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第七十五話 夢で


 ……その日の夜。


 ―――――――――――――――――――――


 ――――――――――――――



 「先生、ここは診察室です。他の患者様もおられます。おやめ下さい!」


 目の前で山口遼と美女が抱き合っている。ここは真っ昼間の診察室の中。信じられない光景だ。


 「患者が押しているなら親父の方に回しといてくれ。」


 こちらを見向きもせずにこたえる遼と、クスクスと笑う頭の悪そうな美女。


 「………いけません!変な噂が立ったらどうされるんですか!?そういうことは仕事の後、誰にも見られないところでして下さい!貴女も貴女です。仕事中に押しかけて……非常識ですわ!」


 サラが怒って声を上げている。


 すると、露出の激しい服を着た美女が急に涙を流し始めた。


 「……ひどい。私が先生を取ったから嫉妬して私を虐めるのね?ひどいわ……。」


 「お前はひどい奴だな!親父はお前と俺とを結婚させたがっているけれど、俺はお前みたいな冷たい奴まっぴらごめんだ。俺のこと追い回すのはやめてくれ。」


 「ぷっ…!」


 眉間に皺を寄せてヒラヒラと手を振る遼と、吹き出し笑いをする美女。


 「……はぁ。結婚して頂かなくて結構です。ですから、院長がここまで築かれた病院を貴方の代で潰すような蛮行はおやめ下さい。貴女も今はお帰り下さい。後でいくらでも出会えるでしょう!?」


 「……きゃ!?」


 すると突然、美女が遼から離れ、悲鳴を上げながら診察室の裏口から外へ出て行った。


 ……何!?もしかして魔法使った!?


 「ほら!お前が怖くて慌てて帰ってしまったじゃないか!」


 不貞腐れる山口遼。


 「仕事が終わってから、存分にお会いになって下さいませ。」


 そして、サラは診察室を出て行った。


 ―――――――――――――――――――――――


 ――――――――――――――


 ガバッ!!


 「何あいつ!!」


 …バカじゃないの!?


 ベットの上で怒りに燃えていると、メイが私を起こしにやって来た。


 「おはようございます!お嬢様、今日から新学期ですよ!」




 






読んで下さり、ありがとうございました!

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