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序章~目覚め~

剣と魔法の異世界アリジアナード・・・突如出現するダンジョンと呼ばれる迷宮から溢れ出す魔物の脅威に怯えながらも、人々は、そこから産出される魔法鉱石などの資源の恩恵をうけ緩やかに文明を発展させていた。いつしか、魔物の討伐と資源の採掘を専門とする冒険者ギルドが出来き、そこに所属する冒険者達が活躍した時代。そんな世界を舞台にヴァレンシア王国の若き女王となったフレイジアの日常と冒険と特に”おもらし”にスポットを当てた物語。

ヴァレンシア王国の王都ヴァレエイド・・・王国歴1010年、時刻は昼過ぎ・・・

中央広場にて今、一人の女が断頭台(ギロチン)の前に立たされている。

見た目は20代後半から30代前半の美女にも見えるが40代半ばの女である。気丈に振る舞ってはいるが、その美し顔は恐怖に歪んでいた。質素な囚人・・・または奴隷が着るような麻で出来た薄汚れたワンピース状の服の上からでもわかる豊満な胸と尻、白く透き通るような肌の細く長い手足はモデルの様である。

彼女は、腰まである柔らかく波打つ赤みがかったブロンドの髪を掴まれる様にして断頭台の枠に押しつけられた。


「ぶっ・・・無礼者!妾はヒルダレイア・・・女王と知っての狼藉ですか!・・・わかったら汚い手を離しなさい!妾に、手を触れるな!」


彼女の精一杯に虚勢を張る声には覇気も無く震えていた。


女王ヒルダレイアは、連れ子である二人の息子を持ちながら、その美貌で辺境伯の未亡人から今は亡き前王バレンスト13世の後妻となったのであった。しかし、彼女が愛したのは夫ではなくヴァレンシア王国の王位の座でしかなかった。10年前、バレンスト13世が40歳という若で病没すると彼女の悪政が始まる事になる。それは、バレンスト13世存命の頃から彼女の浪費に端を発す商人との癒着、有力貴族との密会など片鱗は見られたのだが・・・王亡き後、それは更にエスカレートしたのだ。長男を表向きの国王とし、次男は国の軍事の中枢である騎士団の総帥へと祭り上げた。ヴァレンシア王国は、絵に描いた様な腐敗した恐怖政治と重税・・・私利私欲による民衆を無視した国の運営が始まったのだった。


そして、10年後・・・ついに民衆の怒りが爆発しクーデターが起こった。それを指揮したのは、フレイという王立魔法学院きっての天才とうたわれた若干20歳の女魔術士であった。彼女の本名は、フレイジア=ヴァレンシア・・・そう、10年前に夭折したとされるバレンスト13世とヒルダレイアの娘であった。彼女を筆頭に、バレンスト13世の代から仕える老騎士ガウェインを中心とする市民出身の騎士や兵士の多く、フレイジアの母校である魔法学院出身の術士と彼らが所属する冒険者ギルドの精鋭などが打倒女王ヒルダレイアを掲げ参戦し、クーデターは1週間という短期で民衆側に軍配が上がり終結した。


「お久しぶりですね・・・お母様・・・この様な形で再会する無礼をお許し下さい。」


フレイジアは、断頭台に繋がれたヒルダレイアに近づき、見下ろすように感情のこもらぬ声で話しかけた。


「おまえは!!・・・まさか!死んだ・・・殺したはずじゃ!生きているわけが!!」


ヒルダレイアは、反乱を指揮している者が亡き娘のフレイジアを名乗っていることは知っていた。だがそれは、反乱側が大義を掲げるために偽物をでっち上げてのプロパガンダ程度にしか思っていなかった。実際にフレイジアの姿を目の当たりにした彼女は、怯えと驚きに満ちた声を上げた。

