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人生恐れず!  作者: アマトウ
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新しい出会い

ふぅ……これが大学か〜。

やっと1日が終わって帰れる。


スマホを見ると着信が。約束を忘れてしまった。

急いで事情を説明して電車に乗った。


いつものそっくりさんがいる。今日、大学はどうしたのだろう。


「次は緑川駅〜」

降りるとここで降りるはずのないそっくりさんも降りてきた。


改札口を通って帰ろうとしてた。

「すみません!」

振り返るとそっくりさんがいた。


「あの、今日は代わりに大学行ってもらったみたいでホントにすみません!」

そっくりさんが今にも泣きそうな顔で頭を下げた。


「気にしないでください!大丈夫ですから!」

「あの……」

そっくりさんがモジモジしながら言った。


「教育実習、代わりに行ってもらっていいですか?」

自分の頭が真っ白になった。


「えっ……あ……え……」

「ホントにお願いします!」

そっくりさんの今にも涙が出そうな顔を見て断ることができなかった。


「分かりました。いいですよ!」

「ありがとうございます!」

そっくりさんは笑顔で涙を浮かべながらお辞儀した。


教育実習まではお互い普段通りの生活をして教育実習の日から交代することになった。家で授業の練習や板書の練習をした。


そういえば、まだ実習校を聞いてない。メールで聞いてみた。

「実習校ってどこですか?」

「いちばん大事なの言い忘れてましたね。花咲小学校です。」


この返信を見た瞬間、目を疑った。

花咲小学校って出身校じゃん!!


しばらくするとまたメールが来た。

「あと、担当の先生は有川智晴先生で、学年主任の先生は勝間浩二先生です。」


あ…あ…有川先生!?5、6年生の時に担任だった先生!

5年生のときは教師4年目だった有川先生も、もう7年目の29歳か…



時は経ちいよいよ教育実習初日。

親には部活関係で帰りが遅くなると言って花咲小学校へ行った。

中学生が小学校の先生として…上手くいくかな


職員室に「失礼します」と言って入ると有川先生が来てくれた。

「教育実習生の前川愛莉さんですよね?」

「はい」

でも中身は2年前に卒業した大滝舞花。


教頭先生や学年主任の先生に挨拶をする。

挨拶が終わると有川先生が声を掛けてくれた。


「机はこれ使ってくれたらいいから」

「分かりました。」


有川先生と今日の流れの最終確認をして、いよいよ全校朝会での挨拶を迎えた。

「おはようございます。□□大学の教育学部からやってきました。今日から3週間、先生になるために勉強させていただきます。どうぞ宜しくお願いします。」


朝会が終わり次は担当の4年2組へ向かう。

有川先生が

「では前川先生に挨拶をしてもらいます」

「おはようございます。今日から3週間、このクラスのみんなと勉強します。宜しくお願いします。」


4年2組には小学校のとき遊んでた子もいた。

「なんか今は中学生の大滝舞花ちゃんに似てる!」

何人かの子がそう言った。


今日は授業の見学をして午前が終わった。

給食の時間になった。この学校での給食…懐かしい。中学校は弁当だからなー


「前川先生、一緒に給食食べよう!」

(かなで)ちゃんだ!!懐かしい。


「ありがとう!」


給食を食べながら奏ちゃんの班の子たちが話しかけてくれた。

「先生って好きな食べ物なにー?」

「えーっと…焼肉かな」


給食が終わって昼休みになった。

近所の絵里ちゃんが来た。

「舞花ちゃーん……あっ、前川先生!一緒に鬼ごっこしよ!」

「いいよー」


グランドに行って鬼ごっこの準備。

「先生、本気で走ってね!」

「うん!分かった」

「先生と奏が鬼になってね!」


10秒数えてスタート!

「先生、あっちの方狙ってね!」

「分かった!」


「あー!先生来たー!」

みんな全力で逃げる!

「タッチ!」

「先生、速すぎる!」


実の自分は陸上部だから普通の人より足が速い。


午後の授業も終わり、放課後になった。

「舞ちゃ…ごめん!前川先生」

「はい」

「来週からは授業を実際にしてもらう話してたじゃん?」

「はい」

「指導案進んでる?」


指導案は本物の前川愛莉さんに色々教えてもらいながら進めてた。

「はい。進んでます。」

「できたら見せてねー」

「はい。分かりました。」


日誌を書いて今日は帰宅。何気に疲れた1日だった

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