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【船に乗った顔の見えない人影と、生きる為の仕事】

◆◆ 2023年7月23日追記 ◆◆


すみません。本文中、記憶違いして書いている箇所がありますご注意下さい。


※主人公マヒトの漢字を「真人」と本文に記載しましたが、正しくは「眞人」です。


船に乗った人影は、生き物を殺すことが出来ない。

彼らの代わりに「船に乗り、魚を釣り、魚を殺して、捌く」のがキリコの仕事だ。

真人はキリコと共に船に乗り、船の乗り方や魚の捌きかたを教えてもらう。


人は植物にしろ、動物にしろ、生き物を殺して食べなければ、生きていけない。

真人がキリコに教えてもらったのは、生きていく為に必要不可欠な仕事だ。

しかし、顔の見えない人影たちはそれが出来ない。殺すことが出来ないからだ。

代わりにキリ子が仕事として請け負ってくれる。

キリコが居なくなったら、彼等はどうやって日々の食料を手に入れるのだろうか。


顔の見えない人影の内の一人は、この私だ。

そして、現代社会に生きる殆どの人間が同類である。

私たちは魚の捕え方を知らない。

食べられるキノコの見分け方を知らない。

牛の捌き方を知らない。

食べてはいけない部位を選り分けることが出来ない。

顔の見えない誰かの為に、それらの仕事をしてくれる人たちや、食料を届けてくれる人がいなければ飢えて死ぬしか道はないのである。


もしも突然、戦争に巻き込まれたら、

もしも突然、大地震が起こったら、

もしも突然、大飢饉が起こったら、

もしも突然、土砂災害に見舞われたら、

もしも飛行機が無人島に不時着してしまったら、


そんな、幾多もある「もしも」の状況の内のたった一つに遭遇し、私たちのライフラインが寸断された時、どうにかしてくれる人が居なかったら、私たちはどう生きるだろうか。



ここで伝えたい事がもうひとつ。


現代の仕事の殆どは、「顔の見えない誰かの為の仕事」だということ。

農業、漁業、土木工事、商品開発、工場、ゴミ収集車の運転、新聞記者、システムエンジニア、酒造、建築、下水道管理、漫画家、映画製作。

挙げれば切がありません。


一生懸命仕事をしても相手の顔が見えないから、喜んでくれているのか、自分の仕事が必要とされているのか、何の為に仕事をしなきゃいけないのか、実感しにくい世の中なんじゃないかなと思います。

多くの人の、人生における時間の中で、仕事が占める割合はかなり大きなものです。

仕事と、どう向き合って生きていくのか。

この映画はそんな問いも投げかけているのではないでしょうか?



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