それもそのはず、10年前に連れ子であったの王子を王の座に据える為、バレンスト13世と同じ流行病による夭折という形で謀殺した娘のフレイジアが目の前にいるのだ。

しかも、当時の面影を残しながらも美しい女へと変貌を遂げている。前王と同じ碧眼と明るいブロンドの長いストレートヘアは背中の辺りまで伸び、長い睫毛をもつ切れ長の瞳は彼女の美しさと知性の象徴のようである。そして、ヒルダレイア譲りの美貌と均整の取れたプロポーションは絶世の美女と言っても過言ではない。そんな彼女は、薄らと笑みを浮かべながらヒルダレイアを眺めていた。


「えぇ・・・たしかに、貴女に殺されましたよ?・・・でも亡霊ではないから安心して下さいお母様・・・ふふっ」


冷たく微笑んで笑うフレイジアの姿を見たヒルダレイアは、死という恐怖が何百倍にもなって襲いかかってくるようで、ついに情けなく泣き叫ぶように命乞いを始めた。


「お願いじゃ・・・許してくれ・・・母を殺さないでくれ!ひぃっ!!!やめてぇええー!いやぁー死にたくない!!」


必死に断頭台の枠から抜けだそうと泣きながら暴れるヒルダレイア姿を見た群衆からは一斉に笑いが起こり、罵声が浴びせられる。


「ふふっ 随分と情け無いお姿・・・仮にも私の母なのですから・・・もう少し立派な御最後を見せていただかないと・・・」

「ひっ・・・あわっ・・・あぁ・・・」


ヒルダレイアは恐怖のあまり、すでに声も上手く上げられないほどであった。


「あら?お母様ったら・・・はぁ~いやだわ、粗相をなされていますわよ・・・うふふっ!」

「い・・・ぁあぁぁ・・・あぁ・・・あぅぅ・・・」


ヒルダレイアは、首と手を断頭台に固定され四つん這いのような体勢でビチャビチャと音を立て尿を漏らし始めてしまった。彼女に、恐怖のあまり失禁したことなど気にする余裕があるはずもなく・・・泣き叫ぼうにも上手くいかずヒューヒューと過呼吸のような息が出るだけであった。その顔には絶望と死への恐れに歪み、ガチガチと歯を鳴らしながら震え、自慢の若々しい美貌は涙と鼻水にまみれて見る影も無い。


「あぁっ・・・いい・・・んっ・・・(何かしらこの・・・感じは・・・)」


フレイジアはゾワゾワとした震えと自身の秘所が熱く湿るの感じた。それは、母であるヒルダレイアへの加虐とその醜態に興奮を感じているようであった。


(なんなの・・・母の・・・いえ、女の怯えている姿を見て私、感じてしまっている?そんな・・・でも、血は争えないのかしら・・・私も母と同じで他人を支配して虐げる事に喜びを感じてしまうのね・・・)


フレイジアは初めて感じた自分の性癖への戸惑と同時に、それが母と同じサディズムであることへの嫌悪感が沸上がってきた。だが、必死に収めようとしても秘所はジンジンと熱を持ち、下着が湿っていくのをハッキリとわかる程に感じていた。


「どうなさいました?フレイジア陛下?」


そんな、フレイジアの様子に老騎士ガウェインが心配そうに声をかけてきた。


「い・・・いえ、何でもありません。それより処刑を・・・」


「やはり、事情はあるにせよ実の母親が処刑されるところへ立ち会うのは、お辛いでしょう・・・宜しければ、我々に任せてお下がりになれては?」


ガウェインは、気遣う様にフレイジアに提案した。


「ありがとうございますガウェイン。ですが、最後まで見届けたいのです。これが、私に出来る最後の親孝行ですから・・・」


(・・・と取り繕ってはみたけれど・・・怯えている姿で、ここまで感じでしまったのよ・・・処刑される姿など見たらどうなってしまうのかしら・・・でも)


