよ!それに、この本棚を破壊したのも貴女なの?」

「そうですが?以外と簡単にできますよ?陛下にも教えましょうか?」

「か、簡単って・・・」

「・・・どっちがですか?」

「両方ですかね。ふふっ!」


そう言って笑う女騎士は、とても美形でフレイジアもメルも少しドキッ!とした。

そんな、会話をしているうちに3人は、フレイジアの私室に無事戻ってきた。時刻は、いつの間にか夜10時を少し過ぎていた。


「では、陛下。私はこれで失礼致します。」

「あ、あの色々ありがとう・・・・おやすみなさい。」

「あ、ありがとうございました。」

「いえ、おやすみなさいませ。」


フレイジアとメルは、女騎士を見送ると浴室へ急いだ。汚れた衣類を脱ぎ片づけると二人でシャワーを浴び体を洗っていた。


「ごめんなさい・・・フレイジア様・・・」


突然、メルが謝罪の言葉を口にした。


「ど、どうしたの急に?」

「私、フレイジア様のこと親友てハッキリ言えなかった・・・フレイジア様が私を友達と呼ぶのがどこか信じられなくて・・・きっと、女王様の気まぐれなお戯れなんだと・・・思っていたんです。」

「そう・・・でも、気にする事無いわよ。急には、無理でもいつか・・・」

「いえ、違うんです。魔物が出て、転んだ時に逃げて言いましたよね・・・絶対、見捨てて逃げるんだって思ってたんです。けど・・・フレイジア様は、逃げなかった大切な友達だって言って!その時、気が付いたんです・・・軽い気持ちで友達のふりをしてるのは、自分だって・・・だから・・・」


そういって、泣き出したメルをフレイジアは無言で優しく抱きしめた。素肌で触れたメルはとても柔らかく温かい、心臓の鼓動まで感じることが出来た。フレイジアもメルを友達にした事に後ろめたい理由があった。始めて会ったとき、怯えて”おもらし”した姿がとても可愛かった。また、見たいと思ったから・・・先ほどは、自分が漏らしたことで気が動転していたけど・・・メルが恥ずかしそうに”おもらし”を告白してスカートを捲り上げた姿、そして見えたオシッコで濡れたドロワーズを思い返すとフレイジアは、少し興奮して鼓動が早くなった。


「いいのよ・・・メル。ありがとう正直に言ってくれて。(私もいつか、正直に言わないと・・・)」

「フレイ・・・ジア様・・・」

「メル・・・少しずつ、友達になりましょう。さぁ、風邪を引く前に着替えましょうか。そのあと、何か食べ物を探しに食堂へ行きましょう?戻って来れたら、安心してお腹が空いてしまったわ。くぅ~ぅぅぅっ・・・あ、恥ずかしい聞かないでメル!」

「でも、しっかり聞こえちゃいました!えへへっ!フレイったら!ぐぎゅぅぅぅ!あうぅぅ・・・・」

「クスッ!メルの方が大きいわ・・・今、フレイって呼んだ!ねぇ!もう一度!もう一度言ってみて!!」

「恥ずかしいから・・・またいつかです・・・フレイジア様!」

「そ、そんな~!」


フレイジアとメルは、無邪気に笑いあった。それは、二人がすでに大切な友人同士になったことを証明するかのようであった。

シャワー浴び着替えを済ませるとフレイジアとメルは食堂へと向ったが・・・すでに食べ物の類いは、すっかり片づいており二人は、せめてパンでもあればと厨房に忍び込んだ。だが、最近、腹を空かせた夜警の兵士達による銀蝿行為(盗み食い)が横行しており、それを警戒して待ち構えていた料理長に大声で怒鳴られ麺棒で思いっきり叩かれそうになった。そして、女王と気が付いた料理長が土下座で謝りだし辞職しようとしたのを止めようと二人で必死で説得したりした。

そんな、ハプニングにあってもメルと一緒だと楽しいとフレイジアは感じていた。なんとか、説得に成功した料理長に美味しい夜食をご馳走してもらった。私室の前へ戻って来たフレイジアとメルは扉の前で”おやすみなさい”と挨拶を交わしメルは、隣の専属メイド用控え室へ入っていった。

一人、私室に入ったフレイジアは、疲れと満腹感の為か睡魔に襲われていた。フレイジアは、就寝の支度を手短に済ませてベッドに横になった心地よい布団の感触にすくに微睡んで・・・深いねむりに落ちていったのだった。

こうして、フレイジアの女王としての初日が終わった。6時間以上も政策を議論し、隠し通路を冒険して魔物と戦って・・・

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