フレイジアは、目を閉じながら首を横に振って答えると執行人に合図を送った。

幾つかの罪状を役人が読み上げ、教戒師がヒルダレイアに罪を悔い改めるよう諭し祈り言葉を捧げる・・・執行人がヒルダレイアの顔にに目隠しの袋をかぶせた。観念したように大人しくなったヒルダレイアを見て執行人は断頭台のレバーを下げた。

フレイジアが目を開くと同時に、断頭台が動き出しギロチンの刃が落ちる音が響き渡った。


「ぎやっ!!」


短い断末魔と共に頭が胴体から飛び鮮血が溢れた。頭を失った胴体が小刻みにビクビクと痙攣し、首の切断面からは、いまだ生きようと鼓動を止めぬ心臓の動きに合わせるかのようにビュッ・・・ビュッ!と数回ほど勢いよく血が噴き出していた・・・だが、徐々に勢いは弱まりポタポタと血が滴るだけとなっていった。それは一瞬の出来事のようであった。その瞬間、フレイジアは全身を駆け巡る快感に身を震わせてしまうのではないかと身構えていたが・・・ガタン!という無慈悲な音とともに目の前で人が死んだという漠然とした光景に恐れを感じだけであった・・・先ほどまで母の顔があった首の無い胴体を見て、凍り付くようなゾッ!とした感覚が一気に全身を駆け巡ぐる。それは、先ほど感じたものとは、全く違う凄まじい程の恐怖と気持ち悪さであった。


「ひっ・・・ぅ・・・」


フレイジアは思わず小さく声を上げビクッと少し震えると、ジワッと下着が暖かく濡れていくのを感じた。それは、先ほどのねっとりとした湿りけとは全く異なるものであった。


(うそっ!私・・・今、少し漏らしてしまった?)


「大丈夫ですか?フレイジア様・・・どうかなさいましたか?」

「えっ?えぇ・・・だ、大丈夫、平気ですよ|(少し下着を濡らしただけ・・・気が付かれる心配はないはず・・・)」


フレイジアは、少し失禁しまった恥ずかしさと同時に、また、秘所が疼くように少し興奮を感じていたが・・・それを、隠すように微笑んでみせた。


(どうゆうこと・・・サディズムではないのかしら?処刑の瞬間は、だだ気持ち悪くて恐ろしかっただけ・・・漏らしてしまうほどの恐怖心を覚えただけ・・・)


「では、民衆へ宣言をしませんと!これでようやくこの国の再建に取りかかれますな。」

「ええ、ガウェイン・・・これからも、お願いしますね。」

|(もしかして、私・・・失禁させることに感じてしまうの?・・・それと、してしまうことにも・・・いやっ!そんなことあるわけないわ!)


フレイジアは平静を装い、ガウェインに会釈をし、群衆へと向き直り手を大きく広げて声を上げた。

「皆様!私は、バレンスト13世の娘フレイジア=ヴァレンシアと申します!私は皆様のご存じの通り悪政をしき民衆を苦しめ、国を傾け女狐と蔑まれたヒルダレイアの娘でもあります!ですが_____」


フレイジアの女王就任と国の再建を告げる演説に群衆から歓声が上がり拍手が巻き起こった。そして、5分ほどの演説を終えたフレイジアは民衆に手を振り応えると踵を返し広場の刑場から城へ戻っていった。


~ヴァレンシア城入り口ホールにて~

フレイジアは、老騎士ガウェインと数人の騎士とともに城にもどってきた。ガウエインが騎士に解散を告げ、フレイジアも警護してくれた騎士達へ御礼の言葉を述べた。

騎士達が、颯爽と騎士団の詰め所へ戻っていくのを見送り、フレイジアは肩の荷が下りたように大きく溜め息をついた。


「先ほの演説大変ご立派でした!この、老いぼれの心にも響きましたぞ!このガウェイン陛下へ改めて忠誠を誓うとともに、国の再建に、この命を捧げましょう!それと陛下、これでようやく出発点(スタートライン)に立ったわけですが、気負わず一歩一歩確実に足を進めて行けばよいのです。まずは、お疲れ様と言わせて頂きましょうなフレイジア陛下。」

「えぇ、ガウェインもお疲れ様、これからも頼りにさせてもらいますわ・・・あの・・・先ほどは大丈夫と申しましたけれど、少し疲れました・・・部屋に戻らせて頂いても良いでしょうか?」

「勿論でございます。本日は、ゆっくりとお休み下され。」

「ありがとう、では失礼いたしますね。」


フレイジアは、自室に戻るとメイドにが入浴の準備を整えてくれていた。

フレイジアより頭一つ分ほど背が低い、身長150cmくらいで年齢は15歳前後、いやもう少し若いだろうか。まだ幼さが残る少女のような顔立ち、大きく少し垂れた目が愛らしい。瞳の色と同じゆるくふわふわとした少し癖のある濃いブラウンの髪を肩まで伸ばした可愛らしいメイドが楽しそうに鼻歌まじりで浴室から出て来た。


「あっ!フレイジア様ですね!お帰りなさいませ、お風呂の準備が出来ています。お手伝いいたしますから、さぁこちらへ!」

「ありがとう、でも一人でゆっくり浸かりたいの。何かあったら呼ぶから休んでいて。」

(随分と若いというか幼い感じのメイドですね・・・革命成功からまだ、1週間ほどですが・・・ヒルダレイアに仕えていた使用人の多くが解放されたかのように城から離れてしまいましたし・・・人手不足もどうにかしないといけないわね・・・)


入浴の手伝いを買って出ようとするメイドを優しく断るとフレイジア脱衣所に向い、ドレスを脱ごうとしてふと、処刑を見たときに汚してしまった下着の状態が気になった。

スカートをめくり上げ、白いガータベルトを外す。同色のバックレースショーツを下げると、クロッチの部分が予想以上にテラテラとした粘液で濡れて汚れていることに気が付いた。そして外側にまで広がる、薄い黄色の小さな染みが出来ている・・・これは処刑の瞬間を見た恐怖で少し漏らしてしまった跡であった。


(こんなに汚してしまった・・・でも・・・なんで失禁なんか見て・・・興奮して感じてしまったの・・・)


フレイジアは自分の性癖が分からず困惑していた。


「それと・・・自分が漏らしてしまったことにも・・・恥じらいよりも興奮を感じていまうなんて・・・」

(まるで、変態・・・そんなこと無いわよね?私は変態じゃない・・・きっと疲れていただけ!でも・・・もしそうだったら・・・一度だけ・・・そう一度、試してみましょう)


フレイジアはガータベルトとショーツを履きなおすとそのまま浴室に入っていった。


「着たままのほうが、先ほどの再現になるわよね・・・裸だと、単にお風呂場で用を足してしまっただけみたいになりますし・・・」


自分の行動を正当化するように独り言を始めると、フレイジアは下腹部と秘所に力を込めた。


「んっ・・・」

(あら?・・・服と下着を身につけたままだと・・・意外に出そうと思うと出ないものね・・・もう少し強く力を込めて・・・)

「んっ!・・・うんんっ!!」


フレイジアは、心臓の鼓動が大きく早くなっていくのを感じていた。


その時___


「あの!申し訳ありません・・・フレイジア様、浴室のタオルを置き忘れ___」

「うびゃあぁっー!!」


急に浴室に入ってきて壁にタオル掛けようとするメイドに驚き、フレイジアは、変な悲鳴を上げると同時に、股間からプシッ!!とオシッコが勢いよく噴き出してしまった。


「あぁ・・・だめっ!」


フレイジアは必死の形相で慌てて両腕をスカートの中に潜らせると、両手を股間に挟むようにして強く押しこんだ・・・手にはオシッコの生温かさとショーツが濡れていく感触が伝わってきた。


「はぁ!はぁぁ!・・・んふぅぅう!(だめよ!フレイジア!絶対止めるのよ!!)」


フレイジアは息を荒げながら内股になり股間をギュッ!と締めるように力を込めた・・・白いショーツには薄黄色の染みが大きく広がっり、小さな雫が2、3滴太ももの内側を伝ったものの・・・どうにかオシッコは、ショーツに吸水出来る量を少し超えただけで止まり、”おもらし”はギリギリ?防ぐことが出来た。


「おっ・・・お許し下さい。急に浴室に入って・・・驚かせてしまい・・・」

「ふぅ・・・あ、危ないとこでしたわ!・・・もう!びっりさせないで!」


突然のことに困惑するメイドに、フレイジアは顔を真っ赤にして涙目で見つめると、恥ずかしさと動揺からか少し強い口調で声を上げてしまった。


「お許し下さい・・・お許し下さい!・・・どんな罰でも受けますから、お許し下さい!」


メイドはフレイジアの怒りを買ったと思い込みパニックになり尻餅をついて震えながら許しを乞い始めた。


「ちっ!違うのよ!お願い!落ち着いて!」


「まぅ・・まだ幼い妹達を養わないといけないです・・・だから命ばかりは・・・うぇぇーん・・・ひっく!ひっぐ!ごめんなさい!ごめなざぃ!お願いじます・・・命ばかりばぁ・・・」


落ち着かせようとフレイジアが近づことすると、タオルを掛けた壁まで逃げるように後ずさりメイドは大泣きで命乞いを始めてしまった。


「もう!怒ってないから!いい加減に泣き止みなさっ__きゃあっ!」


必死で泣き止ませようとフレイジアは声を張り上げメイドに近づくと、足元が滑りメイドの方へ勢いよく転んでしまう。メイドの上に倒れ込むのを避けようと慌てて、メイドの背後の壁にバシッ!!と大きな音を立て両手をつき、なんとか転倒を防いだ。それは、壁ドン・・・などという微笑ましい光景ではなかった。


「ひぃうぅ!!殺ざないでぐだぁあい!!あぁ・・・あっう・・・」


メイドには、勢いよく迫るフレイジアと壁を叩きつけるような音は恐怖以外のなにものでもなく、ビクッ!!と大きく震えて自身の頭を庇うよう手で押さえ、目を瞑ると小さく丸まったように身構えプルプルと震えていた。


「痛たたっ~思いきり手をぶつけてしまったわ・・・あっ!ごめんなさい、怪我はないかし・・・あっ!」


フレイジアは、壁に手をついて見下ろす様な形で尻餅をついたメイドの様子を確認すると・・・怯えて震えるメイドは、恐る恐る涙で潤んだ瞳でこちらを見上げてきた。尻餅をついたお尻の下からショロショロと水が漏れだし、たちまち水溜まりが広がっていった。

微かにオシッコの特有な匂いが鼻先に漂ってきて・・・フレイジアは、メイドが恐怖のためか”おもらし”してしまったことに気が付いた。


「可愛い・・・(なんなの!この可愛い小動物のような生き物は!プルプル震えて”おもらし”までして!)」

興奮したフレイジア思わず呟いてしまった。


「そんなに怯えないで、何もしないから。」


興奮していること悟られないように穏やかな口調で話しかけ、優しくメイドを抱きしめた。柔らかく温かいメイドの体の感触、石鹸のような優しい香り・・・それに、少しオシッコの匂いが混じる・・・

そのすべてがフレイジアを魅了し興奮させた。


(この娘・・・かわいい!可愛すぎるわ!!!)


フレイジアは、恐怖でプルプル震えているメイドを強く抱きしめると優しく耳元に囁いた。


「大丈夫よ、貴女は何も悪く無いの・・・私が少し考え事をしていて大袈裟に驚いてしまったのがいけなの・・・」


フレイジアはそう言うと、優しく頭をポンポンと軽く叩くように触り微笑みかけた。


「ひっぐ・・・本当ですか?私・・・殺されませんか?」

「えぇ、もちろんよ。本当に怖かったでしょうけど、もう安心してね・・・それより、粗相をさせてしまいましたね、一緒にお風呂に入りましょうか?」


安堵の表情を浮かべたメイドは、フレイジアに粗相と言われるまで”おもらし”したことに気が付いて無かったようで、顔を真っ赤にして俯いてしまった。


「大丈夫よ・・・私も貴女に驚いて少し漏らしてしましたの・・・この事は、私と貴女だけの秘密ですよ!ふふっ!」


メイドのそんな様子も可愛いくて、つい頭を撫でしまった・・・自分が”わざとおもらし”しようとしていたことは、当然のように自分だけの秘密にした。


「あぅぅ・・・はいぃ!」

「さぁ、それじゃお風呂に入って体を綺麗にしちゃいましょ。いいですね?」


フレイジアは、メイドの返事を聞くと嬉しそうな笑顔を見せ、メイドの手を取り脱衣所へもどった。メイドの恥ずかしそうに服を脱ぐ様子を見ながら、フレイジアもドレスを脱いで再び浴室に向い、お互いシャワーを浴びた。


「フレイジア様のお体とても綺麗です・・・同じ女性ですが見とれてしまいますし、うらやましいです。私なんて貧相で・・・幼児体型で・・・」


メイドは自分の胸を手で覆い隠しながら言った。確かにメイドの体は、まだ幼さが残っていて、十分に成長しているとは言い難く、特に下半身の成長は乏しいようで一筋のワレメがくっきりと見えた。


「あら!私は貴女くらいの時にようやく膨らみかけてきたのですよ!・・・今の時点で十分可愛らしいし、まだ、成長期でしょう?十分に将来は期待でき____」

「違うんです私、これでも20歳なんです!やっぱり!ちんちくりんなんです・・・ぐすっ」

「えっ!同じ歳!?ごめんなさい、あまりにも幼くて可愛らしいから13歳くらいかと・・・って!あっ!」


フレイジアはメイドが20歳だったことに驚くと同時に、メイドの地雷を思い切り踏みつけたと気が付いた。


「あぅぅ・・・私・・・もう・・・」


メイドの目から涙が溢れだし、泣き出してしまった。


「あっ!ごめんなさい!!ちょっと驚いただけですから!泣かないでください!!」

「うぅ・・・ぐす・・・わぁぁぁーん」


フレイジアは慌ててメイドを慰めるが、メイドは泣いてしまうばかりだった。


(ど・・・どうしましょう・・・先ほどより泣き止む気配がないわ・・・こうなったら!)

「あーもう!泣き止む気がないのなら・・・お仕置きです!」


フレイジアは、両手にボディーソープを付け泡立てると、泣いているメイドの体をおもきりくすぐるように洗い始めた。


「ひゃぁああ!!ごめんなさい!許してくださいぃぃ!!!きゃはははははは!」


メイドは突然のくすぐったさに驚き、涙を流しながら笑いだした。


「ほら!泣いてばかりいると、こんなとこも綺麗に洗ってしまいますよぉ~♪まだまだ、これからが本番です~♪」

「そんなとこ!ぴやぁぁぁ!だめですぅ!!ひぃ~泣きやみますから!!きゃははっ!!そこはらめぇ!!」


フレイジアは楽しげに言うと、メイドをくすぐり続けた。


「うわぁぁ!ごめんなさぃぃ!!きゃははっ!!ゆるしてくだしゃいぃぃ!!きゃはは!」

「あら?なんだか楽しくなってきてしましたね。ふふっ!それっ!それっ~♪」

「あははっ!!やめてくらさいぃぃ!もう無理ですぅぅ!!きゃははっ!」


フレイジアは、メイドの体をくすぐることで、だんだんと自分の気持ちがスッキリと落ち着くのを感じた。


フレイジアは、メイドがぐったりしたところで洗うのをやめ・・・温かいお湯をかけ泡を丁寧に流した。


「ふふっ!楽しかったわ!どう?落ち着きましたか?」

「ふにぁ~・・・ふぁぃ・・・らいじょぶれすぅ~」

「ふふっ!呂律が回ってませんよ。それと、ごめんなさいね。私もつい驚いてしまって貴女を傷つけてしまったわ。本当にごめんなさい。」


フレイジアは、メイドの顔を見つめて謝ると頭を下げた。


「ふぇ?あぅ・・・いえ、そんなこと無いです。私のほうこそ申し訳ありません。私が勝手にコンプレックスを抱えているだけですし・・・」

「ありがとう、仲直りの印に今度は貴女が私の体を洗って下さい。あっ!そう言えば、お名前聞いていませんでしたね?」

「えっ!・・・あ、はい、私は、メルリアナと言います。えっと・・・私がフレイジア様のお体を?」

「そうですメル!あっ・・・メルと呼んで良いかしら?」

「は、はい!光栄ですフレイジア様!」

「では、メル!おもいきり洗ってください!」

「は、はい!精一杯頑張ります。」


メルは、ワシャワシャと手を動かすと仕返しと言わんばかりに自分がやられたのと同様・・・それ以上にフレイジアの体をくすぐるように洗い始めた。


「きゃははは!ちょっと、メル!あはははは!くすぐったいわ!きゃはは!」

「わぁ!フレイジア様、とっても綺麗です!肌とかツルッとしていて羨ましいです。それに胸も大きくて・・・うらやましいからお仕置きです!」

「何よその理由!きゃはは!ちょっ!メル!きゃはは!ダメだってばぁ!」

「うわっ!すっごく柔らかいです。お肌の柔らかさなら、私だって負けてませんから!」

「きゃはは!もっ!揉まないで!あははっ!そこ弱いの!」

「ピクッんてなりましたね?フレイジア様可愛いですぅ~♪弱点発見ですね~ここですか~♪」

「だめ!そこは、ぜったいだめです!ギブ!ギブですわ!メル!ちょっと!きゃははっ!ストップ!あははははっ!」


フレイジアが、笑い疲れてぐったりしたところで、メルはようやく手をとめた。


「ふぅ・・・お湯かけますね~」


メルは、とても満足した様な表情でフレイジアの体にお湯をかけてきた。


「ぷはぁーはぁ、はぁ、はぁ・・・はぁ・・・満足しましたかメル?」

「はいっ!とっても楽しかったです!さっきまで、泣いていたなんて嘘みたいです!」


メルは、とても可愛らくまぶしい笑顔で答える。


「やっぱり可愛い・・・」

「え?何か言いましたか?」

「いいえ、なんでもないですよ。では、お風呂に浸かって温まりましょうか?」

「はいっ!」


湯船につかって、無言で体を温めてていたが__


「ねぇメル・・・私、その・・・同年代の友人が少なくて・・・ですから、お友達になって下さらない?」

「え?あの・・・それは、つまり?」

「ふふっ!言葉通りの意味よ。私とお友だちになりませんか?」


フレイジアの言葉を聞いたメルは、一瞬固まったがすぐに返事をした。


「え?本当ですか?嬉しいです!でも、私なんかが女王様の友人でいいのでしょうか?あぅぅ・・・」

「ふふっ、そんなに難しく考えないで、貴女だからお願いしているのです。駄目かしら?」

「そ、そういうことでしたら喜んで!宜しく御願いします!フレイジア様!」

「ありがとう。こちらこそよろしくね!あと、フレイジア様じゃなくてフレイって呼んでください!」

「そっ・・それは・・・流石に・・・他の使用人の方達の目もありますし・・・」


メルは、嬉しそうだが少し困った表情を浮かべていた。


「そうね・・・無理にとは言わないわ。二人だけの時とか、気が向いたらお願いね!」

「わかりました。気遣っていただいて、ありがとうございます。」

「あ!そうだわ!貴女を私の専属メイドにしちゃいましょう!どう?良い考えだと思うのだけれど?」

「え!?そ、そんな・・・恐れ多いです。私なんかが・・・」

「私が決めたの!貴女には拒否権はありません。それに、メルと離れるのは寂しいし嫌なの・・・これぐらいの我儘、女王だしいいでしょ?」


フレイジアは、悲しげにうつむく。


「あ、あう・・・わ、分かりました。そこまで言って頂けるなら是非ともやらせていただきたいと思います。」

「本当に!ありがとうメル!これからもずっと一緒に居てくださいね!」


フレイジアは、満面の笑みでメルを見つめた。


「あの!フレイジア様・・・お聞きしてもいいですか?」

「ええ!何かしら?」

「フレイジア様・・・どうしてドレスを着たまま浴室にいたのかなっ~て?少し不思議に思ったんです」

「ぎくっ!!えっ・・・あの、それは・・・えと・・・」


フレイジアは、突然の質問とメルが意外と鋭いことに戸惑い言葉に詰まる。”おもらし”しようとしてただなんて絶対言えるわけがない。


「そ・・・そう、なかなかこの無駄に広い浴室に慣れなくて・・・その・・・色々と見て回ったりなんか・・・して」


フレイジアは、咄嗟に上手い言訳が思いつかず・・・しどろもどろな返答をしていた。


「そうですよね!こんな立派で、豪華で!私、こんな広いお風呂に浸かったの初めてで何か感動してます!」

「そうです!私もこんな広いお風呂なんて、何年ぶりでしょう!ふふふっ」


何か、納得してくれた様子のメルに、フレイジアは笑って誤魔化した。


「あと・・・」

「ま・・・まだ何かあるのですかメル?」

「フレイジア様って蟹座ですか?」

「えぇ・・・?どうして?」

「いえ・・・ただ・・・うびゃあ!って・・・」

「それは・・・メル、忘れて・・・聞かなかったことにしなさい!」


入浴を終えて___

ラフな衣装に着替えたフレイジアは、バルコニーの椅子に腰掛け、火照った体に風を当てていた。

バルコニーから、王都ヴァレエイドが誇る美しい街並が一望できた。先ほどまでフレイジアがいた中央広場は断頭台が片付けられ、処刑など無かったかのように民衆がお祭り騒ぎをしてる様子も見えた。

この国の山積した問題は、まだ多くが手付かずであったが喜びと活気に満ちたその民の姿に必ずこの国をより良く再建するのだとフレイジアは、決意を新たにした。


「あの、フレイジア様!冷たいお飲み物をお持ちしました。あと・・・グラスを二つでしたっけ?」

「ありがとう、メル!貴女もこちらに座って一緒に飲みましょう」

「よろしいのですか?」

「そんなに気をつかっては駄目よメル、さあ座って!それと少し話しを聞いて貰いたいの」

「はい、喜んで」


メルの用意してくれたアイスティーを飲みながらフレイジアは自分のことを話しはじめた。


・10歳の時に、実の母ヒルダレイアに毒殺されかけたこと。

・乳母が偶然それを知り、知人を通して魔法学院の学長に相談し薬をすり替えることに成功したこと。

・その薬のおかげで仮死状態となっただけで助かり、学長の孫として新たな人生を歩み始めたこと。

・魔法学院での生活が、以外と男性ばかりで、同性同年代の友人が出来なかったこと。

・革命までの数年間、冒険者ギルドに所属して幾つかのダンジョンを冒険したこと。

・革命勃発から母ヒルダレイアの処刑までのこと。


そんな、フレイジアの思い出話を、メルは、時には悲しそうに、時には驚いて、時には笑って、そして短い感想や質問などを織り交ぜ、様々な表情を見せながら聞いていた。

フレイジアは、そんな様子のメルに話すことで、これから国を建て直すという重圧や不安な気持ちが楽になり、心が安らいでいくのを感じていたのであった。

                         ~つづく~

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